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2008年6月30日 (月)

俺は弱者だ

産経新聞の曽野綾子さんのコラム「小さな親切、大きなお世話」の6/27付「弱点を武器にする弱者たち」に、こうあります;

≪ 高齢者が高齢だということを資格のように考えて要求する姿勢もあさましい。≫

≪ ___ある生活保護受給者は、働かずにいつも酒を飲んでいる。市役所の職員の一人は、生活保護を受けている人ほど窓口で威張ると私に打ち明けた。ホームレスだけが、市民が住むことを許されない景色のいい河川敷に無料でテントを張れる。「僕にはできない」「私は金がないんだ」「おれは病気なんだ」という言葉は弱者のものではなく、最高に強いものとなった。それが社会的資格であり、武器になりえることを戦後教育は教えた。≫

私も、「私には向かない」「私にはそんな能力はない」と謙遜のような開き直りのような言い訳を自分自身に向けてつぶやきがちですが、このような喝によって時々目覚めます。

もっとも私は権利意識は極めて弱く、自分自身のことに関しては、なるようになるとしか思っていませんが。

この曽野さんのような意見に激しく反発する人々もいますね。例えばある掲示板でこんなの見ました;

≪ 産経新聞の『小さな親切大きなお世話』に寄せた6月27日の曽野綾子の記事は、作家の記事とは思えないほどタイトルから外れた内容である。
最近の事件や社会現象を取り上げて、そもそも日本には真の弱者はいないんだ、なにを贅沢なこと言っているんだといわんばかりの内容である。
そもそも貧困とは何かの考察もなく、『貧しい国々の人は金がなければ飢え死にするか、薬が買えずに死ぬ』という見識、『生活保護を受けている人ほど威張る』等という引用にはあきれて物が言えない。
大国の政治的経済的エゴが抗争を生み、殺されているのであり、生保の窓口で正当な権利を主張すれば威張っていると言われる現実を知らない。
一方的に強者の視点でしか物事を見れないあきれた作家である。少なくてもあなたは物書きなのだから追い詰められた弱者の立場を忘れてはいけない。≫

こういうのを「弱者に優しい視点」というのでしょうか。
たしかに「優しいことは良いこと」なのですが、その優しさを適切に発揮したいものであります。
「大国の政治的経済的エゴ」と、個人の覚悟の問題を一緒くたに論じてはいけないでしょう。

________________

ところで、この曽野さんのコラムでは、世代間の争いが取り上げられていて;

≪ ______最近では弱者こそ強いのだと思わざるを得ない例が多くなった。孫が祖父母を殺す事件が最近目立つが、それは若くても精神力の弱い孫が、肉体的にには弱くても自立している祖父母を殺すのである。≫

これはkakuさんのご指摘による少子高齢化社会がもたらす害悪を示唆しているような気がします。

        

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コメント

TBさせていただきました。曽野綾子さんの本の抜粋部分多し、のブログですが。このほかに、内容は重なるのですが「貧困の光景」という本があります。生きるということに対して、目から鱗、世界の中の日本人はって、考えさせられます。
彼女のものの捉えかた、肝が据わっている、そう感じる読み手の一人です。

投稿: 街中の案山子 | 2008年7月 1日 (火) 17時29分

★街中の案山子さん、

TBありがとうございます。
「貧困の光景」は読みたいと思っている本ですが、曽野さんがずっと言い続けていることが書かれているのかな、と想像しています。

>彼女のものの捉えかた、肝が据わっている<

私もそう思います。同じことを言い続けていても、表現の違いや別の角度からの見方により、いつもその文章の新鮮さに心打たれます。

投稿: robita | 2008年7月 2日 (水) 10時37分

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曽野綾子さんが、あちこちに書いてこられた、掲題に叶う文章をまとめた、新書本です。 アジア、アフリカ、アメリカ大陸、本当に世界の国を居ながらに、私のなけなしの想像力を相棒に、旅している気分で読みすすめています。 短文だから、読みやすいし、拾い読みも可。 だけれど、今日、読んだ箇所の一つを引用します。 「そのまま、噛み砕くこともなく」です。 彼女の解釈のそのまんまを、弊ブログを訪ねてくださる、だれか一人にでも、読んでいただけたら、いいなと、思ったもので。 書道に臨書、という練習の仕方があります。 今日... [続きを読む]

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