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2004年8月19日 (木)

間違った思い込み

「子どもの異常な犯罪がこのところ目立つので、昔に比べて少年犯罪が増えたように錯覚し勝ちだが、実は少年による凶悪犯罪は現在に比べて昭和30年代のほうが遥かに多い」、というのはよく指摘されることです。
少年による殺人の発生件数は昭和40年を境にほとんど変化がないそうです。

そういうのを聞いても、「ほんとかなあ」と誰もが思ってしまうのはどうしてでしょう。
犯罪の背景や動機が二つの時代で全く異なり犯罪の質が違うような気がするからでしょうか。もしかしたら、単に子どもの数が比べ物にならないくらい多かったから、というだけだったりして。

ま、そんな検証は学者にまかせるとして、もうひとつ、間違った思い込みとして、「欧米の若者に比べて日本の若者が自立していない」というのがあります。
パオロ・マッツァリーノ「反社会学講座」に書いてあるんだそうです。

【日本では何かというとすぐ欧米と比較し、しかも、ほとんどの場合、「日本はダメで、アメリカやヨーロッパがうらやましい」という紋切り型の結論で終わってしまう。
日本ダメ論の中で代表的なのが例の「日本の若者が自立していない」というものだが、本書は統計データを引用しながら、その偏見を論破している。】・・・と、この本の書評を、比較文学者の張競氏が書いています。

【ヨーロッパの多くの国では大学がタダ。イギリスでは1998年から授業料を徴収するようになったが、年額はわずか20万円弱。自分が稼いだ金で授業料を払っていないのは日本の若者だけではない。
アメリカ人は18歳になると自立し、大学生はアルバイトをして授業料を払うイメージがある。だが、実際は18歳以下の子を持つ親の52%が、子どものために大学の費用を積み立てている。1999年、25歳以下のアメリカ人の自己破産件数は日本の全破産件数にほぼ相当するから、自立しているどころか、自己管理もきちんとできていない。
日本社会の独特の現象と思われたフリーターは他の国にも多い。欧米の主要国はドイツを除いて、いずれも日本よりフリーターの割合が高い。】

・・・・・以上、張先生の書評をちょっと端折って写させていただきました。

日本人、自虐もほどほどに、自信をもってがんばってみましょうか。

しかし、あれですね。出版される書物をすべて読むことのできない身としては、書評はこの上なく頼もしい存在ですね。

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