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2009年10月 4日 (日)

いいとき悪いとき

中曽根元総理大臣が、時折テレビに出演して、思い出話など交えながら今の政治をあれこれ論評なさいます。今朝も「サンデープロジェクト」でご意見を述べられていました。
引退後もあちこちから声がかかり、毎日忙しくてお昼ご飯を食べる時間もない、と仰います。

大変ためになる良いことを仰っているのだと思いますが、中曽根さんが政治の中核を担っていた頃の日本って、黙っていても景気が良くて、政治家にとって今と比べるとはるかにやりやすかったんじゃないでしょうか。

財政も景気も雇用も何もかも危機的な状況にある今の時代、幸せだった時代の総理大臣が「ご意見番」と称してご託宣を並べるのって、アドバイスとしてはほとんど意味がないような気がするんですよね。
なにかしら別の意味や効果はあるのかもしれませんが。

91歳でまだまだ忙しいと、ご機嫌麗しい長老のお姿を眺めながら、先日の選挙の直前に産経新聞に掲載されたスマップの新曲の広告の文面を思い出しました。

≪みんな、いいときはいいんです。でも、うまくいかなくなると、誰かのせいにしたくなる。
よく考えてみると、だから、景気のいいときの首相はいまだに人気があって、悪いときの首相は人気がイマイチ、なのかもしれません。

たしかに、政治家にもいろいろな人がいますが、みんな、日本をよくしたい!と頑張っているんだろうと思います。

なかなかうまくいかないことも、裏目に出てしまうこともあるでしょう。

自分たちで選んだ人なのですから、ちょっと大目に見て、応援することも必要なのかな、とも思うんです。

正直、みんなで足の引っ張り合いばかりしているようで、少しうんざりしてしまうところもありますが・・・。

とはいえ、人のせいにしてしまうのはカンタンです。でも、実際に自分でやるとなったら、これはタイヘン。

そう考えると、いま選挙の最後の頑張りで声を枯らしている政治家を見かけたら、みんな頑張れ!という気持ちにもなってしまいます。

・・・・・・・以下略

 

「そっと きゅっと」という新曲の広告だということですが、新聞の2面を使ったその前半の文面が政治家へのエールになっているのは何なんでしょう。

でも、頷けます。

民主党も、こんなひどい状況の時に政権を担当することになってさぞかし大変なことと思いますが、日本のために頑張ってください。

 

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コメント

「ピンチがチャンス」という言い方があります。
ある人が尋ねてきて、こういっていました。
「今はいいときです。中小企業でもいい人材が確保できるのです。働く場を求めている優秀な人材が、ゴロゴロいます」
と。
この秋、とかく経済のダウンサイジングへと向かっている中で、それなりの経済支出をしました。
大勢のひとが関わってくださいましたが、皆さん一生懸命の仕事振りです。これも「ピンチがチャンス」の一面だとも思います。
前政権が長期にわたって、ここまで悪い内容の置き土産をおいていったわけですから、政権交代で、力の見せ所です。「ピンチがチャンス」なんですよ。
だって、と、皆さん顔つきがビシッとしていると、そう感じるのですが、いかがですか。

投稿: 街中の案山子 | 2009年10月 7日 (水) 08時56分

★街中の案山子さん、

「ピンチがチャンス」、元気の出る言葉ですね。
でも、私はよくわからないのですが、今就職氷河期と呼ばれていて、4年生でもまだ就活が終わらない、どこも内定をくれない、と嘆いている学生がたくさんいるそうですね。
中小企業のほうも経営難で、新しく雇う余裕がない、という状況では、どこにチャンスを見出したらいいのか、と思っているんじゃないでしょうか。
たしかに、この不況下で賃金が安くてもビシッとした顔つきで働いている人はいます。
「たとえ自分が望むような仕事でなくても、とにかくやってみて、そこでベストを尽くせ」ということでしょうか。そういうことなら、仕事は結構みつかるでしょうし、私もおおいに賛成です。

ということで、検索してみたら、このようなことらしいです。 → 「これからの就職活動は「大手以外」にも目を向けよう」 

学生も、こういう時代だから覚悟を決めて発想の転換をしてみなさい、ということなのでしょうか。
私はそういう意見に頷けるし、ピンチの時は冒険するしかないと思っているのですが、不安定な職業についてしまったら一生浮かび上がれないかもしれないという不安があれば「冒険どころじゃない」と、思ってしまうのでしょうね。

しかしこういう意見を言うと「就活の現場を知らない者の言い草」と一刀両断されてしまいます。
やっぱり、マリー・アントワネット症候群なんでしょうか。

投稿: robita | 2009年10月 7日 (水) 10時22分

きっと、マリーアントワネットなのでしょう。
いま、全部じゃないでしょうが、大企業や、その系列企業が大変な不業績を抱えて、四苦八苦しているそうですね。
でも、中にいる中間管理職の従業員らは、結構な高給のまま。今彼らに肩たたきが始まって、病気にならんばかりの状態だとか。
大企業系列で、給料も生活も保障されているのが当然、というところに、この荒波。派遣社員の不確かな暮らしは自分とは別世界だと思っていたのに、いじめや肩たたき。
ストレス蔓延で、うつ病多発とか。

「不安定な職業についてしまったら一生浮かび上がれないかもしれないという」
とおっしゃいますが、今、その「安定した職業」と思っていた、大企業系列が不安定な様相らしいですよ。

肩たたきの話を聞かされるまでは、うっかり、のマリーアントワネットが世の中に沢山いるのかもしれません。

投稿: 街中の案山子 | 2009年10月 9日 (金) 07時59分

★街中の案山子さん、

>今、その「安定した職業」と思っていた、大企業系列が不安定な様相らしいですよ。<

そうですね。
「良い学校に入って良い企業に勤めて、このていたらくか。良い企業っていったい何なんだよ。勉強して何になるんだよ」と、リストラされた父親に向かって、息子が言うセリフ、ドラマなんかでもよくありますが、現実なんですね。
ちかごろ、農業に関心を持つ若者が増え、農業法人に就職希望が殺到してるという話ですが、大企業の安定性が信用できなくなったことの一つのあらわれでしょうかね。
農業に従事、さてどこまでブームは続きますやら。これとても倒産することはあるのでしょうから、安心というわけにいかず。
あてがはずれて去る若者もいるでしょう。
そんなに沢山の若者が農業をやりたいと思っているのなら、農業振興に力をいれるのは政治の仕事ですから、これをチャンスに政府も農業の安定収入政策に頑張ってほしいです。
まあとにかく、こう金回りが悪いのでは大企業も中小企業も農業もどこもかしこもうまくいかないでしょうね。
国民は2.3年じっと我慢でしょうか。

投稿: robita | 2009年10月 9日 (金) 12時03分

「国民は2.3年じっと我慢」していたら、よい生活がやってくるっていう時代じゃなくなったのだとも思います。

今までは、アメリカという消費大国のおかげで、外貨獲得できたのだけれど、アメリカが崩れてしまった。
中国、インドが発展途上国だったけれど、大躍進し、アジアにおける日本の位置づけが変わるかも知れない。
・・・だとすると、2、3年我慢するとよくなるのではなく、今を真剣に生きないと、地盤沈下していくこと必至なのではないでしょうか。
で、どこをどうしたら、と思ってしまうのが現実で、自分の場合は、と考えると、結局目の前のことをやるしかないのですけれど。

投稿: 街中の案山子 | 2009年10月 9日 (金) 22時08分

★街中の案山子さん、

我慢というのはもちろん、「何もしないで頭を抱えてうずくまる」ということではなく、やるべきことに力を尽くしつつ不況の辛さに耐える、ということです。

投稿: robita | 2009年10月10日 (土) 11時56分

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