« ブチ切れた | トップページ | 昔の政治家は立派だったという幻想 »

2008年9月 8日 (月)

首相はこうすれば良かった

福田総理の突然の辞任について世の中の人は一様に批判する。
「石にかじりついても続けるべきだ。総理の椅子はそんなに軽いものなのか」という批判ばかりだ。
誰も、「辞めなくてもこういう道があったじゃないか」と具体的なことを言わない。
一般国民ならそれも仕方がないと思うが、政治を論ずるブロガーたち、そして政治家や評論家までがそんな有様では何のために批判しているのかわからない。

櫻井よしこさんは、批判しっぱなしでなく、具体的にこうすればよかったという案を出している。(9/11号週刊新潮連載コラム「日本ルネッサンス」)

「福田首相が日米関係と日本の安全保障を重視するなら、政権放棄の前に、試すべきことがあったはずだ。____中略____新テロ特措法の延長に賛成の議員は民主党にも多い。なぜ彼らに呼びかけなかったのか。
この問題は、党派を越えた日本の問題だ。日米同盟を堅固ならしめ、日本の国益を守るために大同団結してほしいと、氏の政治生命をかけて呼びかける手があった。民主党には30名規模の新テロ特措法を支持する人々がいるはずだ。衆院公明党の31議席にほぼ匹敵する数が、民主党から賛成に回る、回ってもらう、もしくは回らせる可能性を、なぜ模索しなかったのかと思う。」

しかし、70歳を越えた、古いタイプの政治家にそんな発想ができただろうか。いや、たとえ若くてもできなかっただろうと思う。
たとえ、発想があったにしても、そんなこと不可能ではないか。
それは民主党分裂工作を仕掛けるに等しい。

ひたすら政権奪取に一丸となっている民主党の議員に、政権与党に協力してくれと頼んで、なんでYESの返事がもらえるなどと思うのだろうか。
自民党の政権継続につながるようなことにどうして野党議員が協力するだろうか。

たとえ、民主党の中に「国の大事のためには民主党が割れてもいい」と思っている人がいたとしても、それを仕掛けるためには膨大なエネルギーと時間が必要だろうと思う。残された時間はそんなにあったのだろうか。

それをやる勇気がないから、といって福田さんを責めるのならわかる。よくわかる。私もそれぐらいのことしてほしいと思ったもの。
たとえ、自分の所属する自民党を分裂させてでも、国のために動いてほしい、と思ったもの。

しかし、福田さん以外の誰がそういうことができただろうか、と思うと、批判するだけの人はお気楽なものだと思わずにいられない。

総裁選では「世代交代が必要だ」といって若い人も出ている。
この中で、自分の所属する党を壊しても、国のために動く覚悟のある人がいるかどうか。

立候補を表明している若手の棚橋議員が「自民党国会議員の良心を信じていますから」などと言っていたが、国家の一大事は党の結束力の問題ではない。

自民党政権を存続させる、という考えが出発点になっているかぎり、政治を正常化するのは絶対に無理だと思う。

         
         いつもありがとうございます →人気ブログランキング

.

|

« ブチ切れた | トップページ | 昔の政治家は立派だったという幻想 »

コメント

かといって 民主党政権になったらどうなるのでしょう とても不安です。小沢という 人物が 日本をどういう風にしたいのか国家ビジョンが 見えてきません。人柄からなんとなく透けて見えるのが 常だった自民党政権に慣れてしまったからでしょうか。
また、公明党が 再び 連立のお座敷に上がりたがっているのもイヤ な感じです。

政党を超えた国民の生命の問題である 拉致事件。
北朝鮮が 不逞な態度を示した今こそ「けしからん」と声を上げれば民主党の株もあがるのに。^^;

投稿: でこサングン | 2008年9月 8日 (月) 14時39分

今更ながら、自分の思うことをば。

昨年、福田さんが自民党総裁になった際に、
「小沢さんを首相」
にしてしまえばよかったのだと、私は思うのです。
・国民の声は民主党に向かっていた。
・野党は、政権をよこせと言っていた。
のですから、その際に小沢さんに明け渡しても
ここまでの批判とはならなかったのではないでしょうか?
(自民党党員とか関係者はどうか分かりませんが)

また、その際に野党は、
・政権放棄だ!!!
・審議しなければならないときに時間をとるとは何事だ!!!
と言っていたわけですから、そこで解散することはできないと思うのです。
解散しなければ、衆院は3分の2の大多数を持っていますので、
特に審議に影響が出るとは思えません。(与党よりに言えば)
又逆に解散することになったとしても、
・審議をとめるな、遅らせるなと言っておいて、さらに遅らせるとは何事だ!
と反論できたはずです。
解散総選挙となったとしても、そこそこ対抗できたのではないでしょうか。


今更ながら論で申し訳ありませんが、今又同じ事をしようとしています。
昨年なら、解散は無かったかもしれませんが、今年は譲ってしまえば、
間違いなく解散総選挙です。
解散しなければ、野党は審議拒否でしょう。
国会運営であれ、選挙であれ、税金が無駄に使われていると
日々感じております。

投稿: さじった | 2008年9月 8日 (月) 20時48分

★でこサングンさん、

>かといって 民主党政権になったらどうなるのでしょう とても不安です<

私も(おそらく誰も)民主党政権が良いとか小沢さんが良いなんて思ってないのです。
見えているのは、その先の政界再編です。

>また、公明党が 再び 連立のお座敷に上がりたがっているのもイヤ な感じです。<

「国のため」より「支持母体のため」に動くと、こういう国難の時には困りますね。

投稿: robita | 2008年9月 9日 (火) 15時43分

★さじったさん、

>昨年、福田さんが自民党総裁になった際に、
「小沢さんを首相」
にしてしまえばよかったのだと、私は思うのです<

首班指名で自民党が小沢さんを指名するんですか?
誰の意志でそれをするのでしょうか。
福田さんが自民党議員に、「小沢さん」と書け、とは命令できませんし。
そのような形で政権を譲り渡すということは誰もしないと思いますよ。
ただ、大連立が実現していれば、小沢首相になった可能性はありますが、民主党はその大連立を断固拒否しましたね。


>国会運営であれ、選挙であれ、税金が無駄に使われていると
日々感じております。<

たしかにそれはあるんですが、この混乱は政治が新しく生まれ変わるための過渡期であり、必然ではないでしょうか。あながち無駄とも言えないと私は思うんです。


投稿: robita | 2008年9月 9日 (火) 15時45分

そう、自民党の方針として
「小沢さんと書け!」
としておけばよかったと思っています。(できるかできないかは別として。)
小沢さんを首相にしたうえでなら、大連立は可能であったと思っています。
だって、衆院は自民・公明で三分の二を占めています。
ねじれ国会で頭を悩ませるのを、民主に押し付けられるわけです。
福田さんが悩んでいたことを、小沢さんに押し付けて、
責任をそっちのせいと言い切れるわけです。
(そう言ったとして、私自身は信じれ無いと思いますが)
政争として考えると、あの時点での選択を間違えたんだろうなと感じています。

過渡期なんだろうなとは、私も感じています。
ただ、過渡期が長すぎるな、とも感じています。
(私は、あの野党連立政権ができた次代からかなと思っています)
ずーっと過渡期なんでしょうか?

投稿: さじった | 2008年9月 9日 (火) 20時42分

★さじったさん、

>小沢さんを首相にしたうえでなら、大連立は可能であったと思っています<

小沢さんは、「自分は副総理でいいから」と提案したそうですよ。
民主党に持ち帰って大反対されたということですね。


>過渡期が長すぎるな、とも感じています<

そうですね。
最初に自民党が割れて細川連立政権ができてからもう15年もたちますよね。
小泉さんが総裁選で勝ってしまったことが自民党の延命につながってしまいました。
あそこで負けていれば、小泉新党ができ、本格的政界再編はもっと早く起こったでしょう。
でも、徳川幕府にガタが来始めてから新政府が出来るまでもずいぶん時間がかかったんじゃないでしょうか。
維新というのは時間がかかるものですね。

投稿: robita | 2008年9月10日 (水) 15時21分

副総裁運云々の前に、大連立構想の中で、
「与党が謝る」(本心は別として)
というプロセスがなかったからではないでしょうか?
「参院選での敗北によって、国民の意思を尊重しました」
という形だけでもしておけば、よかったのです。

と、思いますが、すでに「たられば話」ですので、
これからどうしたらよいか、考えなければねぇ。

投稿: さじった | 2008年9月12日 (金) 12時26分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 首相はこうすれば良かった:

« ブチ切れた | トップページ | 昔の政治家は立派だったという幻想 »