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2004年11月19日 (金)

人間の質

タレントの島田紳助が吉本興業の同僚の女性の言葉遣いや態度が悪いとして、暴力を振るったというニュースがちょっと前にありました。謝罪会見を見ましたが、みっともなかった。

サンデープロジェクトという硬派の政治番組での司会ぶりや適切なコメントに頭の回転の良さ、また、そういった発言の中に人柄の優しさを感じてこの人物を高く評価していたのですが、買いかぶりだったのでしょう。
彼のやったことやあのぶざまな会見の姿を見てがっかりしたと同時に、「やはり、もともとああいう人間だったのだ。三つ子の魂百までなんだ」と思われてもしかたがないじゃないか、と思ってしまいます。

彼は、芸能界に入る前、不良少年だったそうですね。暴走族もやってたそうです。それは知っていたけど、こちらとしては「若気のいたり」だとか、「不良から立ち直った」とか、そんな目で見ていたんですよ。
だめじゃないですか、紳助さん。
手のつけられない不良少年が格調高いニュース番組の司会をするほどまでになったことに、私は深い感動を覚えていたんですよ。

暴走行為、不良行為で社会に迷惑をかけていた人間は、果たしてまっとうな人間になれるのか、ほんとうはなれないんじゃないか、それは生まれついての人間の質ではないのか、努力ではどうにもならないのか、とまで思わせてくれるじゃありませんか。

その「人間の質」というものが、遺伝子によって決定されるものであるならば、「人の立ち直り」には絶望的なものを感じざるを得ません。

ひところ、「遺伝子=運命」という言い方がはやりました。
でも、私は決してそうではないと信じたい。
・・・・と思っていたら、興味深い文章を思い出しました。

中村うさぎ(たびたびこの人のエッセイ引用しますが、好きなんだ、頭の良さが窺えるわかりやすい文章書くから)が、遺伝学者に聞いた話によると、

遺伝子というのは図書館のようなものだそうです。
収蔵されている本の一冊一冊が、遺伝子に書き込まれたデータだと想像してください。
でも、取り出して読まなければその本の情報は活用されません。
親からもらった遺伝子は変えられないものの、一生のうちに取り出されない遺伝情報なんていっぱいあるそうです。

そういうものを刺激によって取り出すことで、人間はいくらでも可能性があるということらしいです。
(この先とっても面白いのですが、長くなるので又の機会に)

50過ぎても60過ぎても、図書館に行って本を引っ張り出す気力があるならば、人間って変われるかもしれません。
「生まれついての人間の質」だなんて・・・、紳助さん、もう一度頑張ってみたら?

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コメント

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投稿: 木村  | 2004年12月 3日 (金) 13時33分

木村さん、初めまして。
コメントありがとうございます。
そちらのサイト読ませていただきますね。

投稿: robita | 2004年12月 6日 (月) 15時26分

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» 島田紳助いつ復帰できるやら [9gatu]
女性を殴った事は事実らしい。 どんな理由があるにせよ許されることでない。 もう一つ言わせて貰えば 口先で生業を立てるものが 手を出した洒落にもならない。口を使え。 かっとなって殴る 百歩さがって許されとしても 女性で慎みがなかったことなら 男性で無礼. 木村さん、初めまして。 コメントありがとうございます。 そちらのサイト読ませていただきますね。 [続きを読む]

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