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2007年3月15日 (木)

誰が見ているのか

ななしさんから、ご指摘を受けましたので、「自分とは何か」について書いてみます。

なぜ、この世はある、とわかるのでしょうか。
それは知性ある(つまり考える)我々が、そう認識するからですよね。
自分が死んでもこの世は存在し続けるわけですが、しかし、いなくなった自分が認識しなくなったら、この世は存在しないに等しいのではないですか。
すべてを認識する主体である「自分」の脳があるからこそ、すべてがある、とわかるのに、その主体がなくなる、ということは私には考えられません。

死んだら「自分」は消滅して、ただ暗黒の中にあるのみ、ということなんでしょうか。
でも、その暗黒はいったい誰が認識するのでしょうか。

死生観は人それぞれですから、死んだら天国に行くとか地獄に行くとか、霊魂は不滅で別の体になって生まれ変わるとか、千の風になって残された人々を見守っているとか、以前見せていただいたフラッシュのようなことではないか、とか、そうありたい、と願うものを人は信じようとします。

それはそれでいいと思うのです。
信仰というものは魂の救いですから、人に迷惑のかからない限り、それぞれのことを信じる、それでいいと思います。

「自分の脳の存在」に関して思いをめぐらすことと、信仰という救済とは別ものです。

さて、繰り返しますが「自分」がいなくなったら、「認識する脳」がなくなるのでしょうか。
それはありえない、と思いませんか。思わないですか。
私は、そんなことありえないと思うんです。

「自分」は常に「存在」しなければならない。この世が存在するために。

ここで、ちょっと待てよ、と思わせるのが、宇宙や人類が進化してきた過程です。

「脳」がどこにもなかった時にだって、宇宙は存在したではないか、と思いますよね。

ここからはもう私の手には負えません。

池田晶子さんは、たぶんそういうことについてもたくさん書いておられるんでしょうね。
私は彼女の著作を一冊も読んでおらず、週刊誌のエッセイを時々読む程度だったのでよく知りません。

しかし、巨大望遠鏡のおかげで140億年前の宇宙を目撃することができる、 などという状態は考えれば考えるほど、時間と空間のパラドックスという迷路を生み出し、誰にもわからなくなります。脳がなかった時の宇宙の存在は、今我々が見ていることでつじつまが合うのでしょうか。

ただ、このように地球上に脳があふれている今、その中のたった一つである「自分」はこの世を認識する主体以外の何者でもないはずです。そのことだけは確かです。

ですから、「自分」はいつでもどこでも存在するはずだ、と私は考えます。

もしかしたらこれは単なる「生まれ変わり思想」なのかもしれません。こうなるとちょっと俗っぽくなってしまいますが。(^_^)

でも「前世」とは何の関わりもないでしょうから、「前世の記憶」などということは私には信じられないのです。

ただ、「『自分』がなくなることがない(ある意味「生まれ変わり」)からと言って、自分を決して粗末にしてはいけない」、これが大切なことだと思います。
これは、人間としての一つの信仰で、「自分の命を粗末にするとバチがあたる」と、私は思っています。

週刊新潮3月15日号で、池田さんが知人に宛てた手紙の中の「やはり、生きようとする意志を積極的に肯定することが大切なのだと思う。私は今まで生に対する執着がないから仏になれると思っていたけれども、生きることを全うしないと成仏しないのかもしれない、それに気付いてから前向きに病気と闘おうという気持ちになりました」という文章を読んで、私はとても嬉しくなりました。

「生きても死んでも大差ない」と言い続けた彼女から「成仏」という言葉が出てきたことに私は感動しました。そうだ、これでこそ、人間なんだと。

死ぬことは怖くない、でも命を粗末にしてはいけない、古来、人間が言ってきたこと、やはりこれこそが真理なんでしょう。

「自分がいないと世界は存在しない」、でもあなたが死んだ後も世界は存在するんです。そしてそれを認識する「自分」は、新たに「存在」を開始する、なんのことかわからないかもしれないけれど、私はそう思っています。

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