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2017年10月 7日 (土)

終わらない永遠

若い頃、小説といえばSFしか読まなかった私は「SFって大衆読み物だと思われているけれど立派な文学だ」と思っていました。
宇宙の始まりや行く末、時間の謎と自分の意識との関係を考える時、まさに人間は哲学的思考に導かれます。

昨日、TBSラジオ「デイキャッチ」で、宮台真司首都大教授が興味深いことを言っていて、強く共感しました。

日系イギリス人のカズオ・イシグロ氏がノーベル文学賞を受賞したことに関して:

≪今後、深い哲学的なことを文学に織り込もうと思うと、SFがすごく重要なプラットフォームになるんじゃないかと思います。
だってこれからはAIも発達して人間より人間的なAIが出てくることはおそらく確実ですし、時間の問題ですよね。
あるいは、遺伝子組み換えと遺伝子操作によって、人間よりも人間的な犬や猿が出てくる可能性だってある。
あるいは、僕たちがお金を出せば130歳、140歳まで生きることができるようになるというのも間近になっている。つまり、お金で寿命が買えるような時代が来る。
で、遺伝子情報がすべて掌握され、今までの保険システムがまったく通用しなくなってしまう可能性だってある。
そういうことを含めて、僕たちが今まで当たり前だと思っていた「尊厳」(自己価値に対する信頼)が、その基盤から崩されていく可能性があります。
・・・となると、今後の文学の方向性はSFじゃないかなというふうに思います。≫


テレビドラマになったイシグロ氏原作の「私を離さないで」は興味深く見ていました。
小説を読んでいないので、作者の意図が正しく反映されているのかどうかはわかりませんが、まさに「人間とは何か」「人間の尊厳」がテーマだったと思います。

SFには色々なジャンルがあって、哲学的思考を呼び起こすもの、時間もの、冒険活劇、ドタバタ喜劇、ショートショートなど、私はどれも好きでしたが、とりわけ、人工知能や生命操作など人間の本質に関わる分野が文学としてのSFに多様な題材を提供していくでしょう。
それらは既に現実であり、荒唐無稽な話ではないのですから。

さらに、とはいえ、「現実がサイエンス・フィクションに追いついた」とはよく言われることですが、「現実」がいかに急いで走ろうと、無限に広がる時間や空間への人間の想像力には、いつまでたっても追いつくことはできないんじゃないでしょうか。

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