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2005年8月 8日 (月)

理想を語って何が悪いか

ととさんへのレスなのですが、長くなったのでこっちに書きます。

ととさんが紹介するある人の記事の中の一説
【「電気のない世界」を望むのと同じことです】

これは、我々が、核分裂だの核融合だのを起こす技術を既に知ってしまったのだから、つまり、エネルギー源として使っている、その原子力の技術はその気になればいつでも武器に転用できるのだから、ということなんですか?
だから、原子力を持っている以上、核廃棄論は無意味ということなんですか?
そうなると、私が前エントリーで書いたことも空疎な理想論ということになりますね。
原子力は毎日便利に使いながら、核廃棄を唱えるのは矛盾している、ということなのか、うーん、原子力について無知なので勉強する必要がありますね。

ととさん;
 >平和な世界を望むという声は、圧倒的な現実の前にはあまりに無力で滑稽に見えるでしょうね<

そんなことはありません。実はね、私はものすごい「理想家」なんです。
それでも、57年のあいだに見聞きしたことは、私を皮肉屋にし、私の書くことは、時に「持論」というより、現実を知って反論できるか、という実験の様相を呈してきています。

 >3つ目の記事では理想論だけ語るのはやめて、浅はかな考えを披露してしまいました<

浅はかだとは思いませんねえ。私は共感しましたよ。
それよりなにより、一所懸命対策を考えるととさんの姿が浮かんできて、男の人ならずとも「なんて可愛い人!」と抱きしめたくなります(笑)。

とかく突っ込まれると返答をはぐらかしたり逃げたりする「平和主義者」が多いですよね。

ととさんの記事には真面目さとご家族に対する愛情が感じられます。

世の中には、家族とうまくいかず、夫の悪口ばかり言いながら、「戦争反対」「武力を使わず話し合いで」「戦場の子ども達が可哀想」などと訴える人がいます。
中には、家庭がおもしろくないので、反戦運動に身を投じて自らを癒しているのではないかとさえ思われる人もいます。

「戦争が悲惨だ、戦場の子ども達が可哀想だと言う前に、あなたがリーダーシップを発揮して家庭内のごたごたを話し合いで解決したら?」と意地悪く言ってみたくなります。

人類社会というものは悲惨なことがおきます。ユートピアなんてありゃしません。
紛争は起きます。重傷も負います。愛する人も死にます。
人はどうしたって戦争をするんです。人間同士戦争をしなくなるのは宇宙人が攻めて来た時ぐらいなもんです。

それでも、家族の愛さえ土台にあれば、人はどうにか立ち直れるんじゃありませんか。家族を失っても、自分を育んでくれたその愛の記憶があるからこそ、人は再び立ちあがるんじゃないですか。「負けない」「生きよう」と奮い立つんじゃありませんか。

そしてそういう愛の積み重ねが人間をこんなにも発展させ、複雑で豊かな種へと導いたのだと思います。
私はイラクの子どもたちを抱きしめることはできないけれど、せめて、自分の家族を愛そうと思います。そして、いろいろなことを話し合おうと思います。

理想を語って何が悪いのですか。理想がなければ、我々が何のためにこんなところにポツネンと生かされているのか意味がなくなるじゃありませんか。
承服できないのは、聞く耳持たず「反戦」「反核」「平和」などの言葉に酔うだけの独りよがりの夢想家であり、やみくもにそれらを「甘い」と罵倒するだけの乱暴な「現実派」です。
どっちもヘン。

平和対策を考えろと言っているのではありません。具体的な対策が簡単に思いつくなら誰も苦労しませんよね。
「戦争反対」「憲法9条を守れ」とシュプレヒコールをあげてさえいれば平和は訪れるという思い込みに陥っている人々の姿に真実味を見出せないのです。

武力行使は必要な時もあるでしょう。
力を見せつけることで譲歩を引き出したり、混乱を治めることも可能でしょう。
現実を見るとはそういうことを理解することだと思います。

ここにも時々書いてくださるkakuさんの記事をよかったらお読みになってみてください。彼女は筋金入りの理想家だと思います。
いい国を作ろうという熱い思いが伝わってきます。

軍事戦略的なことは、私にはわからないので、核武装すべきか否かなんてことには意見を言うことができません。
ただ、やはり、私は核兵器を所持することにはとてつもない恐怖を感じます。原発も怖いくらいですから。

迎撃ミサイルだの戦略爆撃機だの大陸間弾道ミサイルだの何とか防衛だの・・・よくわからない言葉が戦術として飛び交います。
私たち普通の人々はそれを詳しく勉強する必要はないと思うけど、「防衛システム」の更なる研究開発、「諜報機関」の設置を現実的なものとして考えていかなくてはならないのかなと思います。

話は変わりますが、宇宙飛行士って、希望の星だと思いませんか?
宇宙開発は人類に貢献するさまざまな技術をもたらしますし、日本人宇宙飛行士が、達者な英語でヒューストンと交信したり飛行士仲間と交歓したりしている様子には頼もしさを感じます。

ととさんの仰る「高度な技術開発」、友郎さんの仰る「英語力を磨く」、この二本の柱をしっかりと立てることが大切だと思うのですが、どうでしょうか。

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コメント

robitaさん、

私も「理想を語らずして何を語るか!」と思っています。理想を持たぬ現実主義者は、現実を直視せぬ念仏理想主義者と同じ根を持っていると見ています。理想を実現する為に現実的視点を持つのだと信じています。

…話は変わりますが、解散の法的正当性はともかくとして、小泉さん、いい演説をしたなーと思ったんですが、どう思われましたか?重複は多かったけれども、今までで一番、魂の込められた記者会見だったと評価しています。

投稿: kaku | 2005年8月 8日 (月) 21時13分

お返事をありがとうございます.

実は私,前の記事の
>泣く子と平和主義者には勝てません
で,ノックダウンしてしまいました.悲しかったです.
ドアを突然閉められたような感じです.

もちろんすぐその後,きちんと反論して下さいましたけど,初めの数行で倒れてしまったものですから・・・(笑)
実はその後の記事に書いてあることは,これまた私とは違うなぁ〜と思ったのですが,書いてはいけない気がしました.

そして,今日.このお返事.
再びドアが開けられた感じです.ありがとうございました.

(続く)

投稿: とと | 2005年8月 8日 (月) 23時37分

(続き)
kakuさんのブログには,以前にもお邪魔したことがあります.コメントなどは残しておりません.私などがコメントできるようなブログではない気がしたので.私の低俗なコメントでは,場を乱してしまいそうですから.(^^;)

でも,この記事へのkakuさんのコメント
>理想を実現する為に現実的視点を持つのだと信じています。
には,全く持って同感です.私たちは現実の中を生きていて,夢の中に逃げ込むことはできないですもんね.

>それよりなにより、一所懸命対策を考えるととさんの姿が浮かんできて
↑ほんとですか?嬉しいです.抱きしめてくださいっ(笑).

また,生意気なこと言っちゃうかもしれませんけど,どうぞお許しを〜.
(*- -)(*_ _)ペコリ

投稿: とと | 2005年8月 8日 (月) 23時57分

>kakuさん
「理想」について同感。

 >小泉さん、いい演説をしたなーと思ったんですが<
そうですね。解散の動機は充分納得できます。
私は、小泉さんが「自民党を変える」などと言うくせに、4年もの間、守旧派と妥協を重ねながら、中途半端で結局なんの改革もやってないじゃないか、と批判的だったのですが、4年もかけなければ機は熟さなかったということなのでしょうか。
小泉さんは、「抵抗勢力」と「改革を期待する国民」の両方から責められながら、じっとこの時を待っていたのでしょうか。
そうであれば、すごいことだと思います。もっと早く壊すことができたのではないかと私は思いますけど。
小泉さんと選挙については、いずれ、記事に書こうと思います。

投稿: robita | 2005年8月 9日 (火) 11時03分

>ととさん、
 「泣く子と平和主義者には・・」は、私が常々抱いている「やみくも平和主義者」に対しての思いです。
キツイようだけど、毒舌はショックを与えます。「仲良し平和」と「戦略平和」の区別くらいしたら?ということです。人間はそもそもおのれの生存を求めて生きてるわけですから。

 >初めの数行で倒れてしまったものですから<

だめだめ、そんなことじゃ。「負けじ魂」よ、やまとなでしこは。(ちょっと「女王の教室」に感化されたかも)

 >抱きしめてくださいっ<

了解。むぎゅ。

投稿: robita | 2005年8月 9日 (火) 11時06分

robitaさん、

>小泉さんは、「抵抗勢力」と「改革を期待する国民」の両方から責められながら、じっとこの時を待っていたのでしょうか。

どうなんでしょう、私は任期の事もあるような気がします。やっと開き直って本性出せる…みたいな。彼は変人だからこそ、世の中に求められた事、“王道会”のジイサン達には分からないかな。少しは歴史を勉強すればいいのに。

>小泉さんと選挙については、いずれ、記事に書こうと思います

楽しみにしています。この選挙は、日本の未来を担う人たちに何を残すか、に対する考えの衝突。「あんたらも年取ったら…」と甘い言葉で重負担を課すのか、それとも、重荷を軽くしてあげる代わりに国家への甘えを断ち切らせるのか。と言うか、どうせ前者の論理は無理なんですけどね。

投稿: kaku | 2005年8月 9日 (火) 12時09分

>kakuさん、
>楽しみにしています<
楽しみにしてもらうほどのものじゃないけれど、急いで書いちゃいました。

投稿: robita | 2005年8月10日 (水) 11時18分

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