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2005年9月 7日 (水)

強くなければ優しくなれない

さなえさんは、「官から民へ」という流れによって競争原理が働き過ぎると、弱者が切り捨てられる、そういう社会は幸せとは言えない、と仰います。

たしかにそうです。弱肉強食はよくありません。
なるべくみんなが幸せになれるような制度を考えるべきだと思います。

しかし、完璧な制度などというものはなく、世界中どこの国も「あっちをたてればこっちがたたず」と、いろいろな面で悩み続けていると思います。悩んでいない国などないでしょう。

私は思うのですが、「日本型社会主義制度」がまあ今のところベストだというなら、そしてそれをぜひとも続けていきたいと思うなら、世界の動きに背を向けることになりますよね。
つまり、「日本は日本のやりかたでやりますから、みなさんご勝手にどうぞ。私たちはグローバルスタンダードは採用しません。」と宣言することじゃないんですか。
「グローバルスタンダード」というのは、「世界中が同じルールで競争するための既定、手順」だそうです。

私にはよくわかりませんが、この一国平和主義で日本は生き残れるんでしょうか?

それとも、世界に向けて、「日本型社会主義が一番良いと思うので、みなさん、このやり方で統一しましょう」と呼びかけますか?

それが一番良いことならそうするべきだと思います。

そして、それを主張して実行に移すにはどうしたらいいか。欧米に向かって、「お前らはまちがっとる」と堂々と言うためにはどうしたらいいか。

当然、日本は今のままでいいはずはなく、発言力を増すべく、強く豊かな国にならねばなりません。

ちょうど先日、新聞でこんな意見を読みました。

経済同友会代表幹事 北城恪太郎氏:
 【日本では弱者保護の名目で、既得権勢力が保護されすぎている。自ら挑戦し、努力する人が報われる社会にしなければならない。
グローバルな競争の中で、日本の経済社会を効率的にしないと、欧米やアジア諸国との競争に負け、国内の弱者を救済することもできなくなる。
日本の財政赤字は先進国で最悪で、借金まみれで豊かな生活を続けるのは限界がある。現在の構造改革路線をさらに進めて「小さな政府」を目指すしかない。

助け合い精神に満ちた優しい社会で仲良くやるのは素敵なことですが、そうやっているうちに経済は停滞し、国力が衰える、ということではないのですか。

選挙で政治家を選ぶ時;
・国全体にとっていいことかどうか。
・自分の利益にかなうかどうか。

有権者の投票行動はこの二つの動機により分かれると思いますが、国民も腹を据えてきたのかな、と与党支持の伸びを見て私は思います。

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コメント

こんにちは。チャンドラーは「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きる資格がない」と言っていますよ。
別に弱肉強食が悪いと言っていませんし、日本だけが別の論理で動けと言っているわけではありません。今まで北欧型と米国型の中間に位置していたのが米国一辺倒に移ろうとしているのです。
自己責任、自立は必要です。能力があるのに甘えている人まで救済しろとは言っておりません。
(続く)

投稿: さなえ | 2005年9月 8日 (木) 06時56分

行き過ぎは良くないといっているのです。荒れた社会は将来にとって大きな負担となります。短期の利益をとるか、長期の利益をとるかですね。
また米国型の社会には実は日本にないセーフネットが働いています。キリスト教です。ボランティアが、貧しい人を助けるのは社会的な責任です。極端な格差社会がなんとか機能しているのも大規模な寄付行為やボランティア行為で多少なりとも補っているからです。日本にはありません。
人生何があるか分かりません。努力すれば必ず報われるわけではありません。

投稿: さなえ | 2005年9月 8日 (木) 06時57分

さなえさん、こんにちわ。
私は専門家ではないので、日本が「米国一辺倒」になろうとしているのかどうかわかりません。また、米国一辺倒になるのが今のところ日本の生き残る道であるのかどうかもわかりません。
多くの人がそんなこと実際にはわかっていないと思います。
そんな中、さなえさんは、「このやり方はだめだ」とはっきりわかっていらっしゃるんですよね。
私なんか、こっちの言うこともわかるし、あっちの言うこともわかるし、あー、もうどうしていいかわかんなーい状態です。

投稿: robita | 2005年9月 8日 (木) 11時31分

(つづき)
でも、わからないながらも、素朴に思うことがあります。それは、
財政が破綻しているのもかかわらず、あっちにも配慮こっちにも配慮みたいな態度を長い間続けて思い切ったことをしてこなかった結果、こんなひどいことになってしまったのではないか、ということです。

弱者へのセイフティネットは当然あってしかるべきです。
それさえも用意できないような日本政府ではないと私は思うのです。

投稿: robita | 2005年9月 8日 (木) 11時33分

おはようございます。財政が破綻するから国債は30兆円を限度とすると公約しながら200兆円を発行したのは首相ですよ(数字に弱いから多少違うかもしれませんが何倍も公約を超過しています)。4年間に何をしたのかを考えれば、また無策によってどれくらい多くの自殺者が出ているかを考えればもうこの人には任せられないと思うのです。経済効率だけで考えれば、貧乏人や病人、過疎地は最初に切り捨てて当然では?だって目に見える富は生み出さないのですから。自分を首相に選んだ自民をつぶすというのも考えれば壮大なパラドックスですね。

投稿: さなえ | 2005年9月 9日 (金) 06時58分

さなえさん、おはようございます。
ご足労ですが、私のブログの2月の【 http://blog.livedoor.jp/robita_48/archives/13619048.html 】
とか、6月の【 http://blog.livedoor.jp/robita_48/archives/24554202.html 】
など(他にもありますが)を見ていただければ、私の思考経路がおわかりいただけるんじゃないかと思います。小泉政権を支持しているわけでもないんですよ。さなえさんと話しているうちにこんな流れになってしまいましたけど。
はっきり「こうあるべき」と断言できる情報量も思考力もありません。
私は、できたら、さなえさんが小泉改革賛成派の論客と論争するのを見てみたいなと思っています。
でも、(私があんまり色んなサイトをのぞかないから知らないだけかもしれませんが)、賛成派反対派が議論しているのを見たことがないのです。

投稿: robita | 2005年9月 9日 (金) 09時56分

(つづき)
例えば、「依存症の独り言」さん( http://banmakoto.air-nifty.com/blues/2005/08/post_bddb.html )は、小泉改革支持派ですが、そこは、賛成派の人しか集まりません。そしてまた、小泉批判派のところには同じような考えの人しか集まってないようです。

さなえさん、民営化賛成派の「論客」と議論なさったことはおありですか?

私は今回の選挙では、郵政というより、「政界再編」を願っているので、民主党に勝たせてみたらどうかな、と思っているのです。

投稿: robita | 2005年9月 9日 (金) 09時58分

(つづき)
「改革路線」は、たとえ民主党になっても続けなければいけないし、それはかなりドラスティックなやり方でなければ実現できないでしょうから、どちらが政権取ろうが、どっちみち痛みを受ける国民はたくさん出てくると思います。
でも、「政界再編」は、民主党が政権取ったほうが起こりやすいような気もします。
外交政策面で民主党に不安を持つ人もいますが、それが発動する時こそ、政界再編が起こるのではないかと思います。

投稿: robita | 2005年9月 9日 (金) 10時01分

すみません。
上記のURLではつながりませんね。
どうやって貼り付けたらいいのかな。

投稿: robita | 2005年9月10日 (土) 09時34分

まだ長居しています(笑い)。
この記事のタイトル、日頃からそして、ずっと思ってきていたことなので、立ち止まりました。最近書いた(引用が殆どなのですが)もの、TBさせてください。

投稿: 街中の案山子 | 2006年6月29日 (木) 10時49分

>案山子さん、
戦後の自民党政治の間中、野党そして多くの国民は自民党政治に文句を言い続け、細川さんで自民党がコケた時には国中が狂喜乱舞状態だったことを思い出します。
その自民党は護送船団談合方式で、社会主義を最も成功に近い形で実現した政党だそうです。
しかし、その自民党政治に嫌気がさした大衆は、「やはりこんなやり方では社会全体が停滞する。競争が必要だ」といって、競争社会への改革を熱望しました。
ところが、いざ改革を実行すると、今度は、野*だの亀*だの綿*だの伝統的自民がやっぱり良かったと懐かしむんですね。
もうどっちゃでもええがな、などと言いたくなります。
案山子さんの記事にある「悪い格差とは、保護された既得権益が固定化し、そのことによって生じている格差だ」というのはもっともだと思うのですが、これを生じさせない政治というのがまた至難のわざなんでしょうねえ。

投稿: robita | 2006年6月29日 (木) 14時16分

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