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2016年8月13日 (土)

ネットから「表社会」へ



「鳥越」論は、BLOGOSだけでもたくさん出ていますが、木走さんの記事が最も共感できました。

「鳥越さんは年を取って変わった」とか「晩節を汚した」の類の論評は的はずれなもので、元々ジャーナリストに値しない人物が、左翼天国だった日本のマスコミ界で運良く名前を売ったに過ぎず、このたびの出馬で中身のなさがあらわになっただけだと思います。

それを大変わかりやすく描写しているのが木走さんの記事であろうと思います。

特に、
≪新聞などのマスメディアや「ジャーナリスト」がインターネットおよびそのユーザーに徹頭徹尾批判的であるのは、フランス革命時の貴族階級の大衆に対する反応とほぼ同値なのであり、・・・≫

というのは巧みな喩えだと感心しました。

コメント欄には、「水に落ちた犬をそこまで叩かなくても」とか「マスコミの絶対的優位は完全に崩壊している」とかの記述も見られますが、それは甘い。

鳥越叩きはもういいでしょう。しかし問題は「表社会」で今も権勢をふるうマスコミです。

まともな歴史観や国家観を持つ側が勝利しているなら、なぜテレビの政治番組は相変わらずなのか。

反日左翼コメンテーターたちはなぜ考えを改めず、同じ番組に出演し続けて、同じ偏向意見を発信し続けられるのか。

それを喜んで見ている視聴者がいるからではないのか。

鳥越俊太郎氏は敗北したとはいえ、130万人もの支持を集めているのです。

たしかに、既存マスコミや左翼ジャーナリストたちは自分たちが追い詰められていることに危機感を募らせてはいるでしょう。

しかし、これからの問題は、その既存マスコミの間違いを、テレビしか見ない人々にどうやって知らせるかなのです。

ネットでは確かに右派は優勢です。

しかし、私たちはネットで多くの同志に出会って共感し合える喜びに浸り、単にすっきりするだけではいけないのです。

本当に日本を戦後思想の呪縛から解き放つべきと思うなら、そしてまともな政党によるまともな政権交代を望むなら、騙されていることに未だ気づいていない非ネットユーザーに知らせることが重要です。

日常の生活や人づき合いの中で、政治の話はなかなか難しいのは事実です。

しかしそもそもこれは「政治問題」なのだろうか? とも考えます。
「国家」という共同体の一員であるならば、基本的なこととして国民みんなで共有するべき事柄ではないでしょうか。

もちろん、人間には色々な考えの人がいて当然だから、無政府主義者もいるだろうし、中国に併合されたいと望む人もいるかもしれないし、共産主義革命を起こそうと本気で考えている人もいるかもしれません。

しかし、日本という国が、民主主義・自由主義という価値を共有する人々の集まりであると認識し、普通の国であってほしいと願うなら、それは土台を共有しているということに他なりません。あまりにも変わった考えの人はやはり異端でしかないのです。

にもかかわらず、前述のような「変わった思想」に引きずられて国家観を歪めたままで平気な人が今なお少なくありません。

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ネットを見ない人にどうやって伝えるか、それが問題だ。

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コメント

久しぶりに訪ねてここにもコメント。
鳥越さんの件は、詳しくは知らないけれど、野党がそろいもそろって彼を推奨したというのは、そこが情けないです。
少し会話すれば(高齢者の域の人だという)わかりそうなのに、それすら欠如しているのでしょうか

投稿: 案山子 | 2016年8月16日 (火) 12時49分

★案山子さん

鳥越候補の選挙を手伝った民進党の区議が選挙後の鳥越さんの態度に怒り心頭、というブログ記事を読みました。
野党の中でも最初から疑問を持っていた人も少なからずいたようですが、党で決めたことには全力で取り組まなければならないのですね。
民進党の執行部のごり押しだったんでしょう。
知名度頼みの、都民をバカにした態度がこんな結果になりました。

そういう点では与党も同じようなことをやっているので、有権者がしっかり見定めることが大事ですね。

投稿: robita | 2016年8月16日 (火) 22時11分

>党で決めたことには全力で取り組まなければならないのですね。<

なんだか、戦前みたい。苦笑
「悪法も法なり」の類でしょうか。
先日の私たちの地元の盆踊りに、民進党のテレビでよく見かける人が後半でちょっぴり顔を出し(彼女の選挙区なんです)、忙しく日本中を駆けずり回っているという話題の挨拶をしておられました。
周りの人たちは、知名度が全国区的になった若くてきれいな国会議員と握手することで盛り上がっていました。野党統一候補の件、ご自身としてはどう思いますか、なんて聞きたいところですが、そんな質問など場違いな感じで、握手しなくてもいいように離れていました。苦笑

投稿: 案山子 | 2016年8月16日 (火) 22時55分

★案山子さん

おや、今日は宵っ張りですね

>なんだか、戦前みたい<

まあ、組織というのは多かれ少なかれそういうところがあるのかもしれませんね。

>知名度が全国区的になった若くてきれいな国会議員<

もしかして、あの方ですね

そうですね。聞いてみたい質問ですね。
盆踊りのような場所では場違いかもしれませんが、タウンミーティングなどをなさる方であれば、そういう場では聞けるかもしれませんね。きっと模範解答は用意していると思いますが。


投稿: robita | 2016年8月16日 (火) 23時45分

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