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2006年4月24日 (月)

「男振り」

池波正太郎の「男振り」という時代小説が好きだ。
ずいぶん前に読んだので、細かいところまでは覚えていないが、男の成長に女が重要な役割を担う、という視点に共感した。女の接し方いかんで男は自信を取り戻すこともある。これを「母性」と称してもいいだろう。男と女は違う。厳然とした違いがある、と思う。
男の外見にとらわれない女のカッコ良さも印象に残っている。

話は変わるが、先日テレビで何げなく「トリビアの泉」を見ていたら、視聴者からの質問にこんなのがあった。

「デートで食事中、彼女の料理に髪の毛が入っていた時、『器が大きい男だ』と彼女から思われる対応とはどのようなものでしょうか」
男子高校生からのかわいらしく切実な質問だ。

番組スタッフは100組調査を開始する。

レストランと組んで、隠しカメラを設置。

人口繊維でできた毛髪をトッピングして、料理を彼女の前に置く。

彼女が髪の毛に気づいて、「ねえ、これ、毛が入ってるんだけど」と訴えるところから始まり、男性の言動をチェックする。

・「俺のと替えてやるよ」、
・「別にいいじゃん、死ぬわけないし」、
・ウェイターを呼んで「髪の毛が入ってるんですけど」、等々、いろいろな対処の仕方があった。

で、撮ったビデオを、街頭で若い女性に見せて、「器が大きいかどうか」意見を言ってもらう。

評判が最も悪かったのは、ウェイターを呼び、毛髪を指摘し、そのあと、居丈高に「料理取り替えただけじゃすまないだろ」とそれ以上のことを要求せんばかりの男。

「最悪! 即、別れのメール出します」と、ビデオを見た女性たちはバッサリ。

好感度が高かったのは、周りの客に聞こえないよう、小声でウェイターに「替えてください」と言うパターン。

私が一番気に入ったのは、

ウェイターを呼び、にこやかに「当たりくじが入ってるんですけど」。
ウェイターが恐縮して「お取替えいたします」と料理を下げようとすると、
さらにニコニコと、「ちょっと豪華にしてね」

粋だ。

粋やユーモアを全ての男に期待はできないので、これは番外編としても、「まわりの客に聞こえないように料理を取り替えてもらう」、これは常識的に考えてもできて当然なのだが、ビデオの検証によって、できない男もたくさんいるということがわかった。

街の女性たちの反応から判断すると、女は極めて常識的なのに、男は勘違い人間が多い、ということになる。

ネット上でも、威嚇する男はいる。
誰もそんなこと言ってないのに「お前はそう思ってるのか、いやそう思ってるに違いない」といった、畳み掛けるような物言いでつっかかる人を見かけることがあるが、そういう話し方はちっともカッコ良くないということに気がついたほうがいいと思う。
ネット上で気が大きくなるのもわかるが、そういう人はモテないと思う。あ、モテなくてけっこう、ですか。

女性も「即、別れのメール」だけじゃなく、
「こういうところがおかしい」と教えてあげたほうがいいよね。
 

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