« 少子化を移民で補うか | トップページ | 傷つきやすい心 »

2004年8月27日 (金)

席を譲る

よく聞く話ですが、「電車でお年寄りが立っていたが席を譲る勇気がなかった」とか「体の不自由な人が困っている様子だったが助けていいものかどうか迷った」などと言います。

席を譲るのになぜそんなに勇気がいるのでしょう。
体の不自由な人に手を貸すのになぜそんなに意を決しなければならないのでしょう。

断られてバツの悪い思いをするのが怖いからでしょうかね。

私も断られた経験は数多くあります。若い頃はそれをやられると本当に恥ずかしく、顔を赤くして立った席に座りなおしたり、立ち上がった以上もう座れなくなってドアの方に移動したり、ずいぶんと居心地の悪い思いを経験したものです。また、人がそういう状態に陥っているのを目撃して「気の毒になァ」と思うことも少なくありません。

この年になると、断られても「あ、さいざんすか」てなもんで、平気を装って座りなおすことも容易ですが、純朴な若者にはちょっとつらい。。

断る側にもそれぞれの事情がありましょう。
次の駅で降りるから、とか、わしは若いんじゃ席を譲られるほど年寄りじゃないんじゃ、とか、体は不自由でも人の手を借りないのをモットーにしております、とかね。

だから、なにがなんでも親切はありがたく受けろなどとは言いません。しかし、勇気をふりしぼらないと親切な行為ができにくいという状況をかんがみてですね、若者を育てるつもりでどうかひとつ協力をお願いできないでしょうか。

「次の駅で降りるんですけどね、少しの間でも座りたいので座らせていただきますよ。あー、どっこいしょ。ありがとうねえ」とかなんとかやってもらえないでしょうか。

末息子が小学生のころ、一緒に電車に乗った時のこと、2回乗り換えで、合計3本の電車に乗ったのですが、3回とも座っている私たちの前に中年女性が立ち、その都度、息子は席を譲ろうと立ち上がりましたが、全部みごとに断られました。あとで、つたない言葉で説明するところによると、小学生の自分より中年女性のほうが座りたいだろうと思った、とか、大きな荷物を持っていたから、とのことです。
なにも、年寄りだと思ったからではないわけです。

「あら、ありがとう。おばさん疲れてたのよォ。助かるわァ」って、小学生の勇気をねぎらうことは思いつかなかったんでしょうか。

かわいそうに、帰りの電車では、席が空いていたのにもかかわらず、ドア付近にずっと立ちつくしていました。傷ついちゃったんですよー。

息子は高校生になりましたが、その後、人に席を譲るという行為をしてないかもしれません。

こら、そこの中年女、少しは健全な青少年を育成してやろうという気概を持たんか。

|

« 少子化を移民で補うか | トップページ | 傷つきやすい心 »

コメント

こんにちは

高校生の時の席を譲ったことを、思い出させてくださる記事です。

立とうか どうしようか。あの年頃は周りが気になって決断がやっとでした。

譲られる方も、日本人の常で二度三度のお断りがあって それではお言葉に甘えてとなる訳けです。

この間合いと、何回もやりとりがあると周りの人達も気にしているようで恥ずかしいものでした。

高校生で譲ったのは3回もなかったとおもいます。

大人になってからは、結構スムースにお互い譲り合いできるようです。

息子さんもいろんな経験なされて、家族に話をして、大勢で考えてみてはいかがでしょう。

話は別ですが面白いのは、「私が挨拶したのに、あの人は挨拶を返さない、もうするもんか」です。

これについて、自分また他の人それぞれの考えがありました。いろんな意見をききました。

人との振れ合いで、人間とは と考えるの様々でした。

おかあさん 息子さんは傷ついいたなどと思わないで、また譲ってあげるよう元気あげてください。

投稿: kutinasi1 | 2004年8月30日 (月) 12時27分

>おかあさん 息子さんは傷ついいたなどと思わないで、また譲ってあげるよう元気あげてください。<

大丈夫ですよー。
その晩の食卓で話題にしました。

兄や姉も自分の経験談など話し、末っ子も色々考えたと思います。

大事なことは、子どもが傷つくのを未然に防ぐことではなく、傷ついても、めげないようにフォローしてやるのが大人の役割、ということだと思います。

ただ、「電車で席を譲る」ということに関しては、「ちかごろの若いもんは」というお年寄りの不満をよく耳にするものですから、若いもんにもこういう事情があるんじゃないですか、ということをちょっとおもしろおかしく書いてみただけです。あ、もちろん、ほんとのことですけどね。

投稿: robita_48 | 2004年8月30日 (月) 17時41分

TB?ありがとうございます^^
そうなんですよね、ありがとうと席に座ればいいのにと思います。
今は妊婦さんにも「いいですから」と断られたりするので、つい躊躇しちゃいます。
でもこれからは「大事にした方がいいわよ」と言いたいと思って、おばちゃんパワーで。

以前書いた記事をTBします^^

投稿: ぐーたん | 2005年12月 8日 (木) 16時29分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 席を譲る:

» いいことなのか、迷惑なのか [ぐーたらハハのあれこれ]
昨日、帰りの電車で途中運良く座れた。 三人席の真中で、お腹の調子が悪かった私は、ほっとして目をつぶった。 ふと目を開けると、ドアの前のほうで、3,4歳の眠ってしまった男の子を抱きかかえお母さんがしゃがんでいる。私はとっさに席を離れ「どうぞ」と言っていた。そ... TB?ありがとうございます^^ そうなんですよね、ありがとうと席に座ればいいのにと思います。 今は妊婦さんにも「いいですから」と断られたりするので、つい躊躇しちゃいます。 でもこれからは「大事にした方がいいわよ」と言いたいと思って、おばちゃんパワーで。 以前書いた記事をTBします^^ [続きを読む]

受信: 2005年12月 8日 (木) 16時19分

« 少子化を移民で補うか | トップページ | 傷つきやすい心 »