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2006年5月15日 (月)

格差・・・?

昨日の日曜日は「母の日」であった。

夕方、買い物に行ったら、スーパーの入り口で、お花の特設売り場ができていて、花束や籠入りのアレンジメントなど大小とりまぜ並べられ、若い女性たちが群がっていた。
良い光景だなあと思って眺めていた。
みんなお母さん好きなんだね。

ちかごろの若者はおかしい、なんて言うけれど、思いやりのあるまともな若者だって少なくない。

私は、健全な日本人の姿を目にするたびに思う;
「政治が格差社会を作った、なんて言われるけど、格差というのは、何も経済的なことばかりじゃない。」
「日本人のいろいろな面で格差が現れているとしたら、それは現政府が作ったというより、我々国民自身に何かが欠落しているせいだ。」

ニートやフリーターが増えているのを、「頑張っているのに報われない社会のしくみのせい」と人々は声高に政府をなじる。
たしかに、政策の不備はあろう。そのために浮かび上がれない人々もいよう。改善に向けて努力をしなくてはいけないのは、いつの時代も同じだ。

しかし、この「格差」というのは、「経済的なこと」以前に、「人間の質」という根本的なところで、それが作られていっているような気がしてならない。

例えば、「知」という分野では;
「知りたい」「教養を身につけたい」と望む人がすごく増えている一方で、本も読まない、芸術にも、学校の授業や講義にも興味がない、という人もすごく増えている。

体を鍛える、ということに関しても;
国際的に日本人スポーツ選手の活躍がめざましかったり、体を鍛えることに熱心な人たちが増えている一方で、体を動かしたくないぐーたら人間もすごく増えている。

 

先日、フジテレビの夕方のニュースでこんなトピックがあった;

ゴールデンウィークの真っ只中、多摩川の河川敷で、家族や若者グループがあちこちでバーべキューなど楽しんでいるのをスタッフが取材していた。
酒に酔って裸で駆け回る、後片付けをしない、バーベキューの鉄板を川で洗う、そういった不心得者がいる一方で、ゴミを拾い集め、きちんと後片付けをしている若者グループもいて、取材班は彼らにインタビューを試みた。

スタッフが「ちゃんと片づけして、偉いですね」と声をかけると、彼らは笑いながら快活に答える。

「当たり前じゃないですかあ。あんなギャル男と一緒にしないでくださいよー」

公徳心においても「格差」は開いている。

うーむ、あらゆる面での日本人の格差が開いている原因はいったいなんであろうか。

 

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コメント

http://specificasia.seesaa.net/article/17839717.html
某小学校で学校給食担当栄養士が残飯を混ぜた食べ物を生徒に食べさせてこれを
拒否する生徒には暴行までしたという主張が提起された。

生徒たちが残飯が混ざった食べ物を食べないといえば強制的に食べるようにして
これを食べた一部生徒たちは嘔吐など後遺症に苦しめられた

生徒たちは、異口同音に「もともと給食は不衛生で不潔だったから、事故も
予想できた」「学校給食は恐怖の対象」と話した。

「食べ物の中から、たわしやたばこの灰が出てきたこともあり、給食を食べた
後はよく吐き気がした」

「餃子が十分煮えていない気がし、スープからも変な匂いがしたが、いつもの
ことだったので、たまって食べた」

李某さんは「味噌汁からりんごの皮が出て、豚酢を食べて蟻を噛み、スープには
ゴキブリが…」という書き込みを書いた。

日本人でよかった。

投稿: 中華喰う派 | 2006年5月15日 (月) 14時43分

ずーーと前に、コメントつけたことがあるロビンといいます。
ロビタさんが書かれている「国民に欠落している何かって」を考えていたら、
武道家 甲野善紀さんの
「パソコンや携帯電話の普及で、僅(わず)か4、50年前とは較(くら)べものにならないほど便利になった日本で、人は「人が人である」ということを忘れかけている。「人が人である」とは、日本においては移り変わる四季の自然のなかで、その時期時期に従って、その変化と共に呼吸し、生活そのものを深めていた事だと私は思う。」という、読売新聞の「空想書店」に書かれたコメントをみつけました。

「人が人である」ということを忘れかけている、なるほどと思いました。
けど、「人が人である」ために生活を深めるということを具体的に表そうとすると、
なかなか難しいです。
でも、こういうことを意識してる人とそうでない人じゃ、
差が出て来てくるでしょうね・・・

投稿: ロビン | 2006年5月15日 (月) 22時52分

>中華喰う派さん、
はじめまして。
あの~、コメントの意味がわかりかねまする。
拝察するに、この一連の文章の羅列は外国(おそらく中国)の学校給食事情でありましょうか。
んでもって、そのあまりの酷さに中華喰う派さんは中国人でなくて良かったという喜びを体中で表現しておられると、こういうことでよろしうございますか。

投稿: robita | 2006年5月16日 (火) 13時04分

>ロビンさん、
ええ、よく覚えていますよ。livedoorブログの頃にコメントいただきましたね。

今日の記事にも書いたのですが、「豊かさは堕落につながる」ということは、いつの時代も同じだし、また今の世界でも、どの国も多かれ少なかれ抱えている悩みだと思います。

堕落を教育によってできるだけ抑えている先進国というのはあるんでしょうかねえ。

日本は、まあまあ良いほうなのか、それとも、最近の変な事件の頻発から察するに悪いほうなのか、よくわかりませんねえ。

でもロビンさんが仰るように、日本人が、四季の移り変わりが生活そのものであったような敏感な感じ取り方をしなくなったのは事実でしょうし、それは機械文明に頼る以上、それは仕方のないことですね。

>でも、こういうことを意識してる人とそうでない人じゃ、
差が出て来てくるでしょうね・・・<

だから、意識してない人はほっておいて勝手にやらせておくのか、でも、そういう人が日本の経済を動かすのであれば、由々しき問題でもあるでしょうし・・・、ほんとに難しいことです。

でも、あきらめないで、教育の面で真剣に考えていかなくてはならないと思います。

私は「日本人の心」といったものが実はどういうものであるのかよくわかりません。

自然と融合する日本人の心というのは、神道が基本なのか、茶の湯を生んだ禅の精神なのか、朝日に匂ふ山桜花なのか、それとも、真魚さんが仰るような、縄文的ワッショイワッショイ無国籍コスモポリタンみたいな考え方が本来の日本人の心と言われるものなのか・・・、そんなこと考えていくとキリがありませんね。

以前、桜井よしこさんが講演会で、「逝きし世の面影」という本を「ぜひお読みになってご覧あそばせ」と勧めておられたのですが、そういう書物の中に「日本人のこころ」なるもののヒントがあるのかもしれません。


投稿: robita | 2006年5月16日 (火) 13時55分

教育、といえば、僕が高校の頃、生活指導の先生がとても厳しくて、電車の中で漫画を読むことと化粧をすることは絶対にやめろと指導されました。その制服を着てるということはうちの高校の看板を背負っているということだからみっともないマネはしてくれるなということでした。

そういう環境で教育されてきたので予備校に通うようになって初めて本格的に電車を利用するようになった時、思った以上に電車内で漫画を読んでいる人が多くて驚いた記憶があります。

でもよく考えれば、漫画だって小説などと同じように文化といえるのかもしれないですし、読んでいる人からすれば言われる筋合いはないのかもしれないですね。そもそもスポーツ紙のエロ記事を広げて読んでいる人までいるわけですから、そちらの方が問題なのかもしれません。キオスクにはスポーツ紙もマンガ雑誌も、そして酒だって売られているわけですから漫画を読むぐらい別に何も悪くないのかもしれません。

大胆に漫画読んでる人に「何が悪いの?」と聞かれると僕はたぶん何も答えられないと思います。

しかし例えばネットの日記なんかで「漫画読むときはせめてカバーぐらいはつけようよ」なんて意見を見かけるとついうなずいてしまいます。

このケースでは僕の感覚が古いだけかもしれませんが、しかし、あらゆる場所でこれと似たようなことが起きているのかもしれませんね。

投稿: コウイチ | 2006年5月19日 (金) 01時49分

>コウイチさん、

>高校の看板を背負っているということだからみっともないマネはしてくれるなということでした<

こういう指導、つまり、プライドを喚起する、というのは非常に大切なことで、どこの先生も当然このような言葉で指導はしているとは思うのですが、それを聞く耳持つか持たないかでずいぶん違ってきますね。

>このケースでは僕の感覚が古いだけかもしれませんが<

いやいや、コウイチさんのような健全な感覚の若者はまだまだ多数派だと思いますよ。
問題は「公徳心下層階級」をどうやって引きあげるか、ということじゃないでしょうか。

私は漫画は大好きですが、電車の中では読みません。賢そうな顔して賢そうな本読んでますとも。

投稿: robita | 2006年5月22日 (月) 11時47分

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