市場と道場
真魚さんが、私の記事を取り上げてくださったので、お返事を書きます。
真魚さんの仰ることは正義感にあふれたものだと思います。
>本当の強さとは、あの国には信頼がある、尊敬ができる、だから、あの国の言うことは正しいと思う、あの国に従います、そうなるのが本当の強さです。
そうした「強さ」を持つ国にならなければなりません。<
私の言う「強い国」とは、まさにこういうことも含まれます。(「含まれます」というのは、真魚さんの弁だけでは「理想論」と言われても仕方のないほど国際関係は複雑であり、生存競争の力学で動かざるを得ないものだと理解しているからです)
真魚さんの文章を読んで3つポイントがあると思いました。というか、私が無知なので知りたい点です。
① 日本が再び軍国主義になって自分たちをいじめるのではないか、中国韓国は、本当にそんなことを心配しているのだろうか。
そうではなく、特に中国は自身がアジアの覇権を握る、その目的のために日本をとにかく恫喝して抑えておく、そういうことではないのでしょうか。でなければ、中国自身が「嫌われたり」「警戒されたり」「恐れられたり」するようなことを平気な顔でやっていることの説明がつきません。核兵器を所有しながら、「日本は怖い、日本は怖い」ってなんですか、それ。
>前の戦争を反省していない不気味な国があったら警戒するのは当然です<
この言い方がどうにも私には理解できません。
現在進行形の自国の行為を反省しない不気味な国は当の中国ではありませんか。
中国も、過去の戦争についての60年以上にわたる日本の国内論争を眺めていれば、色々な観点はあろうけれども「反省」にまみれているのは日本だということを知っているはずです。
アメリカから独立したはいいけれど、今度はあの中国の属国になるのではないでしょうか。中国ってそんな戦略で動いている国ではないでしょうか。
「日本が恐ろしい国になるのではないか」と心配する中国の気持ちはわがことのように理解してあげられるのに、中国の恐ろしい計画を警戒する日本を理解しない・・・、これはまさに、左翼のかたがたに見られる自虐体質ではないのかなあと思います。
>また、あの連中は何がしでかすんじゃないか、どうも信頼できない、あの国は今度は核ミサイルを抱えてカミガゼ攻撃をしてくるんじゃないか、
そういう懸念があるから、国連でも日本はまだ敵国条例の対象になっているのです。<
懸念ですか・・・、アジアを侵略し収奪しておいて、勝手に敵国条項を作った連中にそんな懸念を持ってほしくない、そう思いませんか。まるで、世界の中で悪いのは日本だけ、みたいな仰りようです。
② 憲法9条を変えなくても、国外で武力行使は可能か。
わが国の防衛の面だけで考えるならば、核兵器でも持たない限り、改憲しようが護憲しようがそれほどのかわりはない、と私は思っていますし、今までもそう書いてきました。
ただし、発展途上国への支援を考える時、お金さえあげれば済むという話でなく、やはり、各分野での技術指導を行う際など、特に紛争地などでは危険が伴うわけで、他国の軍隊なども入って治安維持に努めている国では、日本だって軍隊を送る必要が出てきますよね。いつもいつも他国の軍隊に守られるしかないのではそれこそ自主独立の精神に反します。
改憲しないで紛争地で正当防衛の戦いはできるのでしょうか。
③ 日本の経済的豊かさの維持発展について。
例えばアメリカで民主党政権ができると、国内企業の保護政策がもっと強くなるので、日本の輸出産業にとっては不利だ、などと聞いています。もちろん、アメリカは日本を言いなりにしておけば自国にとって有利だと考えているから、民主党政権だろうが共和党政権だろうが日本を言いなりにするために悪いようにはしないとは思いますが、日本の側から「アメリカと距離を置きます」という態度を取った場合、日本の商売上の損得はどうなるのでしょう。そしてそれは国内景気にどう影響するのでしょう。
商売はアジア、とりわけ中国にシフトすれば万事OKだというならそれでちっともかまわないと思います。
じゃあなぜ、日本政府はこんな簡単なことができないのでしょうか。
国内景気に大きな影響が出てくるからじゃないんでしょうか。
そして、今の日本人に「それでもいいんだ、景気悪くなっても、アメリカから独立できるんなら少しの貧乏は我慢しよう」というつもりなどないことを知っているからじゃないでしょうか。
おそらく、今の日本人は一年も我慢しないんじゃないかと思います。
誇り高いサムライのような日本人などもうどこにもいません。
政治家や官僚だけが腰抜けだと思ったら大間違い。
豊かさにあふれながら「お金が足りない」と不満を言い続ける日本人。もちろん私だってもっとお金がほしい。ああ、お金があったらなあ・・・。
で、真魚さんが、例に出された空手の達人の毅然たる精神ですが、個人レベルでこれは素晴らしいと私は思います。
ストイックな生き方を選ぶのは個々人の自由ですし、そういう生き方の人を私もとても偉いと思うし尊敬もします。
でも、国は生き残らなければならない。豊かにならなければならない。国は精神性を求める道場ではないから。
だけれども清く美しく強い精神を国として育てることも大事。そういう精神を持たなければ世界から一目置かれることもないから。
国家はこのバランスをうまく取ることが大事で、日本はそのバランスを世界で一番うまく取ってやろうじゃないか、というのが戦後体制からの脱却を願う人々の考えであろうかと思います。
そのために、辛い年月を乗り越えなければならないのなら、そうしたらどうなんでしょう。
でも、「少しも我慢したくない」というのが民意であれば、そうはならないでしょう。
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