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2005年10月18日 (火)

富豪のつとめ

ライブドアの堀江さんが、宇宙旅行ビジネスを始めるそうです。

彼は見る限りでは、良いものを身につけたり、贅沢な遊びをしたりという、いわゆるバブル紳士のようなところがまったくありません。儲けたお金をいったい何に使っているのか。
もちろん、それは次なる投資の資金へとつながっているのでしょうが、それでは、そういう金儲けだけを未来にわたって延々と続けていくのでしょうか。

財を成した時、人はそれを成果として何か形あるものに残したいという欲望があると思います。

戦前の財閥は数多くの立派な建造物を残し、現在私たちはそれらを貴重な文化財として大切に保存します。

ヨーロッパの貴族たちは音楽家のスポンサーとなり、年月を経た今も富豪の援助の下に生まれた宮廷音楽は人類を楽しませてくれます。

日本の歌舞伎や茶道だって、金持ちや権力者のパトロンを得て発展したものだと思います。

富豪たちは、文化教養の面でも一流であろうと努めました。
富豪の財力は優れた文化を生み出す原動力でもあるわけです。

さて、世間の批判を浴びながらガッパガッパとお金を儲け続けるホリエモンやその他IT長者と言われる現代の富豪たちはどんな面白いものを作ってくれるのでしょうか。

ホリエモンは「宇宙ステーションを打ち上げて宇宙ホテルを作る」とも言ってるそうです。
とてつもない巨大計画ですね。どのくらいのお金がかかるのか想像もつきません。
でも、本気であるならば楽しみです。
はるか未来に、「昔の富豪が作った古びた宇宙ホテル」に宿泊するのがトレンディ、なんて時代が来たりして。

「カネにあかせて何でもする」などという批判はその頃には忘れ去られているでしょう。

先日の新聞に、評論家の内橋克人氏のコメントがありました:

 【日本の明治・大正の富豪の金の使い方は下手。御殿のような家を建てたり芸者遊びに使ったり。欧米の富豪のような文化・教養・節度に欠ける。現代に続く日本の富豪の特性でしょうね。】

内橋さんは富豪に詳しいそうなので、私のような一般人が反論するのはおこがましいのですが、御殿のような邸宅も、芸者遊び(「料亭文化」参照)も、私は面白いと思いますけど、やはり、成金趣味は嫌われるのかなあ。

さらにコメントは続きます:

 【ただ、金の儲け方は人間味にあふれていた。右から左のマネーゲームではなく、トータルな人間力を駆使していた。財の虚しさを知っていたのも特徴。どれだけもうけても実はつまらんと、さめたもう一人の自分がいた。】

人間力を駆使するのはインターネットがなかったからじゃないのかなあ。

財の虚しさは、もう少したってからじゃないと迫ってこないんじゃないかなあ。

昔の富豪だって、儲けてるさいちゅうは虚しさなんか感じなかったと思うよ。「金の亡者」として、きっと世間の批判を浴びてたんじゃないかなあ。

穏やかな学者さんの見解に文句をつけるのは心苦しいですが、これは「昔は良かった」「日本はだめで外国は素晴らしい」という、典型的なネガティブ思考ってやつじゃないですか。

そりゃあ、お金を右から左へ動かすだけで莫大な利益を手にするというやり方は、たしかに抵抗がありますが、昔の富豪だってどんな手口使ってたんだか。

少なくとも私は、こんな若さで(若いからかも知れませんが)、こんな大きなお金を動かして大仕事に挑むその心意気は買ってやろうじゃないか、と思います。
下手するとすべてなくして無一文になってしまうかもしれないんですよ。
おそらくそれもきっと覚悟しているんじゃないでしょうか。
すごい勇気じゃないですか。

現代の富豪クンたち、年寄り連中に後ろ指さされたくなかったら、文化教養の面で貢献したほうがいいと思うよ。
好ましい外見を装うことも必要だと思う。
カネだけの男と思われないために。


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