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2018年6月10日 (日)

民主国家の中心で反権力を叫ぶ

映画「万引き家族」見てないけど、ちょっと思ったことを。

万引きで生計を立てている家族の話、というので、犯罪行為で人に損害を与えながらその自覚がなく、貧困を行政に相談するという手立てに思い至る知力もない家族の哀れさを描いていると思いきや、「家族の絆」だとか「感動的」だとか、なんと「万引きを応援する気になってきた」という感想まで聞こえてきました。

リベラルと呼ばれるある種の人々には、弱者は正しいという思想があるらしく、法による措置を「非情」だとか、勉強のできる優等生は心が汚れているだとか、被害者より加害者に思い入れが強いとか、そんな思考傾向があるように思います。

アウトロー志向? 無政府主義? 無法地帯で自由に生きたいってことでしょうか?

法秩序より本能。

欲しけりゃ奪う。

盗った者勝ち。
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なんだか弱肉強食の様相を呈してきました。大丈夫かね。

この映画で、フランスで権威ある賞をもらった是枝裕和監督は「公権力とは距離を置きたい」と、林文科大臣からの祝意を拒否したそうです。

そうしたら、「映画を作るにあたって国から補助金を受け取っているじゃないか。金だけもらって祝意は拒否するってなんじゃそれ。」と批判する人が出てきて、さらにそれに対しての反論があり、ネット上で議論沸騰し、読みながら自由奔放なリベラル人間の扱いにくさについて改めて考えさせてもらいました。

結局これは、サヨクの常で、専制時代の革命のロマンを胸に、この豊かな民主主義国家の真ん中で「国家権力と闘う!」って叫んでみたい、というだけのことなんだろうと思います。

この状況、昨日書いた記事とカブります。

国家に頼りながら国家を敵視する、みたいな。

しかしまあ、良い映画らしいから、私も見たら感動しちゃうかも。

どういうわけかリベラル人って芸術的に優れた人多いんですよね。反権力を胸に抱き続けていると才能が天から降りてくるのかしらん。

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