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2013年5月31日 (金)

野心と努力に運がつく

林真理子さんの「野心のすすめ」(講談社現代新書)が面白く、一気に読みました。

どんなに批判されようが野心満々で積極的に行動して幸せを手に入れた彼女の生き方を真似することは難しいかもしれないけれど、「事なかれ」「ひきこもり」「低め安定」「草食」的傾向が顕著な現代の若者を心底心配し応援したいという気持ちが込められた一冊としてお勧めしたいと思います。

頂上を目指し努力を重ね、稼いだお金で仕立ての良い服を着、一泊5万円の旅館に泊まって贅沢を味わい、伝統文化を鑑賞し、教養を身につけ、一流の人々と交流し、自分自身が一流の人間になる、それぐらいの高い望みを自分は持っていた。しかし「これぐらいでいいや」と低いところに目標を設定する今の若者には野心というものがあまりにもなさ過ぎる、というのです。

彼女のように行動できない私でも、書いてあることのほとんどに共感でき、特に次の一文は、世の欺瞞をなんとうまく表現しているのだろう!と感心しました。

≪ 世の中というのは、つつましく安価だったり比較的誰もが手に入れやすいものに幸福を感じると「いい人」と言われ、その反対の嗜好を持つと「嫌な人」とうしろ指をさされることになっているようです。
たとえば麻生太郎さんが、
「億単位のカネと大臣たちを思いのままに動かした後、大豪邸に帰るのが幸せ」
などと言おうものなら非難囂々でしょうが、お金も知名度もある女優さんや歌手が、
「干したばかりの家族の洗濯物に顔を埋めている時がいちばん幸せ」
などと発言すると、とたんに「いい人!」と共感の声が上がるのです。
私はどうにも、こういう見え透いた貧乏くさいことが嫌いなのですが、いつしか世間はしみったれたことが主流になり、「おひさまのにおいのする家族の洗濯物」にうっとりすることを強制されるような時代になってしまいました。
しかし、「におい」で幸せにはなれない人間というのも、この世の中には確かに存在しています。 ≫

もちろん人間は「におい」で幸せな気分を味わうことができますが、その前提としてある程度の生活水準という土台が必要です。
そしてその土台を築くには、やはり人類全体としての欲望や発展が必要なのだろうと思います。

野心も向上心もずいぶんと足りなかった私は大成しませんでしたが、それでも、そこそこの生活の中で折にふれて幸せを感じることができるのは、野心や向上心をフル回転させて経済を活性化させたり発明発見を成し遂げるエネルギッシュな人々の存在があるからこそだということぐらいはわかるのです。

だから私は「もう経済発展はいい」「多くを望まず穏やかな生き方を目指すべき」などと説諭する学者や評論家を信用しません。

野心や向上心の旺盛な人々は、社会を活発に動かすエンジンなのではないかと思います。

色々な部品は必要です。でもエンジンがダメになれば全体は動きません。

エンジンを大切にしたいと思います。

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