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2015年9月28日 (月)

そんなに難しいことではない

Σ・亜歴さんが、国際政治における「法と力」について解説していらっしゃいます。 → 国際政治と安保法制における法と力  

外交問題を専門に研究しておられる亜歴さんの記事は、一見、字も細かく難しそうで、私たち素人にとってはとっつきにくいのですが、落ち着いて読んでみると、別に難しい言葉で書かれているわけではなく、論理的でわかりやすいものです。

それでも、「たとえ短くても論文は読みたくない。面倒くさい」と思われる方々に向けて、私が他のメディアで得た情報なども織り込みながら、要約して書いてみたいと思います。
勝手に要約するなどおこがましいとは思いますが、安全保障という国家の基本こそ、全国民が共通の認識を持たなければならないと思いますのでどうかご容赦願います。

さて、亜歴さんがまず仰っているのは、世界政府が実現していないこの世界では、戦争は起こり得る、ということだと思います。

つまり、世界を治める法がない以上、各国の思惑を完全に規制することなどできないということです。

ですから、世界戦争を未然に防ぐためには、「力と責任を持つ国民国家の軍事力の行使に依存せざるを得ない」のが現状です。

安保法制に関する三人の憲法学者の例の証言は、「日本国憲法に照らして見れば今回の法案は違憲」というだけのもので、国際政治の現実を全く考慮していません。

しかし、「違憲」と主張する慶応大学名誉教授小林節氏は6月22日衆議院特別委員会で次のように述べています。

「我々は大学というところで伸び伸びと育ててもらっている人間で、利害は知らない。条文の客観的意味について神学論争を伝える立場にいる。字面に拘泥するのが我々の仕事で、それが現実の政治家の必要とぶつかったら、それはそちらが調整してほしい。我々に決定権があるとはさらさら思わない」

どうでしょうか。少なくとも「我々に決定権があるとは思わない」という部分は良識的だと思うのですが、小林氏のこういった見解にもっと注目が集まるべきではないでしょうか。

ついでですが、小林教授は、2006年に産経新聞の「正論」に寄稿し、「憲法は集団的自衛権行使を認めている。解釈は政治の責任で変更できる」と書いています。

東京新聞論説副主幹の長谷川幸洋氏による記事 → http://gendai.ismedia.jp/articles/print/45474

民主党の岡田代表もそうなのですが、嘗て集団的自衛権を認めていながら、格段にその必要性が高まっている今になって、強硬に反対する理由が何かといえば、単に「反安倍運動」を盛り上げたいから、ということしか思いつきません。

学者の小林さんは仕方がないとしても、政治家である岡田さんが国益よりひたすら「怨念」のような動機で政権攻撃しているようでは全く信用ができません。

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Σ・亜歴さんは、安保反対派の
≪法と超国家的な協調が支配する「恒久平和」というカント的な世界観≫と、賛成派の≪平和とは自由主義秩序の覇権国家による軍事力に裏付けられるというホッブス的な世界観≫を対比させています。

日本伝統の「和の精神」や侵略される危機意識に乏しいことに加え、敗戦以来軍事忌避の感情が強い日本人は前者の世界観に捉われがちです。

しかし、法的に安定していない国際社会で政治力を発揮しなければならない時、「国内事情による法的安定性」に拘泥するあまり自縄自縛に陥り国益を損なってしまっては意味がありません。

礒崎陽輔首相補佐官の「法的安定性は関係ない」という発言は軽率だったかもしれませんが、国家の存立に責任を持つ政治家ゆえ、つい言ってしまったのだろうなあと同情してしまいます。

国内では安保法制に反対の人、理解しない人、関心がない人が半分以上いますが、国際的には概ね歓迎されていて、明らかな不快感を表明しているのは中国ぐらいでしょう。韓国は朝鮮半島有事の際、日本に加勢してもらいたいんだか自衛隊に近付いてほしくないんだか自分でもよくわからないようです。

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素人が理解したことを簡単に述べてみましたが、こんなもので如何でしょう。

要するに、日本人が国内の法を大切に思う気持ちは尊重するが、それでも世界の中で生きていくためには柔軟さが必要なんだ、ということですね、Σ・亜歴さん?

因みに、一連の安保狂騒を、60年安保からの経緯を呼び起こしながら日本人の勘違いを解説するJR東海名誉会長 葛西敬之氏の文章もわかりやすいです。→ 「安保法が意味するもの」 

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22時 少々加筆

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2015年9月25日 (金)

聞いてくれさえすれば

お笑い芸人の土田晃之氏がラジオ番組で安保法制に関して発言し、炎上騒ぎになっているとか。→  http://news.livedoor.com/article/detail/10628038/

「ちょっと焦りすぎですよね。あの焦っている感じが、てめえがただ歴史に名前を残したいだけなのかな、みたいな。おじいさんを越えたいんでしょう、あの人は。多分。岸さんを。『俺、憲法いじったんだぜ』ぐらいに思っているのかな」 などと、安保法制がどういう意味を持つのかわからないままの知ったかぶりな言い方だったようです。

それに対して「無知だ」「バカだ」という声が集まっているのですが、そういう罵倒の言葉をぶつけるだけでは何も理解してもらえませんよねえ。

芸能人の方々が、ちゃんと説明を聞かないまま、ワイドショーで聞きかじった底の浅いコメントの上っ面をそのまましゃべって政権批判をしているつもりになってるのは明らかなのですから、誰かしっかりと説明してあげればいいのになあと思います。

法案が通ったあとも国民の理解を得ていくことは必要なのです。不毛な言葉の応酬を放置していては理解を得ることはできません。

前もちょっと書いたことあるのですが、安保反対と言っている芸能人たちを相手に、軍事・外交の専門家が丁寧に説明をする番組でもやってみたらどうでしょうね。注目されると思うのですけどね~

普通のテレビ局ができないなら、インターネットテレビで誰かそういう企画考えてくれないでしょうか。

論理的で穏やかな軍事アナリストの小川和久さんなんか説明者として最適だと思います。

説明する側に政治家が入ってはいけませんね。「政治家は信用できない」と反対派は思い込んでいますから。

説明される側に太田光を入れてもいけません。彼は興奮して人の話を遮り、番組が成り立ちませんから。

反対派の専門家を参加させるのもダメです。神学論争に陥ってわけがわからなくなりますから。

議論ではなく(どっちみち議論はできないのですから)、「説明の後、質疑応答」という形でどうでしょう。

あれらの芸能人の方々が日本を敵視する国の廻し者でないなら、説明すればわかってくれるはずです。

そして、そういうところから一般国民へと理解が広がっていくのではないでしょうか。

反対派は「あらゆる手段を使ってこの法制を廃止する」と言わんばかりの勢いです。
賛成派もあらゆる手段を使って説明していかなければなりません。

バカにするのでなく、こきおろすのでなく、論破するのでなく、わからない人にわかってもらえるよう努力をするのはわかる人の責務でもあると思います。

芸能人のみなさんも今回の法整備がどういうものかを知った上で、賛成とか反対とか表明するべきじゃないですか? 

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2015年9月21日 (月)

芸人魂

安保法案が国会を通って一安心なので、ちょっと軽い話を書いてみようかな。

週刊新潮に連載されている「逆張りの思考(成毛真)というエッセイ、意外な物の見方が面白くてよく読むのですが、ちょっと前の記事で「テレビ見ない自慢」というのがありました。

≪家にテレビがないこと、あったとしても見ないことを得意気に話す人がいる。このところ、その「テレビ見ない自慢」が増えているように感じていたのだが、データがそれを裏付けた。__略__このニュースを聞いて、私はますますテレビを見ようと決めた。__以下略__

うん、ここまでは共感できます。

続いて次の記述:
≪私はかなりテレビを見ている。__中略__ただし、ここにドラマと大手芸能事務所所属のお笑いタレントが居並ぶ類の番組は一切含まない。≫

成毛さんが好んで見るのは、「ニュース・サイエンス・情報・教養系の、とはいえ、肩の凝らない番組ばかり」だそうです。

学者とか評論家とか、いわゆる知識人は「バラエティ番組は見ない」という人が多いですね。

たしかに、教養系の番組にも興味があるし、バラエティ番組も見たい、という場合、それらを全部見るには時間が足りないのであれば、自分好みのものを優先するのは当然です。

私はEテレやBSでやっている教養系の番組にも心惹かれるけれど、それは録画しておいて、お笑いやドラマを優先してしまいます。
でも結局その録画は見る機会がないまま何カ月も放置し、結局容量オーバーで残念ながら消去する羽目になってしまうのです。

でも、知識人といわれる人たちが「タレントが自分たちだけで盛り上がってるくだらないお笑い番組」として見下す番組で、私はとても楽しませてもらっています。

人それぞれ、何におかしさを感じるかは違いますからお勧めはしませんが、フリートークならではの見事な「間」と的を射た「返し」に芸人たちの頭の回転の良さが伺え、羨ましいというより尊敬してしまうほどです。
あらかじめ決まったシナリオがある漫才やコントとはまた違う面白さがあります。

もちろん私もすべてのバラエティを見ることはできませんので、せいぜい週に三本か四本で、見ていない中にもっと面白いものがあるかもしれませんね。

教養番組を好んで見る人は教養が深いでしょうし、私のようにお笑いを優先する人間は教養が足りません。でも笑っていられてとても幸せです。

話は変わりますが、前にも書いたように、お笑いの人はバラエティ番組の中ではお笑いに徹してほしいと思っています。

昨日、9条教信者でお笑い芸人の太田光氏がバラエティ番組で安保法制を取り上げ「日本人って、集団になると一気に突っ走る。危ない」というようなことを言っていました。
国会前のデモの熱狂のことを指すのなら、それは当たっているかもしれませんね。
芸能人だって政治を語るのは自由だと思いますが、それならもう少しその事柄について掘り下げて考える努力ぐらいしてほしいと思うのです。

少なくとも、「(安保法制について)賛成の人たちの意見も聞いてみたいなあ」とツイッターで発言したというタレントのつるの剛士氏ほどのバランス感覚は持ってほしいですね。

この法整備がなぜ必要かという説明にはいっさい耳を塞いでいるとしか思えないような独善的な言動は稚拙であるばかりか、有名人としての影響力を考えれば危険ですらあります。


・・・軽い話を、と思いましたが、書いているうちに結局安保の話になってしまいました

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関連記事「もっと笑いを!」 
            「半可通な芸能人の政治風刺のつもり」 

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2015年9月19日 (土)

改憲へ本格始動

安保法制が成立しました。

奔走してこられた皆様、本当にお疲れさまでした。

ひとまず応急処置は施したので、これでじっくり改憲論議ができると思います。

まあ、じっくりと言っても、そうのんびりはできませんが、速やかに且つ丁寧に改憲論議をしていってほしいと思います。

ずっと護憲派だった人々が、安保法制は違憲だとして「改憲が先だ」と主張し始めたので、必ず改憲に真摯に取り組んでいただけるものと信じます。

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2015年9月14日 (月)

熱狂の風景

昨夜、NHKスペシャルで安保法制についての与野党10党による討論を一応見ましたが、相変わらず同じ議論の繰り返しです。

野党の質問に対応する与党側の自民党副総裁高村さんと公明党副代表北側さんの表情が疲れ切ったように見え、これ以上何を説明しろと言うのか、といったうんざり感も相俟って気の毒なほどでした。

一方、野党の方は、特に民主党岡田さんや共産党志位さんは、専ら攻めるだけで楽な立場ゆえ、顔の色つやも良く元気いっぱいの様子。
山本太郎さんは、「アメリカや財界と結託して日本国民を貶めようとする極悪自民党」を印象づけようと機関銃のごとく喋りまくっていました。

民主党の岡田代表は「国民の6割がこの法案に反対、8割が議論が尽くされていない、説明が不十分、と言っています。こんなものを通すわけには絶対にいきません」と言います。

でも、はっきり言って、反対している国民や、説明が不十分と言っている国民のほとんどが、国会中継を熱心に見ているとは思えません。
テレビ討論や新聞を読んで理解に努めようとしている人が果たしてどれだけいるでしょうか。→ http://robita-48.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/post-1796.html

そんなに熱心に両論を比べて勉強している国民が6割だか8割だかいるとはとても思えません。

それでも、世論調査で「賛成ですか反対ですか」と聞かれれば、よくわからないまま、何となく不安だから「反対です」「説明が不十分だと思います」などと答えてしまうのでしょう。

無理もありません。野党やマスコミが「戦争法案」などという言葉を作り上げたり、安倍晋三はヒトラーのような独裁者だという荒唐無稽なイメージを振り撒いたりするのですから。


世論調査で国民の6割が反対しているから廃案だ、というのは無茶苦茶です。こういうのをポピュリズムというのではありませんか。

志位さんは「国民の反対の声が燎原の火のごとく全国に広がっている」と言いますが、国民のこの手の熱狂には気をつけなければなりません。

幸いなことに直近の内閣支持率は43%(産経)~46%(日経)だそうで、熱狂して大声を上げる反対デモの水面下では、静かな国民の冷静な判断があると見て良いでしょう。

民主主義国においては、気をつけなければならないのは「独裁」ではなく、「ポピュリズム」であり「強大な権力を持つマスメディアの誘導」であるということを肝に銘じるべきでしょう。
日本人は70数年前にそれを経験しています。


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2015年9月 9日 (水)

聞く耳を持たない人々

安保反対学生団体「SEALDs」の集会に参加した福岡の大学生のスピーチだそうです:

≪今日はどうしても言いたいことがあって、この場でスピーチさせていただきます。
「戦争法案」は絶対に廃案にしなければなりません。こんな政権に日本を任せるわけには行きません。(中略)

僕は周りに政治のおかしさを訴えていきます。戦争を起こして何になりますか。誰が得をしますか。僕ら国民には犠牲しかもたらしません。

そんなに中国が戦争を仕掛けてくるというのであれば、そんなに韓国と外交がうまくいかないのであれば、アジアの玄関口に住む僕が、韓国人や中国人と話して、遊んで、酒を飲み交わし、もっともっと仲良くなってやります。

僕自身が抑止力になってやります。抑止力に武力なんて必要ない。絆が抑止力なんだって証明してやります。≫

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集会やデモ行進などで安保法制整備に反対している人たちにいったいどんな言い分があるのか、具体的に何か対案のようなものを考えているのか、そういうのを聞きたいといつも思っているのですが、こんな言葉しかありません。

このスピーチをした学生一人だけがこうなのではないでしょう。
「反対、反対、戦争反対」としか言わないデモ隊の皆さんにはいくら聞いても同様の考えしか出てこないと思います。

このように、賛成派の人には反対派がどのように考えているのかがわかるのですが、反対派には賛成派の考えが伝わっていません。どうしてかというと反対派は聞く耳を持っていないからです。

前記の学生スピーチの愚かしさを論理的に指摘する意見は多数あるでしょうが、それは彼らには届きません。

実にここが一番の問題であると思います。

意思の疎通を図るにはどうしたらいいのか。

テレビ番組などでも討論会などが開かれていますが、専門家などが、憲法違反や法案の細かい点を指摘するだけで議論が進められるので、防衛の本質的な論点が一向に明らかになりません。

いわんや国会の議論においてをやです。

私は考えるのですが、テレビなどで、こんな番組を作ったらいいと思うのです:

例えば、瀬戸内寂聴さんでも吉永小百合さんでもいい、戦争反対と言っている有名人を何人かスタジオに招き、防衛や外交の基本を穏やかに語る専門家と対話をしてもらう。

外交評論家宮家邦彦さん、海洋問題研究家の山田吉彦さん、軍事評論家の小川和久さんあたりがいいのではないでしょうか。

専門家同士では、かえって論点がズレてきて本質を見失うような気がします。

こういうやり方が、賛成派にとって有利で偏向しているというなら、逆のバージョンでもやってみたらいい。反対派の専門家と賛成派の素人論客で。
学者や評論家より冷静で論理的な話ができる素人は少なくありません。

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しかしまあ、こんな無茶な番組でも作らねばならんかなあ、と思ってしまうほどに、反対派は感情的で聞く耳持ってないということなんですよね。

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 何とか意思疎通ができないものでしょうか → 
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2015年9月 6日 (日)

軍人の覚悟に敬意

安保法制の議論は国会でもテレビの討論会でもまだ続いています。
与党側の言うことも野党側の言うことも相変わらず同じで、堂々巡りにしか見えません。

「戦争に巻き込まれるのが不安だ」といって法案に反対している野党と、「そんなことにはならない」という政府側。

これを繰り返しているだけだから、一向に噛み合わないのでしょうね。

野党が心配しているのは実際にはいわゆる「戦争」ではなく、「自衛隊が武器を使用しなければならない事態」だろうと思います。日本は戦争はできませんから。

だから「武力行使を余儀なくされる事態に巻き込まれるのが不安」ということになります。

「武力行使を余儀なくされる事態に巻き込まれる」ことは「絶対に」あってはならないのでしょうか?

「絶対に」あってはならないことならば、野党が廃案を主張するのは「絶対に」正しいと思います。
こんな法律を作って自衛隊が海外活動の範囲を広げることは絶対に間違っているし、それどころか、PKO活動を可能にするべく今まで作ってきた法律もすべて廃止するべきだと思うのです。

そうじゃないですか? だって世界というのは日本にいてはわからないような危険なことが日々起こっていて、海外の紛争地で活動すれば戦闘に巻き込まれることは大いにあり得ますよね。

今まで特段大きな戦闘に巻き込まれたことがなかったからよかったようなものの、自衛隊は既に危険な状況をかいくぐって活動しているのが現実です。

古庄幸一元海上幕僚長が、≪法案が通ることで自衛官のリスクが増大するとの指摘もありますが、「何を今さら」と言うほかありません。≫と言います。→ http://www.sankei.com/politics/news/150901/plt1509010016-n1.html 

現場ではどんなことが起きるのか私たちにはわからないのですから、本当に自衛隊員のことが心配なら、必要な時には現場の判断で武力行使ができるよう法律を整備することが大事でしょうし、他国への助太刀だって常識的な範囲内で行えるようにしておいた方がいいのではないでしょうか。  

それがだめだというなら、自衛隊はいっさい外に出てはならないと思います。自衛隊はやはり軍隊ではなく、国内に留まって専守防衛に徹するべきなのです。

しかし現実問題として、そういうわけにいかないから、政府も今の憲法の下でなんとか整合性をつけようと苦労しているのだと思います。
防衛問題については誰が政権を取っても同様に悩むでしょうし、国益を考えるならば現政権と同様の方針を選ばざるを得ないのではないでしょうか。

維新の党の案がより歯止めが利いていて検討に値すると言われますが、強い歯止めをかけるということがやはり軍隊として極めて動きにくいものになるのは否定できないでしょう。


政府案に反対の人が懸念する「アメリカの戦争について行かざるを得なくなる」というのはどういうことなんでしょう。

日本はそんなことを強制されても仕方のない立場なんでしょうか。「行かざるを得なくなる」というのが私にはどうも理解できないのですが、アメリカが脅迫でもするのでしょうか。

もしそうなら、なおのことそういう変な関係を改善するためにも、日米同盟の片務性を直していかなければならないのではないでしょうか。どっちみち同盟関係を解消するわけにいかないのですから。

今朝、TBSテレビ「サンデーモーニング」で8月30日の国会前安保反対集会(デモではないそうです)を取り上げ、今までおとなしかった普通の国民が声を上げ始めたと評価していました。
そして、公民権運動のキング牧師の
≪この世界最大の悲劇は、悪しき人の暴言や暴力ではなく、善意の人の沈黙と無関心だ≫という言葉を紹介しました。

善意の人が沈黙を破り、無関心から目覚めて戦争法案に反対の声を上げた、と言いたいのでしょうか。

でも、無知のまま闇雲に大きい声を上げるのは良いこととは思えません。

キング牧師の別の言葉なのですが:

≪この世で本当の無知と良心的な愚かさほど危険なものはない≫

お祭り気分で安保反対を叫んでいる善男善女を指しているように思えてきます。

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2015年9月 2日 (水)

センチメンタル嵩じてアグレッシブ

8月30日(日)、国会前で3万人~12万人ぐらいの群衆が集まって安保反対デモがあったそうな。

デモに参加して演説した有名人(坂本龍一、森村誠一、山口二郎氏ら)を、安保賛成派の岩田温氏のみならず、反対派の小林よしのり氏も批判しています。    


私は以前、文芸評論家の野口武彦氏の興味深い文章を、ブログのコメント欄で紹介したことがあります: 

≪「 始まったぞーッ。
ついに武装決起の時がきて、突入が命令され、もう引き返せない事態のただなかに突き進んでゆく痺れるような快感は、えもいわれぬものらしい。一度やってみるがよい、と昭和の2・26事件で死刑になった一将校が獄中手記に書いている。クーデターはぞくぞくするほど魅力的なのだそうである」≫

前述のアジテーター諸氏は革命の高揚にしびれるほどの快感を味わっているものと思われます。

私、twitterの読み方がわからないのですが、下記はたぶん山口二郎さんのつぶやきです:

「54年前の今頃、数十万の市民がアカシアの雨に打たれながらも、国会を包囲し、民主主義を守れと叫び、岸信介の改憲野望をつぶした。」

「アカシアの雨に打たれながら」というところが、青春の情熱と感傷を懐かしむ思いにあふれていますね。

ノスタルジックな気分に支配されてしまっているから国防の議論が噛み合わないのでしょうか?

彼らの言動は、政治とか思想の問題というより、むしろ心理学とか脳科学で扱うほうが適切なのではないのかと思えてきます。

一般の参加者何人かにインタビューしているのをテレビで見ましたが、「憲法に反することはやってはいけない」「国会での審議が不充分」「アメリカの言いなりになって戦争に巻き込まれる」といった程度のことしか答えられないのですね。
それでも「安保反対!」の叫び声をあげる様子は元気溌剌。

この人たちは、安全保障の論議をちゃんと聞いたことがあるでしょうか。

芸能界の人たちも「反対」の声をあげていますが、もしあまりよく理解しておらず雰囲気に引きずられただけの言動であるならば、有名人としての影響力に思いを致してほしいものです。→ http://blogos.com/article/130978/

どうして新安保法制が必要なのかについても少しは興味を持ったら如何でしょうか。

この状況はあの60年安保の時ととてもよく似ていると思います。あの時私はまだ中学一年で、事情がよくわかりませんでしたが、大人になってからわかったことは、岸内閣と米国が合意した安保条約改定はそれまでのものより平等になっていること、安保反対デモで騒いだ学生たちは誰も改定安保条約の中身を読んでいなかったこと、でした。

今回のデモはあの時のデモとは違う、という人はいるけれど、同じようなものじゃないでしょうか。

デモは悪いことではないし、意思表示は大いにするべきだと思います。

何かに熱くなるのも、人間には、特に若者には必要です。

ただ、デモを行っている自分たちこそが民意の代表だと錯覚して、まるで「民意を無視する独裁者を打倒すべし!」と言わんばかりに首相を罵倒する態度には首を傾げざるを得ません。

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