人間だもの
本屋さんで、コミック本にフィルムカバーをつける作業中の機械を見ました。
本を入れるだけで、透明フィルムが装着されたものがポンと飛び出します。
食品などのラッピングの機械はその前からあったのかもしれませんが、コミック本用のは立ち読み防止のために開発された機械なんですよね。
盗難カードが悪用されないように指紋や掌紋感知など本人特定の機能を備えたATMの研究も盛んなようです。
テロ防止のため、スーツケースの中身を、形状だけでなく、密度で分析して危険物を特定する装置が開発されたとニュースで見ました。
強力な武器に対抗するため、武器はより強力なものが開発され進化して行きます。
立ち読み、盗み、テロ、戦争と、世の中のありとあらゆる悪を防ぎやっつけるために、人間は知恵をしぼり、技術をより高度に発展させていきます。
戦争も犯罪もなくなって真の平和を獲得したら、人間ってやることなくなっちゃうんじゃなかろうか、なんて思ってしまいます。
そういえば、テレビの座談会でイラク問題をめぐって、大江健三郎氏が「なにがなんでも戦争はいけないのだ」と力説し、中曽根大勲位が「そりゃあ、みんなで歌でも歌って仲良く暮らせれば、こんなにいいことはないですよ」と憮然と返したのを聞いて笑ってしまったことがありましたっけ。
人類が有史以来、歌でも歌いながら仲良く暮らし続けていたら、歴史の授業はさぞかし退屈なものだったろうなあ、なんて考えると笑うしかないですね。
それがわかっていながら、人間って、たいていの人は虚無にも投げやりにもならず、なんとか自分だけはしあわせになろう、自分だけは生き残ろうと一生懸命頑張っているのです。人間だもの。
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コメント
元気で帰ってらっしゃいましたね。
また ぼちぼち それとも がんがん いきますか。
投稿: kutinasi1 | 2004年8月16日 (月) 19時59分
kutinasiさん、こんにちわ。
マイペースでテクテクいきます。
投稿: robita | 2004年8月17日 (火) 14時16分