岸田内閣の支持率が30%を切って危険水域に入ったというニュース。
今後増税を予定していることが支持されない最も大きな理由だそうです。
「増税メガネ」などと揶揄される岸田首相は、それでも「どんな風に呼ばれてもかまわないと思っている。やるべきだと信じることをやる」と会見で応じました。
経済対策はいったい何をどうするのが正しいのか私にはわかりませんが、このご時世、誰が政権を取ってもそんなにうまくいくものではない、ということぐらいはわかります。
野党も政権を責めますが、自分たちが政権を取ってもうまくやれるとは思ってないでしょう。
このところSNSでは「岸田さんは一生懸命やっている」「岸田ばかり責めるな」という投稿が増えてきたように思います。
中には今まで岸田内閣を批判してきた保守の論客もいます。
日本の先行きに不安があって経済政策もなかなかうまくいかないのははっきり言うと高齢者ばかり増えて子供が生まれないからです。
で、「子供が生まれないのは経済政策が悪いから」などと政府を責める方向に行ってしまうのです。
違う。どんな経済政策をしようが、子供がいらない人は産みません。そして、そういう人は増えている。
けれども少子化は子供を持ちたくない若い人たちのせいでもありません。先進国はどこでも子供が生まれなくなっています。高度に発達した社会の必然の成り行きでしょう。誰がどんな対策をしようが生まれないものは生まれないのです。
岸田総理だけじゃなく、歴代の総理大臣は日本のために必死に仕事をしてきたと思います。日本を潰してやろうなどと思った人など一人もいない。 『「女王の教室」の本質はそこじゃないと思う』
間接的にせよ国民が選んだ総理大臣をそんなに簡単に引きずりおろしていいものでしょうかね。何度も何度も私たちはそういうことを繰り返してきました。
よく、外国と比べて日本をけなす人がいますが、諸外国はそんなにうまくいってるんでしょうか?
どこもたくさんの問題を抱えて大変なのではないですか?
むしろ日本社会で、安全で清潔で便利に暮らせている点においては、ほとんどの他国より優位にあり幸せなことだと言えるでしょう。
この記事で哲学者田中美知太郎の文章を引用したことがあります。→「河は流れる」
≪全体主義国家においては政府はむやみに強いが、民主国家や自由社会においては、政府がむやみに弱いように思われる。≫
≪弱い政府をますます弱くするような愚をできるだけ避けること≫
≪弱い政府に対する居丈高の強文句は、むしろ弱虫の弱いものいじめを思わせ、強い政府になればたちまち阿諛追従するような裏面がすけて見えるものばかりである。≫
≪自由社会あるいは民主制国家における正しい世論のあり方としては、多数党をバックにして政府が行おうとすることに理解をもつことが第一であろう。
そして部分的なあやまりと考えられるものに対しては、正面から堂々の批判を加えるべきであろう。≫
≪なんでも政府に賛成するとか、これに盲従するとかいうのではなく、自分たちの政府のすること、いうことに一応の理解をもっているほうが、条件反射的に反対するよりも、民主制や自由社会を存続発展させるうえで、りこうなやり方だといわなければならない。≫
昭和40年代に書かれたものです。
半世紀も前なのに、いま叱られてるみたい。
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