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2006年6月21日 (水)

論理の力

山口県光市母子殺人事件がもたらしたものがどれだけ大きいものであったのか、7年間の裁判の過程を見て、誰もがそう思わずにはいられないだろう。

コメンテーターとしてテレビに出ている大沢弁護士が熱っぽく語っていた。「(被害者遺族の)本村さんはまさに、神のもたらした犯罪被害者とも言える。このように論理的に遺族の気持ちを語れる人は非常に珍しい。たとえ、司法関係者とて、いざ自分がその立場になると、どうしていいかわからなくなり、論理的な思考ができなくなる。彼は非常によく勉強している。生半可な弁護士では太刀打ちできないだろう。彼の行動が、犯罪被害者保護法制定、刑事訴訟法、少年法の改正につながったといっても過言ではない。」と。

私は事件が起こってから、ずっとこの青年の目の覚めるような論理構築力、説得力に驚嘆し続け、この人こそ検事になるべき人ではないかと思っていたので、大沢弁護士の「生半可な弁護士では太刀打ちできない」という言葉にはいたく共感した。

ニューススタジオで事件当時のビデオを見ながら本村さんは「このころの僕、鬼のような顔してますね」と苦笑しながらも、「あのような激しい言葉を発したことで、たくさんのお叱りをいただきましたが、あれが犯罪被害者の正直な気持ちなんだ、ということを知っていただくためにも、言わなければならないことだったと思っています」と語った。うん、同感だ。批判の数々はさぞ辛かったろう。痛みに耐えてよく頑張った。

この事件とその後の裁判の経過は、法律を変えたというだけでなく、さながら一人の人間の成長のドラマのようでもある。

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受信: 2006年6月21日 (水) 21時53分

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