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2008年6月22日 (日)

愛情のかけらもない

私は前々回、親をあまり責めるのはいかがなものか、と書きました。 → http://robita-48.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_5e21.html

でも、産経新聞の花田紀凱氏のコラム「週刊誌ウォッチング」を読んで、加藤容疑者の母親の責任は重大だと思いました。

このコラムは週刊誌の読み比べをやっているのですが、その中で花田氏は「容疑者の弟に取材した週刊現代の記事は大スクープだ」として、記事の一部を紹介しています。

事件当夜に、勤務先の会社を辞めた実弟の告白;

≪ 食事の途中で母が突然アレに激昂し(弟は兄を「アレ」と呼んでいます、廊下に新聞紙を敷き始め、その上にご飯や味噌汁などその日の食事を全部ばらまいて、「そこで食べなさい!」と言い放ったんです。アレは泣きながら新聞紙の上に積まれた食事を食べていました。≫

これは一部なので、他にどんなことが書かれているのかはわかりませんが、これだけでも、我が子に対する態度とはとても思えません。
愛情のかけらもない。
日常的にこんな扱いを受けていたとしたら、子供の心が壊れないわけがありません。

この親はいったい人の心を持っているのかとさえ思ってしまいます。
こんな親のもとに生まれた子供こそ不幸です。
この親もきっと自分の親から愛情を受けなかったのだろうと思いますが、まさに、愛の欠如の連鎖です。

親を選べないこうした子供を、地域や学校で温かく包むことが必要だと痛感する次第です。

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コメント

ずいぶん前のことですが よその親子もいる前で 自宅とはいえ、自分の息子に菓子を与える際、キャンディーを まるで犬にえさを投げるかのように 床に ポイっと放り投げたママがいました。びっくりしました。そらワタシも似たようなことやったかもしれません。でも 人前ではさすがに・・・。それ以来ママが心配するようなことはしない と言う作業に心を砕くせいか、「嘘をついて」自分が遊びたい友達(ママは嫌がるコ)のところへ行く ということをし、その嘘がばれ、今度は家から締め出され、夕飯は 友人んちで世話になる・・・友人んちの大人は心配して 仲をとりもとうとしてその子に直接「あなたのことを心配して ママは怒ってるんだよ。でも つらかったらいつでも来てええよ」と言ってあげた。ところが
その子のママは それを「借りを作った」と感じますますその子に激怒。
結局今は ママとの居心地の悪い思い出を 思い出してしまうせいで、世話になったはずの 友人につらくあたる・・という毎日のようです。どこで 克服するのだろう とヒトゴトながら 心配しています。
容疑者の母親は 何かに追い詰められて子育てしてたんでしょうか。夫は冗談で彼女を笑わせてくれたりしなかったのかしら。夫のサポートも どうだったのか 知りたいです。

投稿: でこサングン | 2008年6月22日 (日) 16時45分

【わが子に対する態度とはとても思えません。】

【日常的にこんな扱いを受けていたとしたら、子供の心が壊れないわけがありません】

その通りだと思います。
このような日常では彼に「わが家」は無かった。
この両親はこれから重い罰を背負って生きて行くのですね。
何の落ち度も無く狂気の犠牲となられた被害者へのとても償いきれない罪の重さを。

日頃いい加減な親でもいざという時全身全霊で守ってくれた経験のある子供は道を誤ることは無いはずです。
進路に関する時は重要ポイントだと思います。

投稿: M | 2008年6月23日 (月) 07時59分

★でこサングンさん、

誰しも完璧な親になどなれるはずもなく、ああすれば良かった、ああしなきゃ良かったとか後悔するものだと思いますが、それでも、子供に対する愛情は基本にあるわけで、迷いながら子育てをやるものだと思います。子供が泣きながらぐちゃぐちゃになった食べ物を床に這いつくばって口にしている様子を見てこの母親はいったい何を思ったのでしょうか。

>その子のママは それを「借りを作った」と感じますますその子に激怒。<

周りがなんとかしてあげようと思ってもこういうことにもなりかねないから難しいですね。
その子のママのことをその子に向かってあれこれ論評しないで、子供同士遊ばせて良い友だち関係を作るサポートをしてあげるのがいいのでしょうかねえ。

>夫は冗談で彼女を笑わせてくれたりしなかったのかしら。夫のサポートも どうだったのか 知りたいです。<

そうですね。夫婦の関係も大事ですね。

ところで、でこサングンさんはブログを刷新されたんですね。
「オトコ脳オンナ脳」の記事の中、

>オトコの子は ボーっとする時間が脳的に必要なので「あれ やった? 明日の準備は?」などの「追いたて」はタブーげな。<

という記述、なるほどなあ、と思いました。

投稿: robita | 2008年6月23日 (月) 09時54分

★Mさん、

「何の落ち度も無く狂気の犠牲となられた被害者」のかたがたとそのご家族の苦しみを考えると本当にお気の毒です。
でも、ただ犯人を憎むだけでなく、どうしてこのような人間が生み出されてしまったのかということをみんなで考える必要もあると思います。

>日頃いい加減な親でもいざという時全身全霊で守ってくれた経験のある子供は道を誤ることは無いはずです。<

仰る通りだと思います。
私などもいい加減な親の一人ですし、子育てに関しては後悔することばかりですが、少なくとも親子の情愛でつながっていると思っています。

投稿: robita | 2008年6月23日 (月) 09時58分

はじめまして。
今5歳の男の子を育てているんですが、本当に他人事ではありません。このような事件を聞く度に、自分のありようを見直す毎日です。わたしは色々と気をつけて子育てしているつもりですが、子供に対しての違和感は拭えないままです。いつもいつも反抗するのです。ああ言えばこう言うというタイプではなく、素直に人の気持ちや言葉を受け付けない子供です。
第一子の親は未熟で当たり前とも思います。この犯人の弟さんは真っ当に育ったのでしょうか。同じ親に育てられても、相性という安全装置が働いたのなら幸いですね。この犯人も違った大人に育てられたら、事件を起こさなかったでしょうか。子育てに正解はないけれど、親も子も選べない条件の中で幸せな人間関係を築くためには、やはり大人の側の配慮が必要なのだと思いました。

投稿: あん | 2008年6月24日 (火) 10時37分

robitaさん、少しご無沙汰しておりました。

robitaさんの『犯罪少年の親』から当記事までを一連で拝読し、私が思うのは、まず犯罪は「結果」で裁くべきではないか、ということ。

その上で、「ただ犯人を憎むだけでなく、どうしてこのような人間が生み出されてしまったのかということをみんなで考える必要」つまり、社会にリンクさせてその原因を真摯に探り除かんとする、ということ、です。

仰せの通り、各々は断固として別の問題として取り扱われるべきです。その上で(←強調)、私は以前より、こと今回の秋葉無差別殺害事件のような、ここ数年の団塊Jr.以降の世代が「誰でも良かった」「自分が死にたかったから」的な呟きをもって起こす犯罪を考えるとき、加害者の先天的な資質によるもの以上に、社会的な因子に注目しなければならないと思っています。

「社会的な因子」とは何か…およそ考えうる包括的な名目は社会の「少子高齢化」ではないでしょうか。

「少子高齢化社会」と言うとあまりに漠としているのですが、言い換えれば社会の保守化、あるいは、この社会が、「戦後復興を担った人々のための社会」にあまりにがんじがらめにされている、と言うことです。

少子高齢化社会とは、当然ながら社会体制だけのことではありません。人々の心理に強い影響を及ぼします。例えば教育。以前も指摘しましたが、そこでは良くも悪くも育児・教育が「観念的」になります。出産/育児/教育が本来「動物的」であることは、出産/育児/教育経験者ならずとも誰でも知るところであるにも関わらず。

その「非経験者」と「卒業者=その記憶があまりに遠くなった人々」が主流たる社会では、「動物的」な存在は遠きにありては微笑ましいが、すぐ傍にあるならば忌々しい存在と変わります。当然です。己さえ律せば自己完結出来る生活に慣れてしまえば、out of handな存在はその生活の脅威です。そんな「脅威」を公共の場にのさばらせる者の責と律を求めたくもなるでしょう。

そうすると当然、成功どころか失敗体験すら乏しい、つまり自信に欠ける、かつ、それを大らかに笑い飛ばしてくれるような環境に無い育児従事者ともなるともう「立派な子を育てねば」とプレッシャーでガチガチになってきます。

例えば、ちょっと電車内で「んぎゃぉぉ!」と“歓喜”の声を上げただけで「しいいいいいっ!ここは静かにする所っ!」とお菓子を口に詰め込んだりして…幼少時から野性を解放することが一切許されぬ(と思い込んでいる)姿に、“母子に対して”憐憫と一抹の不安を感じます。

この子が男児だった場合、特に気になります。彼は小さくとも“雄”、根源的に母のコントロールを超えたエネルギーを有していること、そういう、育児における性差の常識と言うか通念と言うか、が、親にも社会にも伝承されていない様な感じも受けています。

しかし、これは誰が悪いとは言えませんね。むしろ「子どもを多産せぬと言うことは多数派としての力をも持たぬと言うことであるので身から出た錆よのぅ」と自戒すら出来ます。

さあ、私達はどうすれば良いのでしょうか。…うむ、出産適齢期の皆さん、あともうscissors人!頑張って主流派目指そうではありませんか!ぐらいしか…

投稿: kaku | 2008年6月24日 (火) 13時34分

★あんさん、

はじめまして。

>いつもいつも反抗するのです。ああ言えばこう言うというタイプではなく、素直に人の気持ちや言葉を受け付けない子供です。<

人間というのは持って生まれた性質というものがありますよね。
例えば、生まれた時からおっとりしていてわりといつも機嫌が良く、ニコニコしているような子供の場合、お母さんも心穏やかに子育てができ、すると、子供のほうもますます穏やかに育つ。
一方、もともとよく泣く子なんていうのもいて、お母さんは子育てに疲れる、それを反映するようにますます子供も癇性の度合いを増していく、というようなこともあると思います。
学問的なことは何もわかりませんが、今までの経験上、子育てってすごく相乗作用が働くなあ、と思っています。
あんさんのお子さんの事はまったくわかりませんし、無責任なことは言えませんが、良かったら私の過去の記事などご覧になってみてくださいませんか。何か参考になれば幸いです。→ 「子どもはみんなで育てるもの」 

>第一子の親は未熟で当たり前とも思います。<

はい、そう思います。私も反省することばかりです。

>この犯人の弟さんは真っ当に育ったのでしょうか。<

弟の手記の載っている「週刊現代」を入手して読んでみました。
母親はすさまじい管理教育をこの兄弟に対して行っていたようです。
弟も成績優秀だったようですが、高校は3ヶ月で辞めました。
母親はある時「お前たちがこんな風になったのは私の育て方が悪かったのだ」と、弟のほうには謝り、それで許す気になったそうです。
兄のほうには謝ろうにも、既にそういうことさえできない関係になっていたのかもしれませんね。

弟は、「同じ家庭、環境に置かれながら私が犯人と同じことをしないのは、外の世界に飛び出し、苦しみながらもそれまで欠けていたものを手に入れたからだと思います」と冷静に自己分析しています。

投稿: robita | 2008年6月25日 (水) 10時30分

★kakuさん、

コメント拝読して、いっぱい書きたいことがあるのですけど、午後にします。今日主人遅いからゆっくり書きますscissors

上のあんさんへのコメントで紹介した「子どもはみんなで育てるもの」の記事覚えていらっしゃるかどうか・・・、2006年の初めだったから、まだ実感はなかったかもしれませんね。子育て中のお母さんたちのコメント、共感しますよ。

投稿: robita | 2008年6月25日 (水) 10時46分

★あんさん、

しつこいですが、もう一つヒントになるかもしれない記事とコメント集です。→  「甘~い抱擁」 

投稿: robita | 2008年6月25日 (水) 11時01分

 私も雑誌を手に入れ、前編後編両方の手記を読んでみました。

それを読むと、弟さんの方は容疑者よりも勉強に関して優秀で、
容疑者よりは母親の虐待を受けずに済んでいた様に思われます。
そしてまた弟さんの方は、社会に出た後の就業先に恵まれた様に
思えました。
弟さんが、労働が楽しいと思える職場を辞める時に、
涙ぐむ社長さんから言葉を掛けて貰ったと書いて
ありましたから。

それに対し、容疑者の方は人として大切に扱われているとは
感じられない過酷な派遣労働に従事し、その事も明暗を
分けたのだろうと思います。

事件後、弟さんはアパートを出て知人の家に身を寄せて
いると書かれています。それは、それを可能にするだけの
人間関係を肉親以外の人との間に築く事が出来たから。
一方容疑者の方は、家庭の中も駄目、就業先も駄目、
家族や職場以外の所に、人間関係を築けていたようにも
思えません。
要するに、この世界に自分の存在の収め所が無い。

弟さんが容疑者を「それ」とか「あれ」と呼ぶのは、
容疑者の起こした事件が元で、人間性を取り戻すきっかけに
なった職場を辞めざるを得ない所に追い込まれたからだと
感じます。
昔からの家族関係が元では無いのではないでしょうか。

それにしても、そこから感じるのは辛い現実ですね。

投稿: 護国児 | 2008年6月25日 (水) 15時00分

★護国寺さん、

たしかに、弟さんのほうが可愛がられたように見えますし、そのせいかどうか、柔軟性がありますよね。
せっかく、信頼できる雇用主の元で地道に働いていたのに、人生をめちゃめちゃにされたことは本当にお気の毒です。
事件から間もないのにあれだけの分析をして筋道の立った文章を書けることに、並々ならぬ知性と強い意志を感じます。

>それを可能にするだけの
人間関係を肉親以外の人との間に築く事が出来たから。<

本当にね。
人とのコミュニケーションの大切さを痛感します。

投稿: robita | 2008年6月25日 (水) 16時51分

親身になってくださりありがとうございます。
ちゃんと読めてはいないのですが、ひとまずお礼を言いたくて。
確かに、自分vs子どもだけだと気にならないことも、そこに第三者が入ることで、自分の感情が大きく変化してきます。
なるべく波風立てずに過ごしたいのです。

それから感じたのは、人生楽しまなくちゃということです。
わたしは決して育児を楽しんできた方ではないので、子どもの方もそれをキャッチしちゃったのかな‥と。
今の我が子との人間関係、楽しさを探すのが大変ですが
それでも何とかしなくちゃ‥と思いました。
また遊びにきます。

投稿: あん | 2008年6月25日 (水) 23時18分

★あんさん、

育児を楽しいと思えない人に「楽しいのだから楽しいと思いなさい」というのは無茶ですが、なるべく周りの助けを借りることで育児ストレスは軽減されると思います。
だいたい、どんなお母さんだってイライラすることはあるし、つい子どもにそれをぶつけてしまうことだってあると思います。大事なのはその後、とにかく笑顔なり抱擁なり温かく包んであげてください。必ずお母さんの優しさは伝わりますよ。

>なるべく波風立てずに過ごしたいのです。<

波風というものはねえ、立つもんなんですよ。
でも、なるべくなら立たないようにしたいですよね。
ごめんなさい、答えになってなくて。
でもみんな経験する悩みですから、そう思って気を楽に。

紹介した記事、ゆっくり読んでくださいね。
またのお越しをお待ちしています。

投稿: robita | 2008年6月26日 (木) 10時45分

お世話になります。
共感をもって拝見を致しました。

昭和正論座の書き写しは、たいへんなご苦労かと思います。
私も書き写しをしていましたが、最近は、izaのweb版から必要部分をコピーさせて頂いて転載させて頂いています。

よくよく考えると産経新聞さんの記事からのヒントで頂いているコラム記事が多くなっているように思いました。

一度参考に是非ご覧下さい。
宜しくお願い申しあげます。

http://mimasu-green-noni.seesaa.net/archives/200608.html

投稿: へそまがり店長 | 2008年6月27日 (金) 18時24分

★へそまがり店長さん、

はじめまして。

>昭和正論座の書き写しは、たいへんなご苦労かと思います。<

産経新聞webに載っているものはコピーしているのですが、「昭和正論座」は載っていないので書き写しました。大変さより是非こういう論説を多くの人に読んでもらいたいという気持ちのほうが勝ちますので。
でも、近頃は紙面を読み取ってパソコンに載せる便利な機械があるそうですね。

>よくよく考えると産経新聞さんの記事からのヒントで頂いているコラム記事が多くなっているように思いました。<

ブログ拝見しました。
「メルケル首相ありがとう」の記事は私も読み、せっかく憲法9条について国民が考える良い機会だったのになあ、と残念に思っていました。

投稿: robita | 2008年6月30日 (月) 09時56分

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