かにかま
貧乏くさい話ですが、
かにかまというのがあります。かに風味のかまぼこです。
とてもポピュラーな商品なので誰でも一度は口にしたことがあると思います。これをね、ポン酢で食べますと、「ズワイガニ」の味がして私はとっても幸せな気分になります。
お口の肥えたかたがたには理解しがたい幸せです。
3ヶ月に一度ほど、近所の安い美容院に行きます。
家で洗髪していけば、カットだけで980円。
高い美容院でやってもらっても別に仕上がりに変わりはないので、もっぱらここで済ましています。
リサイクルにそれほど熱心ではないけれど、スーパーのレジ袋を断ると2ポイントつけてくれるので、袋持参で買い物をします。
貧乏くさい話を延々と続けても面白くありませんが、こうやって生活防衛だとかなんとか言いながら、10円20円を節約するのですが、その一方で1000円2000円の無駄遣いをしてしまうこともあります。
現代の貧乏はとてもヘンです。
茶髪に染めるほどのおカネや外食をするほどのおカネや車を持つほどのおカネのあるビンボーさんがたくさんいます。
これを言うと息子は
「ヘアカラーなんて数百円で買えるもんなんでしょ。いくら貧乏でもそれくらいのお洒落したっていいじゃない」と言うのです。
いや、だめだ、と私は思います。
ちりも積もれば山となる。
低賃金でカネを少しでも貯めたいと思ったら、徹底的に節約しないとだめだ。死に物狂いで節約しなきゃだめだ。そうじゃないのでしょうか。
・・・でも、昔の人と今の人の貧乏に対する考え方は全然ちがいます。昔のような節約を勧めるのは酷かもしれません。
作家の曽野綾子さんの正論「どこまで恵まれれば気が済む」をみつけました。
豊かなニッポン人の甘えを厳しく指摘しています。
途上国の貧困を思えば先進国の甘さを当然感じるけれど、いったん豊かさを知ってしまった日本人には貧乏は耐えがたい。
ただ、曽野さんの指摘の根幹は、精神を強くしろ、ということだと思います。
これを言うと「生まれつき心の弱い人がいるのだ。思いやってあげなければいけない」という心優しい人が出てきます。
私は、そういう優しい思いやりがきっと戦後のふにゃふにゃ日本人を育ててきたのだろうな、と思うのです。
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コメント
あけましておめでとうございます
>昔のような節約を勧めるのは酷かもしれません。
奨めるならまず、自分で実践しないとね。
女性でカット1000円は安すぎT_T
でも、TABLE FOR TWOに従えば
開発途上国の学校給食1食分は
1食あたり約20円程度なので、
かにかま食べてる時点で
節約じゃないでしょ。
学生時代の貧乏生活の経験上、
生きるだけなら月一万円でも
お釣は来ます。(家賃等抜き)
まあ、死にものぐるいで「貯蓄」より
「成功するために必死で働く」
あるいは
「子どもにろくな教育も受けさせられないし
食べるにも困るけど、お金に捕われず、
楽しく生きていく」
の、どっちかの方が健全な気はするのです。
投稿: ふにゃふにゃルイージ | 2008年1月11日 (金) 09時31分
昭和39年生まれで高度成長期に育った私は、真の我慢が出来ない部類の人間の方だと思い当たりました。
それでも床屋は1800円の格安理髪店です。
投稿: 山本大成 | 2008年1月11日 (金) 09時49分
★ふにゃふにゃルイージさん、
おめでとうございます。
>女性でカット1000円は安すぎ<
安いでしょう。シャンプーもなし、ブローもなしただ「切るだけ」ですけどね。
>まあ、死にものぐるいで「貯蓄」より 「成功するために必死で働く」、<
仰る通りですね。
ただ、低収入でなんとかしなきゃならないのなら、節約という点においては死にものぐるいでやるしかないでしょう。
因みに、かにかまは節約のためでなく、好きだから食べているのす。いずれにしましても、かにかまはズワイガニよりずっと安いです。
投稿: robita | 2008年1月12日 (土) 10時59分
★山本大成さん、
私たちの世代だって、その前の世代から見たら我慢が全然足りません。
世代の違いはいつの世にもありますよね。
節約は個人としては美徳ではあるけれど、みんながそれをやっちゃったら経済は停滞するので、おカネはうまく活用したいですね。
あまり安いものばかり求めるのもどうかと思うんですよ。
金持ちにはどんどんおカネを使ってもらって。
投稿: robita | 2008年1月12日 (土) 11時05分
こんにちは。
節約は美徳、と考えて長く生きてきたけれど、使わないことには経済が活性化されないのだと、最近、そう思うことが多くなりました。
5人家族が2人家族になり、そもそもの支出額が減少したからでしょうね。そんな50代です。
ご紹介の曽野綾子さんの文章、読みがいありますね。弊ブログにも紹介の引用をさせていただきました。
最近、彼女の世界を旅した経験から書かれた本などを2,3冊読んだのですが、性根の座った彼女の生き方、年をとること見せていただいている、そんな思いをいだくこともあります。
投稿: 街中の案山子 | 2008年1月15日 (火) 10時25分
★街中の案山子さん、
お久しぶりです。
>使わないことには経済が活性化されないのだと<
活性化されなければ、みんなが貧しくなるか、格差がもっとひどくなるかなんでしょうしねえ。
それもただ使えばいいというわけでもなく、国内でおカネがまわるようにしなければならないんでしょう?
外国旅行より国内旅行とか、外国製品より国産のものを買うとか、そんなことが「うまく使う」ということなんでしょうかねえ。業者によっては「それではうちは困る」ということにもなるかもしれないし、よくわかりませんが、とにかく貯め込むばかりでなく、うまく使って生活を楽しんだり若い世代に還元したりすることでしょうか。
私は曽野さんの本はあまり読んでないのですが、週刊誌などで時々エッセイを読みます。
曽野さんは、世界の貧困国を何度も訪れて実際に貧民の中に入り込みますよね。
口だけでない人の言葉は胸に響きます。
投稿: robita | 2008年1月15日 (火) 17時37分
かにかま、大好きです。蟹よりも?ほぼ同じ味がする俺は味覚障害?(笑)。
投稿: トトロ | 2008年1月18日 (金) 21時36分
★トトロさん、
はじめまして、だったかどうか忘れました、ごめんなさい。
トトロさんのブログは初めてのような気がします。
>ほぼ同じ味がする俺は味覚障害?(笑)。<
厳密に言うかどうかでなく、幸せに感じるかどうか、だと思うのですが。
いずれにしても「貧者の蟹」(笑)
投稿: robita | 2008年1月20日 (日) 10時36分