一緒に暮らす
日本テレビ「ぶらり途中下車の旅」は、旅人(レポーター)が電車に乗りながら思いついた駅で降り、沿線のお店や施設などを訪ねる、という設定の番組です。
今朝は「湘南新宿ライン」。
横浜で降り、訪ねたのはバウハウス横浜という若者向けのシェアハウス。
タブノキの大木を囲むように傾斜地に建てられた家は大変に面白い構造で楽しそうです。
入居者は個室に入り、お風呂などは共有で、中心にみんなが集まる広い居間があります。
土地の形を利用して段差や凹凸だらけの居間ですが、その複雑な形は芸術的で個性的な魅力に溢れていながらなかなか居心地も良さそうです。
ここで、思い思いの場所に腰掛けたり、お喋りしたり、酒盛りしたり、外部の友人を招いたりとトレンディな若者ライフを楽しんでいるのでしょう。
いま放映中だというテレビドラマ「シェアハウスの恋人」の舞台にもなっているそうで、こういうレポートを見せられると興味が湧きます。
旅人のなぎら健壱氏が見学を終え、外に出て歩きながら「しかしまあ、私だったら、性格からして・・・、もって一週間だろうね、共同生活苦手だから」とつぶやきました。
はい、同感です。
たしかに若者の共同生活って利点もあるし、こういう形の生活スタイルが増えることは地域社会にとっても大変に良いことであるとは思うのですが、たぶんそんなに広がってはいかないんじゃないかと思います。
うまくいけばそれはとても喜ばしいことですが、共同生活の具体的なあれやこれやを考えると、さまざまなトラブルは予想されるし、うまく運営するのはなかなか難しいものだと思います。
これからは経済発展より絆を重視する時代になるのだから若者のライフスタイルはこのような方向に行くべきである、と力説する社会学者もいますが、外野の人間である中高年がそういう自分の理想を旗印に掲げて若者の生き方を牽引することはできないだろうと思います。
この社会学者は「地域社会で人を孤立させないために」という考えでそういうことを言うのですが、そもそも共同生活ができないから孤独にならざるを得ない若者の問題は、いくら「共同生活のススメ」をしてもどうにもならないんじゃないでしょうか。
シェアハウスに住むことができるのは元々大勢でワイワイやるのが好きだとか人づきあいの要領を心得ている人たちではないかと思います。
・・・・しかしそれでも、と私は思います。
「どうせできないだろう」と批判ばかりするのは良くありません。何でもやってみる価値はあります。
生活上の規則と、優しい気持ちを持つこと、この最低限のことを守るよう努力すれば共同生活はなんとかなるでしょう。その上、何か別の大事なものが手に入るかもしれません。
若いうちに窮屈さをある程度の期間味わって、自由とは何かを考えてみるだけでも意味があると思います。共同生活が苦手という若者も少し発想を変えて思い切って飛び込んでみたら何かのきっかけぐらいにはなるんじゃないでしょうか。
「シェアハウスの恋人」、来週見てみるかな。
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