酷暑を乗り切った
藤掛病院で高齢入院患者が5人も亡くなったことについて、エアコンの故障による熱中症が死因ではないかとマスコミが大きく取り上げました。
しかし、一日に4・5人の終末期のお年寄りがなくなるのは、こういった療養型の病院ではそれほど珍しいことではないということです。
さなえさんの記事には、高齢者介護・入院先確保の厳しさを少しでも知っている人なら誰でも大きく頷くのではないでしょうか。
この問題が起きたことで、終末期の高齢者について何をどうしたらいいかという議論が活発になるのは良いことだと思います。
また、「死」を忌み嫌うことがかえって不幸な人を生み続けるという現実に正面から向き合う覚悟はよりいっそう人々の間に広がっていくでしょう。
認知症で寝たきりで回復の見込みもない高齢者の看取りをしてくれる病院に感謝する家族が多いとのことです。
さなえさんは「今回の老人病院の院長は死に慣れすぎていた」と、しかし「それを厳しく責めることは私には出来ない」とお書きになっています。
同感です。
病院が老人の死に慣れていたというのも、葬儀屋さんが遺体を見ていちいちびっくりしない感覚に近いのではないかと思います。
医師の中村ゆきつぐ氏は、このような病院を潰してはならない、と言います。→ http://blogos.com/article/322301/
エアコンが壊れていたというのはまた別の話なのですが、財政難でエアコンを買い替えるということもできなかったのでしょうか?
病室はたしかに暑かった。
お年寄りたちは、暑い、ということを意思表示できないで苦しんでいたのだろうか。
それとも意識混濁して、暑いんだか何だかわからないボーっとした状態のまま亡くなったのだろうか。
認知症で老衰が進んだ老人の頭の中はわかりません。
せめて、苦しいというより、感覚が鈍ったままぼんやりとした意識の中、スーッと息を引き取られたことを祈ります。
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いつも応援ありがとうございます
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関連記事: 「団塊世代の最後の大仕事」
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コメント
おはようございます。
本日の記事、そして過去の関連記事も
興味深く拝読しました。
私も、植物人間状態の人への経管栄養や胃瘻など、
単なる延命措置には、疑問を抱いています。
医療費の増大、医療スタッフの疲弊に対する
早急な取り組みを願っています。
橋田壽賀子さんの「安楽死発言」には、共感を覚えました。
現在、父86歳、要介護4の父を在宅介護していますが、
自分のことができた70歳の頃は、「安楽死でお願いします」
と、言っていた父も、最近は「まだ死にたくない」と、
言います。
確りと、意思表示ができるうちは、
その意思を尊重するつもりですが、
私の方が先に逝く場合もあるわけで、、、。
まぁー、なるようなるさ、ですね。
まとまりのないコメントで、失礼しました。
投稿: まき | 2018年9月 4日 (火) 11時39分
★まきさん
過去記事まで読んでいただき、ありがとうございますm(_ _)m
安楽死にはさまざまな問題が付随してきますから、その容認はなかなか広がりそうもないですね。
>70歳の頃は、「安楽死でお願いします」
と、言っていた父も、最近は「まだ死にたくない」と、
言います。<
笑っちゃいけないけど笑っちゃいました。
こういうこともありますよね、というか、おおかたの人の本音ということかもしれません。
そうですね。なるようになる。人の生き死には規格にはまるものではないですからね。
投稿: robita | 2018年9月 4日 (火) 13時17分
いつまで生きるか分からない、のが高齢者の悩みになっていますね。
一割の医療費負担で十割分の医療を受けて、お得と思う後期高齢者はそれほど多くないと思いますが。
必要以上に親切な社会保障が我々と我々の子供たちの首を絞めている、ので、尊厳死の議論と法制化を、という政治家にとってはやりたくないことも国民の方から声をあげたら良いと思うのですけど。
投稿: kai | 2018年9月 5日 (水) 08時05分
★kaiさん
お年寄りの意識改革を求めるのは難しいですね。思考がすっかり固まっちゃってる人が多いですから。
意識の高い人もおられますが、「安倍さんが年寄りをいじめるから医療費が高くなって嫌だ」なんてことを言うお年寄りもいます。別に貧困ではないのに。
病院通いに熱心だけれど、文句も多いようでこういうお爺さんには困りますね。→ http://blogos.com/article/322451/
このお爺さんは作家の伊集院静氏だそうですが。
>尊厳死の議論と法制化を、という政治家にとってはやりたくないことも国民の方から声をあげたら良いと思うのですけど。<
その通りですね。 国民の声をもっと大きく
投稿: robita | 2018年9月 5日 (水) 10時32分
お久しぶりです。
団塊の世代が後期高齢者になる頃には、もっともっと医療費、介護費が予算を圧迫する事になるので、自己負担割合の見直しとか、慢性期医療費のコスト減とか、ジワジワと対策されているみたいですね。植物状態でも生きていたい人もいてもいいわけで、国の負担ではなく、それが自由診療であれば、文句も言う必要がないのではないでしょうか。
投稿: 案山子 | 2018年9月 5日 (水) 17時53分
★案山子さん
あと10年から20年が大変そうですね。
それが過ぎれば・・・、どんな世の中になっているか見ることはできませんが
国の医療費がもたないという話なので、自由診療はご自由にどうぞ、ですが、植物状態でも生きていたいという珍しい人がいるかどうか。
投稿: robita | 2018年9月 5日 (水) 22時23分