子どもを生むということ

子どもを生めないオヤジたちが若い女性たちに「生め、生め」とせかして彼女たちを怒らせ、若い女性たちは「子育てにお金がかかる」「社会状況を考えると子育てに不安感がつのる」などと、生まない理由を述べます。

しかし、少子化論争で表に出るのは、この２大勢力だけですね。

「ねえ、みんな、せめて二人は生もうよ」と言う若い女性はいないのか。

「生みなさい。助けてあげるから」と言う子育てを終えた主婦はいないのか。

「俺の子どもをたくさん生んでくれ」と言う勇気ある若い男はいないのか。

女を「出産マシーン」であるかのように「子産み」を迫る世間の空気に、女たちは憤ります。

生むか生まないかは、個人の考え方生き方によるもので、人から強制されるものでは断じてない、などと言って憤ります。

しかし、子どもが増えないと国の存亡に関わる、というのが事実であるとするならば、国が滅びんとする時、「個人の自由」の論理はいったい意味をなすものかどうかという考えに至らざるを得ません。

国が滅びれば、「個人の自由」や「個人の幸福」などそもそも成り立たないのではないんでしょうか。

たまには、自分が「国のパーツ」の一つであることに気づくのも必要かな、なんて思ってしまうのであります。

しかし、しかーし、これが最も重要なことなのですが、強制された子産みは望ましいものであるはずがないのです。
そんな経緯で生まれた子どもがが充分愛されるわけがありません。

でも、これだけは言いたい。子どもが沢山いる暮らしはほんとうに楽しい。なぜなら、子どもはわれわれ大人の希望そのものだからです。