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2006年4月 3日 (月)

「女の怒り 男の本音」

前エントリーで、ねこっちさんが次のようなコメントをくださいました。

>私の住んでいる処は大田舎なので、まだまだ女性の地位は低いのです<

地方ではまだそんな感じですか。男性天国ですね。

ひところ、日本の女性は慎ましやかで男を立てるので「結婚するなら日本の女性」などと欧米の男性から熱いまなざしを向けられたことがありましたが、今なら「結婚するなら田舎の女性」ということになりますね(笑)。

多くの男性にとってはいまだに「理想の女性」とは、「男を立てる奥ゆかしい女性」ということになっているのでしょうか。

おととい、NHKで男女共同参画社会についての討論番組「女の怒り 男の本音」というのがありました。後半だけ見たのですが、女性の社会進出、少子化、男女共同子育て、男性の出世、企業の発展、地域社会の安全、これらが絡み合い、パラドックスとなりジレンマとなり堂々巡りとなって、これは本当に難しい問題だと改めて思い知らされました。

「女性も働いているのだから、男性も同じように子育てに参加、というより、女性同様に家事育児を担当すべき」

「勤務時間の長い男性が疲れ果ててて家に帰ってまで家事労働をするのは酷」

「男性が育児休暇を取ることの難しさ」しかも、「2・3週間育児休暇を取ったところで、妻の負担の軽減にはならない」

「男性が育児休暇をとって仕事に穴をあけるのは企業業績にマイナス影響。企業は業績を上げなければ発展しない。発展しなければ従業員への還元はなく、結局給料が少ないとの不満となる」

「女性にだけ負担を強いる状態を続けるなら少子化が改善されるわけがない」

「理解のない古い体質の会社の作る製品の不買運動でもすればいい」

「社会とは何も企業だけではなく、地域社会の連帯や安全を担っているのは主婦を中心とする女性や高齢者」

等々、結局落としどころもないまま終わりました。

で、私は考えたのですが、女性たちが「男性の意識改革」を真に願うなら、男性を改造するしかないと思います。100年計画で。

何の話だったか忘れたのですが、敵国から攻められ滅ぼされた国の女性たちが、占領兵士たちと結婚し、子供をたくさん生んで立派な兵士に育て上げ、反乱軍を組織させて、その昔自分たちの国を屈服させた占領者たちに復讐する、という話、聞いたことありませんか。

女性は子供を生むことができる、しかも育てることができる、男を作り変えることができる、そんな立場にある、と言えば言えますね。

男の子が生まれたら、男女共同参画社会の理想を徹底的に叩き込む。女が一歩引くなんてもってのほか、仕事の量も内容も全く同じにすべき、子供は生むことは生むがあとは男女全く同じに子育てをする。

そのように洗脳してやれば、2・3世代で男のメンタルな部分は改造されるでしょう。

ついでに、「男性的な雄々しい部分」も改造されてしまうような気がしますが、その時、「男の魅力」で書いたように、「こんな男じゃイヤ」と言わないでいられるかどうか、それが問題だ。

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コメント

私も常々、「男性を変えるには、育てるところからだ」と思っています。が、生憎男の子はいない・・・。
皆、夫に不満を持ちながら、だけど息子には尽くすんですよね。
息子に家事をやらせている母親って見たことないもの。
なのに、夫にさせるのは無理ですよね。
尽くした母親に感謝し、妻にもそれを求めるマザコンばかりが増えているなあと思っちゃいます。ハハ。

投稿: ぐーたん | 2006年4月 3日 (月) 13時29分

本当の本当に、何の不満も持たずに男を立てる奥ゆかしい女性っているのでしょうか。
私には信じられないのですよね~。

そこにはすごいグロテスクな不満のマグマ溜まったりしないのでしょうか。それが嫁いびりになったり女特有の嫌な部分が出てきてしまうのじゃないかなーなんても思うのです。

立てた男がそれに対してきちんと応えてくれる人なら問題ないのかもしれませんが、我慢するだけあほらしいってなって熟年離婚なんじゃないですか。まあこれに関しては両方に非があると思いますが。

奥ゆかしさとか、男を立てるという行為は、結局女の生きる知恵だったのではないですか。その方が可愛がってもらえるでしょうし、男の機嫌を取るのも簡単。
女一人で生きていけなくない世の中では、必要ないものかもしれません。

しかし女とはいつの時代もしたたかで強いものですね。
経済的圧倒的弱者の立場を抜け出したら途端に強気になって様々な要求を突きつけるのですから。

でも周りを見渡してみると、妻はやはり夫の意見が一番で、それに逆らうことはなかなか難しく、でも夫は夫で案外妻に気を使っていて、バランスを保っている感じがします。


投稿: haru | 2006年4月 3日 (月) 14時03分

>ぐーたんさん、

>私も常々、「男性を変えるには、育てるところからだ」と思っています<

ずっと前に書いたことあるのですが、
「今60代ぐらいの女性は夫に従い、言いたいことも言えずずっと耐えてきた。それで、自分の息子には、“お前は優しい夫になるのだよ”と、そして、娘に対しては、“女は自立しないと夫に対して言いたいことも言えない主従の関係になってしまう。お前は強く自立した女になるのだよ”と育てた結果、今の30代から40代は優しい男と強い女ばかりになってしまった。女も男もそういう異性にお互い不満を持つ」、という記事をAERAかなんかで読んだことがあります。

だから、育てるとしたら、「家事も子育ても妻と分担する優しさ、女の気持ちを酌むことのできる細やかさ、しかも、雄々しさたくましさも兼ね備えている男」でなければなりません・・・って、子育ての責任は重大ですぞ。

投稿: robita | 2006年4月 3日 (月) 16時15分

>haruさん、

>女一人で生きていけなくない世の中では、必要ないものかもしれません<

まさにこれ。
つまらん男と一緒に暮らして我慢の人生より、自分で稼いで自分の責任で自分ひとりで暮らすほうがどれだけ気楽か。
そんなことは言うまでもないことで、誰だって気楽なほうが良いに決まってますよね。

こう考えると少子化というのは、まず良いほうには向かわないでしょう。

子育て支援政策で、0.数ポイントぐらいは改善されるかもしれないけれど、それは、女の考え方、男の考え方の根本を変えるという意味ではありません。

つまり、もう女は変わってしまったし、もっともっと変わっていくだろうから、男は取り残されるだけだと思います。

しかし、昔を語るに、「女の我慢が家庭を安定させていた」と断ずるのは、私はちょっと違うと思います。

たしかに、女性の地位が低かった時代は女性たちはさまざまな面で苦労をしていたかもしれません。じゃあ、男性はその上にあぐらをかいて楽ばかりしていたかというとそんなことはなく、命がけで女子供を守っていたと思います。男だって大変な苦労をしていたわけです。

今の時代、女が大変で男が楽をしているんでしょうか。

それはきっと、男が、とか、女が、とかいう話でなく、個々の事情じゃないかな、とも思えるのですが。

NHKの番組では、最後のほうで漫画家の倉田真由美さんが、「いろんな人たちがいて当然。家事育児を一手に引き受けることに生きがいを感じる女性もいれば、外で働くのも家事育児も分担するのが当然と思う人たちもいるわけで、それを、違うと言って批判するのは間違ってる」というようなことを言っていました。

タレントの遥洋子さんは、目をひんむいて男性を攻撃しているように見えました。

男性対女性の構図で考えているうちは、この無間地獄のような堂々巡りの議論から抜け出すことはできないと思います。

「女はつらい」「男だってつらい」「じゃあ、結婚や子育てなんてそんな辛いことはやめて、一人一人楽な道を歩むことにしましょう」となってしまうのはいったいどうなんでしょう。(実際、その傾向は進んでいるようです)

企業のほうで努力することは不可欠で、ある有名企業の元役員の男性は、「男性が育児休暇をとりやすい環境作りに努力しなければならない」と力説していました。

これも非常に難しいことのようですが、それをしなければ、日本社会は深刻な事態に陥る、と。

でも、もし、それでも、世界中で少子化が止まらず、国家崩壊があちこちで起こったとしてもそれは人類の宿命かもしれません。結局人間は自分で自分の首を絞めているんですね。

ところで、関係ないけど、今日はものすごーく強い風が吹き荒れていたのですが、今、近所の桜並木通って来たら、桜はしっかりしがみついてあまり散っていませんでした。
力強いですね。ほれぼれする。

投稿: robita | 2006年4月 3日 (月) 16時26分

僕もこの番組少しだけ見ました。

クラタマの色々な人がいていい発言は確かにその通りなんですけど、実際に女性の生き方に多様な選択肢は与えられても、男性の生き方に仕事しか選択肢がないとすると不公平感は募るかもしれないですね。

男性が専業主夫として世間(女性)に受け入れられて多様に生きられるような「風潮」になれば、少しは違うんでしょうけど、今みたいにほとんど仕事しか進む道がないのに、硬直してるとか頑固といわれても困ると思います。

切れるライフカードが一枚しかないのだからそれに対して一番有利に働く考えを大勢がするのも当然なのかもしれません。

男性側にも選択肢の多様性をもたせることがひいては、女性の生き方の多様性を認知させることになるんじゃないかと思いました。

なんて少し男性の味方(?)っぽい意見をしてみました……。


あと、たけしの本は「だから私は嫌われる」ではなくその続編の「やっぱり私は嫌われる」でした……。

ちなみに田舎の女性も結構強いです。落合監督の奥さんみたいな人がいっぱいです。その人達の若かりし頃はよくわからないのですが……。

投稿: コウイチ | 2006年4月 3日 (月) 18時24分

私の不用意な発言がここまで発展しようとは…。言い出しっぺなのに何ですが、男性が女性の前で威張るからと言って、横暴だとか無理解だとか別に思ったことはありません。田舎暮らしは男性にしか出来ない仕事というのが山積で、威張るというのは自負の裏返しと解釈しています。身綺麗で口が上手くても、やることをやってくれませんとね。両方兼ね備えればなお良いのでしょうが、自分でも出来ないことは望みません。
>男性対女性の構図で考えているうちは
そうなんです。祖父母や隣近所というものがありますから、少々煩わしくとも上手くつきあっておくに越したことはありません。子供が小さい時分は、帰りが遅くとも「何時頃あそこにいたよ」などという情報がすぐ入り、簡単に探し出せました。そんな事情を把握して成長したため、修学旅行のお土産は、祖父母の分と近所の人の分まで買って来てくれたものです(笑)。
人付き合いは煩わしい、祖父母は邪魔、でもお金は欲しい、子供は優秀な子がいい、そのあげくの男女共同参画ですか。ちょっと違うんじゃないかなあ。個々の事情はあるでしょうが。いささか乱暴な展開ですみません。

投稿: ねこっち | 2006年4月 3日 (月) 21時52分

コウイチさん、ねこっちさん、コメントありがとうございます。
ゆっくりご返事したいので、2.3日中に。

投稿: robita | 2006年4月 4日 (火) 09時42分

>男性対女性の構図

そうですね、あらゆる事が対立軸を作った時点で不毛な言い争いになりがちですね。男女間に限らず、雇用する側とされる側、宗教の違いなんかでも、自分の立場と権利しか主張しなければ平行線で終わるのは仕方ない事だと思います。

何がいけないのでしょう。
やはり思いやりのなさでしょうか。
我が家は私も働いていますが基本的には家事育児は私の仕事で、夫は会社で精魂尽き果てて帰ってきます。
でも私が本当に困っているときは絶対に助けてくれます。
体調が悪くても子供達をほっておくわけにもいかず、泣きたい気分のときは少々無理してでも早く帰ってきてお風呂くらいは入れてくれます。

でもこの国ではそんな人は社会的に評価されにくいですね。
当たり前のことが当たり前でない社会だと感じます。

投稿: | 2006年4月 4日 (火) 15時32分

>コウイチさん、

>今みたいにほとんど仕事しか進む道がないのに、硬直してるとか頑固といわれても困ると思います。<

たしかに男性にはあまり生き方の選択肢がなく、不自由なことと思います。

主夫の道もあるとは思うけど、それを選択するにはまだまだ。というか、果たして男性がそういう道を選択することは「だんだん容認され広がっていく」ような種類の事柄なのか、それさえもわかりません。

>落合監督の奥さんみたいな人がいっぱいです<

ほー、そうですか。千葉はおもしろそうですね。

投稿: robita | 2006年4月 6日 (木) 09時13分

>ねこっちさん、

>人付き合いは煩わしい、祖父母は邪魔、でもお金は欲しい、子供は優秀な子がいい、そのあげくの男女共同参画ですか。ちょっと違うんじゃないかなあ。<

これをとればあれは捨てるしかない、何もかもは望めない、ということはわかっているんですけどねえ。

やっぱり、日本はどうしたってもっと豊かになるしかないのかな。
豊かになれば、賃金も上がるし、国の子育て支援も充実するし。
・・・・なりふりかまわず、豊かさ目指してひとつ頑張りますか。

投稿: robita | 2006年4月 6日 (木) 09時17分

>***さん、(お名前がないのでどなたかわかりませんが)

共働き夫婦が四苦八苦している様子は、私もいろいろなメディアで見聞きしますので、ほんとうに大変だなあ、と思っています。

この部分は政治でなんとかしてくれないとみなさんの悲鳴はますます大きくなるばかりです。

私自身は、年をとっても元気でいて、孫の世話や地域活動に多くの時間を割くことが自分にでもできることかなと思っています。

>でも私が本当に困っているときは絶対に助けてくれます<

ご主人は優しいかたですね。

思いやりがないというか、鈍感な配偶者は男女に関係なくいるわけで、耐えている妻もいる一方で、耐えている夫もまたいるということです。それは個々人の問題ですから自分たちでなんとかするしかないですね。

でも、女性のほうがだいぶ救われてるな、と思うのは、女性は愚痴を言うことができる、夫への不満を喋りまくって発散できる、ということですね。発散は何よりの癒し効果がありますから。
男性にそれはできません。

投稿: robita | 2006年4月 6日 (木) 09時26分

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