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2008年10月28日 (火)

職業に貴賤ありやなしや

この世は欺瞞で成り立っている。
「成り立って」いるものだから、その欺瞞を言い立てることはこの世のためにならない。

勇猛果敢な呉智英先生は、それでもそれを言い、時々、均衡状態に「破れ」を生じさせる。

たとえばこんなコラム↓

【断 呉智英】職業に「貴賤」あり  

「女性が男性を癒す究極の尊い仕事」としての売春の一面を考えれば一概に「賤しい」と断ずることにもためらいがあるのだが、一方で、少女たちが易々と体を売るようになったのは「貴賤」の意識がなくなったからではないかとも思い当たる。

そうだとすれば、そういった風潮は人権意識が若い世代に行き渡ったこととして歓迎すべきなのか。

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コメント

呉さんの意見。
ウーンいい話ですね、凄く奥の深いと言うか、考えさせられる説でした。気分的にマッタクその通りだと思いました。

投稿: トトロ | 2008年10月29日 (水) 22時16分

★トトロさん、

呉さんはこういう発言が多いので人権派からは嫌われていますね。
ほんとうの話を覆い隠すことは人間社会に是非とも必要だと思いますが、たまに毒を排出するというか、チクッという刺激を与えてもらうのも必要かな、と。

投稿: robita | 2008年10月30日 (木) 10時44分

論じられている中身と「職の貴賎」という幅広く検討の余地のあるテーマとにズレを感じるのですが、いかがでしょう。
さる本で、売春婦、というか娼婦に二通りの言い方がある、と教えられました。
パンパンとオンリーさんは異なるのだと。
パンパンはバタフライともいい、いろんな人を相手にする娼婦。オンリーさんはその意の如く、ひとりだけに対しての女性。主婦もオンリーさんの健全な形、ではないでしょうか。

投稿: 街中の案山子 | 2008年10月31日 (金) 16時22分

★街中の案山子さん、

>論じられている中身と「職の貴賎」という幅広く検討の余地のあるテーマとにズレを感じるのですが、いかがでしょう。<

私の文章は「売春」に特化しましたが、呉さんは、売春を一つの「例」として挙げて人間社会の欺瞞を指摘していると思います。

>主婦もオンリーさんの健全な形、ではないでしょうか<

主婦というのは、家庭の維持管理を行う者であり、オンリーという言わば愛人とは違うのではないでしょうか。(もっとも、案山子さんは「男女関係においてたった一人の人」という意味で仰っていると思いますが)
主婦をどうしても何かになぞらえるとしたら、女中頭かなんかのほうがまだ近いと思います。

投稿: robita | 2008年11月 3日 (月) 11時00分

コレは私の勝手な考えなのですが。
先日駆け足でアメリカ東海岸へ行ってきました。
アメリカは、ホテルで荷物を運んでもらうときも、室内清掃してくれる人にもチップを払います。街での食事にもチップが要りました。
アメリカで暮らしたことがないので、生活感は判りませんが、職業が今ほど多様化されていない時代は、このチップを払う職業とそうでないのとの間に、ひとつのラインがあったのではないでしょうか。
チップ所得は申告も課税もなく、お目こぼしなのでしょうから。チップを受取る職業は、それほど低収入だったと。

相手にチップを加算して支払うという習慣がない日本、ちょっと職業区別がそれほどくっきりしていないのかも。

投稿: 街中の案山子 | 2008年11月 3日 (月) 16時13分

★街中の案山子さん、

アメリカ旅行されたんですね。ブログ拝見しました。ご夫婦でですか。
40年ほど前イギリスで階級社会というのでしょうか、区別や差別を自然に実行している国というものを実感し、日本社会の優しさ(建前の美しさを保全しているというべきか)を想いました。
どこへ行っても低所得労働者へのチップは必要でしたね。

投稿: robita | 2008年11月 4日 (火) 11時04分

>日本社会の優しさ(建前の美しさを保全しているというべきか)<

そうですね。この感覚、明治よりももっと遡って、江戸時代からの道徳観のような気もします。
元来農耕民族であるからか、西洋の貴族が統治した社会より穏やかだったように思います。

投稿: 街中の案山子 | 2008年11月 4日 (火) 12時10分

★街中の案山子さん、

人類のグレートジャーニーは、弱い者が集団からはじき出されることの繰り返しで起こった、という推測どおりならば、どん詰まりまで追いやられた日本人が、これ以上はじき出さないよう「和」を保とうと知恵を絞ったのかなあ、と思えてきます。

日本人は民族として単一性が高いから、排他的だなんて思われがちですが、実はそうではないのではないかと思います。
アメリカで黒人大統領が実現するかもしれない、という事態を私は今でも信じられない気持ちで見ています。
多民族国家であるにもかかわらず、潜在的な人種差別の激しさは、柔軟で優しい気質の日本人には想像もできないものらしいですから。
黒人が大統領候補になる、という夢が実現したのは、アメリカの人種のマジョリティとマイノリティの区別が判然としなくなりつつあるからなんでしょうね。
元国務長官のパウエルさんが初の黒人大統領になるんじゃないか、でも黒人は無理だ、なんて言われていたのはついこの間のことのようなのに。

投稿: robita | 2008年11月 5日 (水) 09時04分

オバマさんの防弾ガラスに守られての地元シカゴでの勝利宣言、コレがアメリカの現実なのでしょうね。
パウエルさんが大統領候補に取りざたされたとき、奥さんが断固反対。当時では命の保障がないからとも。オバマさんの身辺警護は万全でしょうが、あんな心配もした時代があったと、振り返るときがくればいいですね。
アメリカのテレビ番組「24」は、黒人大統領候補の身辺に忍び寄る危機を主人公ジャックバウアーが解決していくドラマでした。
オバマ大統領が誕生するなんて、ドラマのようです。
横道それたコメントばかりでごめんなさい。

投稿: 街中の案山子 | 2008年11月 5日 (水) 22時02分

>>「女性が男性を癒す究極の尊い仕事」としての売春の一面を考えれば一概に「賤しい」と断ずることにもためらいがあるのだが、一方で、少女たちが易々と体を売るようになったのは「貴賤」の意識がなくなったからではないかとも思い当たる。

やってる方はただ稼げるアルバイトくらいの感覚でしょう。高尚な「職業倫理」も「使命感」もないと思います。

現実には、あまりこの二つにこだわると就職先がなくなることになりかねません。これが市場原理に委ねられた就職の不条理です。

かと言って社会主義の世界のように、本人の希望が叶おうが叶うまいが、「国家のための労働力」として中央政府が有無を言わせずに職を割り与えてしまっては、もはや自己実現に追求など不可能です。

全ての職業が高い倫理観と使命感でやられるなら、本当に貴賎はなくなるでしょう。しかし、街の買い物に出かけて全ての店員が倫理観と使命感で火花を散らす・・・・こんな街で誰も物を買いたくありません。息苦しい~。

倫理観、使命感、経済の三者がうまく兼ね合えば理想ですが、理想が実現するとそれなりに。

投稿: Shah亜歴 | 2008年11月 5日 (水) 23時25分

★街中の案山子さん、

>アメリカのテレビ番組「24」は、黒人大統領候補の身辺に忍び寄る危機を主人公ジャックバウアーが解決していくドラマでした。<

あ、「24」って、そういう話だったんですか。
私はこれをパロディにしたお笑いコントで知ったので、内容は知りませんでした。
オバマさんが当選したのも、案外そういうドラマの影響が多少なりともあるのかもしれませんね。

投稿: robita | 2008年11月 6日 (木) 13時20分

★Shah亜歴さん、

>やってる方はただ稼げるアルバイトくらいの感覚でしょう。<

昔の吉原の話など聞くと、売春も文化としての美しさを保っていたのかなんて思いますけど、実情はとても悲惨なことも多々起こっていたようで。

女子中高生が小遣い稼ぎに体を売ってあっけらかんとしているのは、豊かで幸せな社会に到達した証拠なのでしょうかねえ。
それとも、それこそ悲惨な状況なのか。


>倫理観、使命感、経済の三者がうまく兼ね合えば理想ですが<

そうですね。
大抵の人はこれらのバランスをとりながら仕事をしてるんじゃないかと思いますけどね。ほどほどに。

投稿: robita | 2008年11月 6日 (木) 13時22分

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