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2005年11月28日 (月)

愛は力____絶望から這い上がる

愛は力」の記事に、「深夜のNews」の真魚さんからコメントをいただいたのでその返事です。

>必ずしも家庭が万能ではないのではないでしょうか<

私がここで書いたことは、「家族の躾けや教育がだめで、愛が不足しているから少年非行が起こるのだ」ということではありません。「愛さえあれば非行に走らない」、ということではありません。

つまり、どんな人にも幼児期というものがあり、その時期に愛情を受けることは人の心を強くするための重大な条件の一つではないか、ということです。

家族の愛を経験したその子どもがその後どんな人生を送ることになろうが、(たとえ、犯罪や戦争に巻き込まれて悲惨な経験をしようが、あるいは、自分自身が犯罪を犯してしまうことになろうが)、絶望から這い上がる力を育むのは、自己の土台を作ってくれた「愛」ではないのか、ということです。そして、その「愛」が育まれる場は、多くの場合、家庭であろうと思うわけです。

万全の愛を授けられる家庭などおそらくないでしょう。

ちょっと思い出したのですが、北野タケシの例をあげますと:

「オフクロは怖かったよぉ。容赦なかったね。めちゃくちゃ叱られひっぱたかれるでしょ。で、晩メシの時にね、なんか知らないけど俺のとこにだけ玉子焼きが置いてあったりするんだよね。」

飲んだくれで生活力のない親父と理不尽に叱り続ける母親。
タケシ君ちは理想的な家庭からは程遠いと言えます。
教育的に論理的に考えれば、叱ったあとに慰めのつもりだか何だか、他の子ども達に配慮も何もないこの母親の思いつきのような行動は、「愚かしい」と否定されるかもしれません。
でも、これこそが理屈抜きの愛情ではないのか、と感じます。

考えるに、どんな形であれ、「お前のことを気にかけている」という大人がいること、が必要なのかな、と思います。ありきたりの言い方ですが。

それはもう、ほとんど動物的な愛と言っても良いでしょう。

人類は全員がまっすぐに育つ必要はなく、何かが起こった時に、再び立ち上がる力を持っているかどうか、子ども時代にその根っこが形成されているかどうか、それが問題なのだと私は思うのですが、間違っているでしょうか。

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コメント

robitaさんの仰ることも真魚さんの仰ることも良く分かります。“何かが起こった時に、再び立ち上がる力を持っているかどうか、子ども時代にその根っこが形成されているかどうか”それを育むのが愛である、愛を授ける存在は往々にして家族(家庭)である、これ事実なり。私も子をなして初めて「私、愛されていたんだ…」と女泣きに泣きました。

しかし、確かに「愛」は一つではない…し、家庭で愛を育まれずとも立派に育つ人もいる、これまた事実なり。

家庭の愛は万能ではないが基盤であると思います。現代であるからこそ、敢えて警鐘を鳴らされたrobitaさんに敬服。

投稿: kaku | 2005年11月28日 (月) 19時26分

 この地球上に住む、哺乳類、鳥類、魚の一部に至るまで高等動物といわれる生き物のほとんどが子育てを行い、子供を一人前に育て上げ独り立ちさせて自然界に送り出しますが、仮に子育てが難しいことであれば高等動物の大半が子育てに失敗し、そのために絶滅した種も多く存在するはずです。なぜなら様々な能力が突出する人間にさえ難しいことであれば、他の動物にとっては至難の業であるに違いないからです。
 しかし子育てに失敗して滅びたなどという動物の話は聞いたことがありません。永々とその子孫を繁栄させ今日に至っているのです。
 したがって、子育ては本来難しいことでも、また複雑なことでもないはずです。
 私は、このように考え、『自然の中に生かされている人間として子育てはどうあるべきか』に心を配りながら、子育てを行ってきました。そこには、難しいことなど何もありません。

  −以上は、いま小生が執筆中の子育ての一部です−

投稿: いざりうお | 2005年11月28日 (月) 23時19分

robitaさん、

いえいえ、間違っていません。幼児期の子供に対してはそうであるのは正しいことだと思います。僕が言いたかったことは、思春期および青年期の子供(中学校高学年から高校)に対しては、扱いがむずかしいのではないかということです。北野たけしも『たけしくん、はい』では、少年期の話だったと思います。中学校高学年から高校になると、親が「お前のことを気にかけているんだよ」と言っても、子供の方「うざいな、親」「かまわんでくれ」「ほっといてよ」と思うのではないでしょうか(そう思わない素直な子供もいると思いますが)。親として子を愛することが、逆に子供から見れば縛られるように感じる、そういう歳にやがて子供はなっていくということです。もちろん、だからこの年代の子供は愛さなくてよいというわけではありません。親とこの時期の子供の間に溝のようなものができるのは、しかたがないと思います。

投稿: 真魚 | 2005年11月29日 (火) 00時53分

(続き)

しかしながら、このタリウム事件で僕が思ったのは、この溝ができる時期に、子供はネットなどを使って、親の理解を超えるような遠くまで行ってしまう可能性が今の時代にはあるということです。今までの時代は、この溝はそれほど大きくもなく、やがて子供が大人になれば自然と解消するものであったのでしょうけど、今の時代は、この溝ができた時、そのままほおっておくと、子供は親の理解を超える内面を持ってしまう、というか、持ちやすい世の中であるのではないかということです。

であるのならば親としては、この年代の子供にどう対応すればいいのか、となると僕自身も答えはないのですが・・・・。

投稿: 真魚 | 2005年11月29日 (火) 00時54分

自然に生かされている人間としての子育て…理屈抜きの動物的な愛情…ほんとに考えさせられました。
いつも思うことなのですが、北野たけしのように、社会的に成功を収めた大人が、自分の生い立ちや親を語る言葉や、派手な立身出世を成し得たわけではないけれど、世間並みに幸福な家庭を築いている子を持つ親達の穏やかな自信に満ちた
子育て論しか、聞こえてこないのは何故だろうと…

未成年による悲惨な事件の報道を耳にする度、私は、当事者の少年よりその母親、父親、の人となりが気になって仕方ない。非行少年や引きこもりの子を持つ母親の、赤裸々な告白を聞いてみたい。
どう育てるとあ〜なるの? って、素朴でストレートな疑問
に響いて来る、失敗した母親の生の声が聞きたい。
でも、それは恥を世間にさらすことなので、難しいか〜…

思春期の子供と日々格闘中の専業主婦のぼやきでした。^^;

投稿: 眠り姫 | 2005年11月29日 (火) 13時15分

>kakuさん、
haruさんの記事に寄せられたkakuさんのご意見を読ませていただきました。
すごくみなさん真剣で感動するほどです。
私は子育て中、あんなふうに真剣ではなかったなあ、ただ餌を与えて可愛がってただけだったような気がする、・・・と反省。
もっと気を入れて仕込めば、何かの能力が開発されてたかもしれない。京都大学行ってノーベル賞とってたかもしれない。(ごめんよ、子どもたち、母さんが悪かった。)

うちは家族関係はまあ良好だし、子どもたちは友だちにも恵まれてるようだけど、あんなにのほほ〜んとしててこれからどうなるのかなあ、なんてちょっと心配になります。根っこがしっかり張っててくれるといいんですけど。

こうやって、育った家庭によって人は個性を持ち、どうにかして生きていかなくてはならないんですね。

投稿: robita | 2005年11月29日 (火) 15時21分

>いざりうおさん、はじめまして。
コメントとTBありがとうございました。
とても長い文章なので、今度ゆっくり読ませていただきますね。

コメント欄に書いてくださった文章だけについての感想を書かせていただければ:

人間は動物界で、本当に特殊な存在になってしまいましたね。
男は狩りをし、女は子を産み家を守る、そんな原則ももう人間にはあてはめられません。
自然の摂理からどんどん遠ざかっているのが人類の実態であり、また、それは必然であると言えるでしょう。
自然の法則から言えば、子育てなど何も難しくない、それは仰るとおりだと思います。
(続く)

投稿: robita | 2005年11月29日 (火) 15時25分

(続き)
動物でありながら既に動物の範疇からはみ出してしまった人類は自然の法則では計れない生き物になってしまいました。
人間はどこまでも高みをめざし、人生の満足感を得ようとする欲望は止めることができません。
子育てが難しい、というのは、まさに、この欲望を止めることができない、という人間の特殊な事情によるものだと思います。

それがいやだというなら、例えばアーミッシュのような生活を選択しますか、と問えば、ほとんどの人はいやだと言うんです。

投稿: robita | 2005年11月29日 (火) 15時26分

>真魚さん、
 >僕が言いたかったことは、思春期および青年期の子供(中学校高学年から高校)に対しては、扱いがむずかしいのではないかということです。<

はい、わかっていますよ。だから、論点が違う、というだけのことですよね。
昔も今も、思春期の子どもは親に抵抗するわけでして、親子の闘いは古今東西存在しますね。
だけど、昔はなかった子どもの特殊な犯罪についてはやはり社会状況がその大きな原因の一つではないか、とは思います。
だから、もし、そういった子どもの犯罪をほんとうに憂慮するのであれば、社会状況を変えるしかない、つまり、貧乏に戻るか、ある程度の国家統制しかない、と私は思うわけです。

もし、そんなことしなくても方法はある、と言う人がいたら、是非、その方法を教えてほしいものです。
(続く)

投稿: robita | 2005年11月29日 (火) 15時29分

(続き)
何度も言うように、正しいと信じるポリシーを自分の家庭だけで貫くのは非常に困難な世の中になっています。
今朝、ワイドショーに石原都知事が出演して、「子どもに我慢させりゃあいいんだ。働かせりゃいいんだ」なんて威勢の良いこと言ってましたが、今の世の中で、子どもを子ども社会から無理やり引き離してでもそういうことをする覚悟があるかどうか、それが問題なんです。

>このタリウム事件で僕が思ったのは<

これについては、真魚さんのブログにコメントで書きましたが、昔から仮想空間に閉じこもる人間はいたけれど、インターネットの発達はそれを増大させた、ということかもしれませんね。

投稿: robita | 2005年11月29日 (火) 15時29分

>眠り姫さん、

>どう育てるとあ〜なるの? って、素朴でストレートな疑問<

そうですね。
親自身もかつて同様の若者であったことが多いとは思いますが、常識的な親である、という場合はどうなんでしょうねえ、ほんとうに聞いてみたい。

>思春期の子供と日々格闘中<

そうなんですか。
格闘はね、その時は辛いかもしれないけれど、絶対にあったほうが良いみたいですよ。
うちはあまり闘争がなかったのでちょっと心配です。

投稿: robita | 2005年11月29日 (火) 15時39分

robitaさん、

>すごくみなさん真剣で感動するほどです。

自分の事は棚に上げて言いますが、イマドキのママさんは皆、押しなべてクソマジメと言う印象があります。ですが、同時にbig pictureが無い様にも思います。だから「それで、それは何を狙って?」などと聞くと「そんなこと聞かれたこと無い!」と驚かれます。

>男は狩りをし、女は子を産み家を守る、そんな原則ももう人間にはあてはめられません。

いや、是非、当てはめましょう。と言うか、米国で見られる保守的思想の支持拡大の根幹はこんなところでは無いか、そして、それは日本の若い世代にもヒタヒタと現れてきた、と私は最近感じます。

投稿: kaku | 2005年11月29日 (火) 21時54分

>kakuさん、

>「そんなこと聞かれたこと無い!」と驚かれます<

あははは、kakuさんは考える癖がついているので、女同士のとりとめのないお喋りにもつい食いついてしまうのかもしれないですね。
でも、わかりますよ。俯瞰する人はそうなりがちだってこと。

>米国で見られる保守的思想の支持拡大の根幹はこんなところでは無いか<

以前お話した「CBSドキュメント」(エリート女性の家庭回帰)のビデオ、いつかお貸ししますね。

投稿: robita | 2005年11月30日 (水) 10時21分

あ、そうかー“女同士のとりとめの無い話”か…そういう時は「うふ」と微妙に笑っていればいいんでしょうか。その辺の機微が分かりませんの(ほんとに女子高出身か?)。

「CBSドキュメント」(エリート女性の家庭回帰)春にお会いさせてください。確か米国の最新の統計でも、この傾向について記述されていたんですが…そのうち探してみます。

投稿: kaku | 2005年11月30日 (水) 23時15分

>kakuさん、

そうですね。
暖かくなったらお会いしましょう。

投稿: robita | 2005年12月 1日 (木) 10時51分

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