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2016年3月19日 (土)

独裁政権

「世界一民主的だと言われたワイマール憲法下でなぜナチス独裁政権が生まれたのか」と、報道ステーションの古舘伊知郎キャスターがわざわざドイツのワイマールに飛んで取材していた。

古舘氏は「自民党の新憲法草案の『緊急事態条項』がナチスの『全権委任法』と同じ危険性を孕む」、として、「たしかに今の日本でそんな独裁政権が生まれるとは考えにくい。」としながらも、「しかし、将来ヘンな人が首相にならないともかぎらない」と、日本がナチスのような暴走をする可能性をしきりに心配するのだ。
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「国民がヒトラーの力強いメッセージに熱狂した」という説明がなされていた。

ユダヤ人収容所の悲惨な映像も流された。

古舘氏はヒトラーが拳を振り上げて演説したバルコニーに立ち、力を込めて独裁政権の恐ろしさをカメラに向かって叫んでいた。
たしかにナチスがやったような恐ろしいことが起きないよう警戒するのは重要だが、恣意的な演出にはうんざりする。

マスコミはこうやっていつだって、自分たち好みの方向に国民を煽ってきたのではなかろうか。何ごとも、一面だけを見て信じ、煽られるままに誰かの言いなりになるのは危険だ。
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今の日本にナチスのような独裁政権が生まれるかどうかを考える時、言葉や映像も大事だが、冷静で論理的な思考はもっと必要ではないだろうか。

ワイマール憲法の成立やナチス政権の誕生には様々な要因があった。

独裁政権が誕生した経緯を細かく分析すれば「ヒトラーは民主的な手続きで首相になった」という単純なことでもないらしい。例えばこちらの解説→ 池田信夫ブログ  

<ワイマール憲法は右派と左派の妥協の産物であることから、双方ともこれに不満を抱いていた>
<そんな状態で政治の指導力が弱かったため、軍部の実権が強くなった>
<政治の混乱で議院内閣制が機能しなくなり大統領内閣のもとヒンデンブルク大統領がヒトラーを首相に任命した>
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日本の議院内閣制のもとでは危険人物が首相になり閣僚がこぞって暴走するなんてことは考えられないから心配ない、とは必ずしも言えないかもしれない。
世の中何が起こるかわからないのである。

しかし、ヒトラーと安倍首相の言葉の類似点を羅列して「ほら、だから安倍政治は危険なのだ」というマスコミの知性を欠く短絡的な解説は如何なものか。
そんな一面的な発信しかできないのに、「解説」なんかしないでほしい。

緊急事態条項を設けるとどのような危険が考えられるのかを示すと同時に、緊急事態条項がなければ国防上どういう事が危惧されるのかも公平に報じるべきだろうと思う。
ただただ「ナチスの暴挙と同じことが起こる。怖い怖い。危ない危ない」では、国の安全に何の対策も立てられないし国民も心構えができない。
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BSの報道番組は地上波に比べて偏向の度合いが低い。
私はBSフジ「プライムニュース」を時々見るのだが、右派左派その他さまざまな立場の意見を時間をたっぷり取って放送してくれる。

キャスターの反町さんは「右派」だと思うが、左派の意見も「なるほど」と相槌を打ちながら丁寧に聞き取る(左派のあまりに突拍子もない発言にたまに吹き出すこともあるが)。

そうやって色々な立場からの見解を示してくれるので、それを見て視聴者は判断する。

報道番組はこうあってほしい。

昨日のプライムニュースは、中国人論客、凌星光、石平(中国出身日本人)、韓暁清の3氏による「中国の軍事・経済戦略について」。

全部は聞かなかったが、最後の韓暁清氏の発言には苦笑してしまった。

「中国には共産党の指導のもと、ちゃんと民主主義はあります。日本の民衆は政府がやろうとしていることを理解しないでなんでも反対反対と言ってます。よくないです。日本人は少し中国を見習うべきです」

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