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2015年8月25日 (火)

憲法改正に賛成していただけるでしょうか?

前記事に案山子さんからコメントをいただきました。 

国際政治学者三浦瑠麗さんの安保法制についてのブログ記事に対する法案反対派の有識者の意見を聞いてみたい、とのことです。 

≪日本の安全保障環境をめぐる情勢認識が最初にあって、それを踏まえてどのような安全保障政策が必要かという議論が必要だということです。その上で、必要な安全保障政策を実現するために法律論はこうなるという順序でないと、話がおかしくなります。≫(三浦瑠麗氏のブログ記事より)

案山子さんもご指摘のように、「日本ではまだまだ少数派の認識」と三浦さんは書いておられますが、「安全保障を法律論だけに押し込めてはいけない」という考え方は、専門家・素人にかかわらず安全保障問題を真面目に考えている人々(右派と言ってもいいと思います)の間では、共通認識となっているのではないでしょうか。

それでも三浦さんが「少数派」と言わなければならないのは、日本ではまだまだ護憲派が幅を利かせており、「憲法違反」という「法律論」に押し込める考え方のほうがこの日本社会では大勢を占めているからですね。

右派の中では広がっている認識も、あらためて「ああそうか、まだ少数派だったんだ」と痛感させられます。

今日の午後の国会中継を遅い昼食を取りながら見ていたのですが、民主党の広田一議員が、「昭和47年の政府見解は法律論なのか政策論なのか」「その時点での見解が法律論によるものであるならば、今の安保法案は憲法違反だ。安倍政権独自の勝手な解釈と思うが如何。」などと延々と質問を繰り返し、政府の方も、「当時と今は情勢が大きく変わった」と何度も何度も同じような答弁を繰り返し、まさに神学論争的やりとりが繰り広げられていました。食べながらですので、何とか聞いていましたが、食べ終わってテレビを切りました。

案山子さんは、「robitaさんのお考え、ということでしょうが、左翼の人たちは事態を理解していない、今の保守こそが正論、と連呼されていますね」と仰るけれど、別に気分で何度も言ってるわけではなく、私だけの考えでもなく、前述のような頑固なところが世界の常識と違う日本の左翼や野党の特徴だというのはまともな人ならわかっていることではないでしょうか。

「保守の方が正論だと連呼している」と見られるのは仕方のないことかもしれませんが、左翼の頑迷さを何とか理解していただかないと、今日の民主党議員のような不毛な質問がこれからも繰り返されるでしょう。国会運営は一日に3億円かかるらしいです。もったいないですね。

>三浦氏のブログ記事に対する今回の法案反対派の有識者の意見を聞いてみたい<
>その私の中のジレンマを解いてくれる識見を求めている状態です。<

残念ながら無理だと思います。
例えば内田樹さんのような安保反対派は三浦瑠麗さん等によって書かれる法案賛成の論文を読む気がないと思いますよ。

反対派は人の話を聞かずに自分の言いたいことを言っているだけなので、納得できる識見は反対派からは得られないと思います、いくら待ってても。

内田樹さんは、集団的自衛権論議が盛んになり始めた頃から、ずっと反対意見を書き続けていて、その内容は容認派の論をまるで読んでいないと思えるような一方的なものばかりでした。
安保法制賛成派の意見には全く興味がないのではないでしょうか。
強く議論を申し出ても、おそらく応じないでしょう。これは内田氏だけではなく、左翼全体の傾向だと思います。

日本は「国を守るべき」という右派と、国防に関して全く現実的でない左派、というなんとも不思議な分かれ方になっています。
一つの国なのだから右も左も土台は同じであるべきじゃないでしょうか?

こういう特殊な「左翼」は、国民がそのことを理解しさえすればいずれ表舞台から消えていくはずです。
そして残るのが「健全な左翼」ではないでしょうか。

この役を担えるのは、私思いますに大阪の橋下徹氏のような政治家ではないかと思います。

国家観を持っている。現実を踏まえた議論で与党に挑むことができる。与党の考えに賛成するところは賛成する。自分の思い違いに気づき潔く改めることができる・・・こういった健全さを持つ今どき希有な政治家だと私は評価しているのですけどね。是非国政に出てほしいものです。
健全な野党党首として、首相との目を瞠るような論戦が期待できるんじゃないでしょうか。

>法治国家としての日本のスタンスは維持しなくてはならない。国語的にはどうしても、憲法違反だし。<

日本が国際社会の連携から離れて引きこもるつもりがないなら、憲法改正は必要だと思います。

しかし、なぜ無理やりの解釈をして安保法制を通そうとしているかといえば、憲法改正はこの日本では恐ろしく困難だからだと思います。

「集団的自衛権行使を容認するならまず憲法改正するのが筋だ」と主張する人々の多くは、いざ国民投票になったら反対すると思います。

一度憲法改正に失敗すれば再度の挑戦までの道のりはさらに長いものとなるでしょう。
やはり現実的な対処をする他ないのではないでしょうか。

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コメント

丁寧な記事にしていただきありがとうございます。

前記事のrobitaさんの文章に、

>私たち日本人自身が一致団結して堂々としていれば、他国の中傷など怖くないはずなのです。<
とあって、アレッ、国家総動員法のもとにあるの?
と思ってしまいました。異論反論があるのが常であり、異論を封殺してしまおうというのは危険です。

たまたま、文春の今月号の記事にA級戦犯のご遺族木村太郎さんの対談記事が載っていました。
その中で取り上げられていた内容に、東京裁判に異議を唱えたパル判事の言葉として、「平和に対する罪」での処罰は、戦勝国による事後法を適用したものであって、これは政治が法に優先することになり、戦争は勝たないといけないという気風を植え付けることになるだけだ、というような表現がありました。

私たちの国が法治国家であるのは、大事な誇りです。憲法改正の困難度はわかります。とすると、その状況内であり得る形で実現努力をする、という限度でアメリカに伝えるべきだったのではないでしょうか。
時代の流れは一国の対応は不効率です。現憲法下で法治国家でありたい日本の状況を維持しつつ、➡なんだか、今のままでよくなってきました。
ゴメン、もう一回考えます。
中東地域での紛争など、植民地政策の後始末的に発生しているのであり、欧米と足並みそろえて派兵すべきとも思えず、、、。

ともあれ、何度も記事にしていただきありがとうございました。

投稿: 案山子 | 2015年8月26日 (水) 10時37分

★案山子さん

>アレッ、国家総動員法のもとにあるの?
と思ってしまいました。異論反論があるのが常であり、異論を封殺してしまおうというのは危険です。<

慰安婦問題のことです。いわれなき罪を晴らすのは当然ではありませんか?異論封殺の問題ではないですよ。
もちろん慰安婦のことも、異論があれば堂々と言ったらいいのです。納得できるものであれば「その点では納得する」のような意見があって当然です。
しかし、問題は「日本軍が少女たちを奴隷狩りして慰安婦にして性奴隷としてこき使った」というおぞましい虚言が世界中に流布されて、今でもそれは改められていない、ということです。(慰安婦像の撤去求め活動している南カリフォルニア大学元教授の目良浩一さんによると、米国において「慰安婦=性奴隷説」は依然、蔓延しているそうです)
流布に励む韓国や中国の意向に沿った言動をしてきた朝日新聞や一部政治家の罪は重く、また、そういう新聞をいまだに購読する読者、そういう政治家を選ぶ有権者たち、これらの人々が私たち日本人を悩ませているのは事実です。
なぜ案山子さんが「国家総動員法」などを持ち出すのか全然わかりません。

>私たちの国が法治国家であるのは、大事な誇りです。憲法改正の困難度はわかります。とすると、その状況内であり得る形で実現努力をする、という限度でアメリカに伝えるべきだったのではないでしょうか。<

水面下では色々な話をしてると思いますよ。
米国だって、なぜ日本では憲法改正がこれほど難しいか、なぜ国際常識である集団的自衛権についてこんなに揉めるのか、先刻承知だと思います。大事な同盟国の事情ですから。

>なんだか、今のままでよくなってきました。<

これはいつも私が思っていることです。
憲法改正すべき、と主張する一方でこういうことも思っている・・・荒波に漕ぎだすのが恐ろしい、とでも言いましょうか。
日本のせいではない世界のもめ事に関与するのだっていやですよね。
それならば集団自衛など放棄して中国の暴挙を単独で抑えることができるのか、というところに戻り結局堂々巡りです。

投稿: robita | 2015年8月26日 (水) 11時32分

慰安婦問題のことでしたか。読みが浅くてすみません。
なんだか昨今韓国の現状もせっぱつまった状況になってきましたね。いいがかりで得しようという政策のツケが回ってきたようにも思えます。
性奴隷って、歴史物語を読んでいると、古より常にあった事象らしく、しばしば登場します。中世ローマの外敵との戦いなんぞに。だから、欧米の人たちは自分たちの過去のおぞましい歴史を連想するから、なおさら非難すべき問題になってしまうのでしょうか。韓国側の作戦勝ちっぽく見えますが、そのやり方って表層的に思えます。抗議はしながら熱くはならない作戦でいいのではないでしょうか。
そして、今のきな臭くなった状況をどう進路を取っていくのでしょう。
法案に関しては、中国の南沙諸島問題がとりあえずの懸案事項なのでしょうか。たまに国会中継を目にすることもあります。みなさん国会議員さん。質問する人、その内容は事前に決まっていて、それが中継されているそのものなのですから、な~んだか、です。

投稿: 案山子 | 2015年8月26日 (水) 12時42分

★案山子さん

>抗議はしながら熱くはならない作戦でいいのではないでしょうか。<

あちらに向かってワーワー抗議することより、日本国民自身が事の深刻さを自覚することのほうがずっと重要だと思います。

>みなさん国会議員さん。質問する人、その内容は事前に決まっていて、それが中継されているそのものなのですから、な~んだか、です。<

ちゃんと質疑を成り立たせるための準備ですからそうおかしくはないことと思いますよ。
いくら大臣でも、法律や細かい数字や過去の答弁記録などが全部頭に入っているわけではないですから。
質問内容をちゃんと理解していれば突っ込まれた時にも適切な答弁ができますが、予想外あるいは意地悪な質問にまごつく大臣もいるわけで、よく委員会が紛糾してますね。

投稿: robita | 2015年8月26日 (水) 22時13分

いつも、丁寧にご返事くださってありがとうございます。

なんだか、robitaさんと私とでは語句の使い方が違うようですね。

>あちらに向かってワーワー抗議することより、日本国民自身が事の深刻さを自覚することのほうがずっと重要だと思います。<

とありますが、抗議するということは、ワーワーと騒ぎ立てることではなく、国として、事実を調査し、しかるべく証拠に基づき、相手国の主張が不適切であれば、それを指摘し、相手国、もしくは国際機関に抗議するという意味です。
そして、私って、1億超えの日本国民自身にこのように自覚するのがいい、という発想も、そもそも浮かんでこない(自分がそういう態度をとることはできても、他人に強制できるハズないし)タイプなんです。

文字を使ってのやり取りって難しいですね。
長らく文章を読んできていますし、多くの文字であらわされた文章に感動もしているのに。

投稿: 案山子 | 2015年8月28日 (金) 11時32分

★案山子さん

私は案山子さんの人柄も考え方も承知しているつもりですから、「ワーワーと騒ぎ立てること」という意味で案山子さんが「抗議」という言葉を使ったのでないことは当然わかっていますよ。
「熱くはならない作戦」と案山子さんは書かれましたね。世の中には「嫌韓嫌中」の感情をむき出しにしてワーワー騒ぐ人たちがいますよね。
中国や韓国の誹謗中傷に対して「嫌だな」という気持ちはあるのは仕方がないと思いますが、あのような抗議の仕方はかえって日本人を貶めます。それは案山子さんのような方だったらよくおわかりのことだと思います。
で、中韓の誹謗中傷に対しては、日本人さえ共通認識を持っていれば何も恐れることはないと思うのです。
ところが、日本には後ろから鉄砲を撃つ人も無関心な人も多いのです。そういう人たちは実は中国韓国よりずっと厄介だと思います。

>国として、事実を調査し、しかるべく証拠に基づき、相手国の主張が不適切であれば、それを指摘し、相手国、もしくは国際機関に抗議する<

国がねえ、如何せんそういう力に乏しいといいますか、中国韓国のパワーには到底及ばないんですね。
国際機関といっても、国連は利害関係で動く機関ですし、国際司法は相手国の同意がないと裁判にもなりませんし。
日本国政府にしっかりしてもらうためにも、国民のエネルギーは不可欠です。世論は国を動かします。

>文字を使ってのやり取りって難しいですね。<

難しいところもあるけど、話し言葉より明確に伝えられるという良い点もあると思います。
話し言葉が得意でない私は重宝してます

投稿: robita | 2015年8月28日 (金) 13時34分

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