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2005年12月20日 (火)

「国家の品格」

藤原正彦著「国家の品格」(新潮新書)を読みました。
遅読の私でも、三日で読めました。早い人なら一日で読めるでしょう。

読んでいた本が他にあったのですが、この「国家の品格」が本屋さんに積んであるのを、なにげなく手に取り買ってしまい読み始めてしまいました。

書いてあることはいちいちうなずけ、爽快そのものです。

でも、私としては、「でもねえ、そういう精神を取り戻すために具体的にどうするの」という突っ込みが浮かんできて、最後まで読んでも、「だからこうするしかないのだ」という提案がなかったので、「やっぱりね」というのが、感想と言えば感想です。

だって、これは民主主義否定の本だからです。

私はよく「国家の統制」「国家の強制」ということを書きますが、それは人々には絶対に拒否されます。
でも、効率よく国家を運営するには民主主義はやっかいなものです。
賢い王様が統治してくれればそれが一番良いのでしょう。

もちろん、「民主主義の否定」も「国家の統制」も、「ある種の」「ある程度の」という但し書きは当然つきますが。

しかし、考えてみれば、「そういう精神を取り戻すために国家が強制力を持つ」なんてことはできないのが当たり前のことであって、そもそも、国民が国家をつくるわけだから、自らを律するために国民自身がそのことに気づくことがなければ、品格ある国家を作ることなんて始めから無理なのです。

つまり、結論を言えば、国民全員がこの本を読めばいいのです。そして世論形成すればいいのです。国家の品格を取り戻したければ。

でも、もう世界を見てしまった、世界経済にどっぷり浸かってしまった私たちには、「過去の美しさ」は到達できない「憧れ」でしかないだろうなあ、とは思います。でも憧れを持つことは良いことですから。

この本に関して書きたいことは山ほどありますが、読んだ人がいたら、感想を聞きたいです。

先月出版で、もう6刷になってるので多くの人に読まれていることでしょう。

どなたか読んだかたはいらっしゃいませんか?
____

因みに、中断した本は、「二人で紡いだ物語」。「サロンのススメ」でちょっと触れた物理学者米沢富美子さんの自伝です。

さ、続きを読もう。たぶん今年中には終わらないと思うけど。

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コメント

今晩は。始めまて。
よく見聞きするのですが「国歌の品格」読んでいません。
米沢冨美子さんの「二人で紡いだ物語」は数年前に読みました。
自分が果たせなくとも、米沢さんのような、一途ながんばりやさんの本は手にとってしまいます(笑い)。
藤原正彦氏の本も軽快なエッセイで読みやすく何冊かは読んでいますが、冊を重ねる子度に、権威に弱いところが…って思えてきていたから、この本は未読です。
先の日曜朝のテレビ番組に出ていらっしゃいましたが、中曽根首相もびっくり、って言うほどの国粋主義者ですね。弁舌さわやかに、「女系天皇などもってのほか、議論の余地なし。今の憲法や明治憲法は、ここ最近にできたものであって、天皇家の男系を守ることは、当然のこと、今の天皇といえども口をはさむ筋合いではない」と。同席の中曽根康弘氏、竹村健一氏も言葉なしって感じでした。本が売れているからか、すごく元気が良かったです。
初めてなのに、長く書いてしまいました。同世代です。よろしかったらお出かけください。

投稿: 街中の案山子 | 2006年3月15日 (水) 22時45分

>街中の案山子さん、

初めまして。
「二人で紡いだ物語」、米沢さんのあまりの頑張りにただただ感心しながら読みました。
「偉い」、この一言です。
そして、「努力ができる」というのも天から与えられた才能なんだなあ、とも思いました。

>先の日曜朝のテレビ番組<

「報道2001」ですね。私も見ました。
藤原さんは昔からあのようにお元気らしいですよ。講演会などで吼えまくっていらっしゃるそうです。
あれ、中曽根さんいましたっけ。覚えてないなあ。そういえば藤原さんの横に誰かいたような気もするけど。

同世代ですか。嬉しいな。ブログ界はまだまだ私たちの世代が少なくて・・・というより、出合ったことありません。若い人ばかりで。
案山子さんのブログ、時間がないのでざっと見た程度ですが、話題が硬軟とりまぜ、という感じですね。私のところもそういうブログになってます。
そのうち少しずつ読ませていただきます。

これからもどうぞよろしくお願いします。

投稿: robita | 2006年3月16日 (木) 15時14分

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受信: 2005年12月20日 (火) 19時29分

» 『国家の品格』 藤原正彦 (新潮新書) [不二草紙 本日のおススメ]
 数学の先生からお借りして読みました。いやあ、わが意を得たりって感じで、あっという間に読んでしまいした。痛快でしたね。つまり私もこういうスタンスの人間だということです。どちらかというと保守であり、なんとなく右派。  昨日、本屋さんでまず最初 確かに昔は怖い人は多かった。だけどそこには畏敬とまではいかないまでも、ある程度の尊敬に似た思いがあったはずだと思うんです。 けれどもね、今は非常に情報量が多いんです。「うちのお父さんより隣のお父さんの方が立派なんだ」母親がそんな事を言う場合もあるし、実際に直接子供が体感する事だってあるはずです。 怖いお父さんが、実はそれが小心者の裏返し故の暴力だったとか、お母さんがキレるのは感情のコントロールがうまくいかないだけだったとか。 尊敬のない怖さから生まれるものは、疎外感だけではないと思いませんか? 日本は豊かになりました。 ですが、その豊かさに合わせた、人の情緒的成長には「怖さと優しさ」だけでは足りないと思うんです。 [続きを読む]

受信: 2005年12月21日 (水) 08時48分

» 「国家の品格」 [それ、いいかも?]
「国家の品格」 藤原 正彦(著), 新潮新書 過去5世紀にも渡り、世界を支配し続けてきた西欧的な論理、近代的合理精神は、漸く綻びを見せ始め、国際的には核拡散や環境破壊の問題、そして各国内でも犯罪の多発、家庭崩壊、教育崩壊と、先進国はどこもみな荒廃している。 日本... 確かに昔は怖い人は多かった。だけどそこには畏敬とまではいかないまでも、ある程度の尊敬に似た思いがあったはずだと思うんです。 けれどもね、今は非常に情報量が多いんです。「うちのお父さんより隣のお父さんの方が立派なんだ」母親がそんな事を言う場合もあるし、実際に直接子供が体感する事だってあるはずです。 怖いお父さんが、実はそれが小心者の裏返し故の暴力だったとか、お母さんがキレるのは感情のコントロールがうまくいかないだけだったとか。 尊敬のない怖さから生まれるものは、疎外感だけではないと思いませんか? 日本は豊かになりました。 ですが、その豊かさに合わせた、人の情緒的成長には「怖さと優しさ」だけでは足りないと思うんです。 [続きを読む]

受信: 2005年12月30日 (金) 13時57分

» 藤原正彦「国家の品格」 [ポロと旅する~あさちゃん。と一緒]
藤原 正彦「国家の品格」(新潮新書) 出版社/著者からの内容紹介 日本は世界で唯一の「情緒と形の文明」である。国際化という名のアメリカ化に踊らされてきた日本人は、この誇るべき「国柄」を長らく忘れてきた。「論理」と「合理性」頼みの「改革」では、社会の荒廃を食い.... 確かに昔は怖い人は多かった。だけどそこには畏敬とまではいかないまでも、ある程度の尊敬に似た思いがあったはずだと思うんです。 けれどもね、今は非常に情報量が多いんです。「うちのお父さんより隣のお父さんの方が立派なんだ」母親がそんな事を言う場合もあるし、実際に直接子供が体感する事だってあるはずです。 怖いお父さんが、実はそれが小心者の裏返し故の暴力だったとか、お母さんがキレるのは感情のコントロールがうまくいかないだけだったとか。 尊敬のない怖さから生まれるものは、疎外感だけではないと思いませんか? 日本は豊かになりました。 ですが、その豊かさに合わせた、人の情緒的成長には「怖さと優しさ」だけでは足りないと思うんです。 [続きを読む]

受信: 2006年1月 5日 (木) 02時27分

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