シリアで反政府組織に拘束されていたフリージャーナリスト安田純平氏が解放され、日本に帰国しました。
こういう事件に際して必ず起こるのが「自己責任論」とそれに対する反論です。
私は使命感を抱いて危険地帯に入ったこと自体を責めようとは思いません。その勇気はたいしたものだと思います。
イラクでボランティアの女性ら3人が拉致された時も韓国のキリスト教団体がアフガニスタンで拘束された時もそう思いました。→ 「体を張る」
しかし、行くなと言われている所に制止を振り切って行ったのですから、どんな苦難に遭おうとそれは自己責任であることは間違いありません。
それは本人も家族もしっかり認識すべきだと思います。
ネットでは、安田氏に厳しい批判意見が遠慮なく語られますが、テレビではそれはまず見られません。
テレビはきれい事しか言いません。
でもネットでは安田氏や彼を熱心に擁護する人々への批判は活発で、読んでいると、言い方は厳しくても筋が通っていて同意できるものがほとんどです。
「フリーのジャーナリストたちが行かなければ現地の悲惨さは伝わりません」と擁護派の多くが言いますが、中東情勢は映像や関係国の事情も含めて大々的に報道され続けています。「現地の悲惨さ」やテロリストの思惑などは伝わってきているんじゃないでしょうか。
全てではない、というなら、それ以上の何が伝われば、誘拐されたり殺されたり莫大な身代金がテロ組織に渡ってしまうリスクに見合うものが得られるのでしょうか。
私は安田氏の活動をよく知らないのですが、これまで何度も中東に渡航し、聞くところによると何度もテロリストに拘束されているとのことです。そうまでして得たその取材内容はどういうものだったのでしょうか。
危険を冒してでも真実を伝えることにそんなに使命感を感じているなら、チベットやウイグルに潜入したらどうかという意見がネットで見られますが同感です。
中東問題は日本には関係がないとは言いませんが、この地域のことについては国際的に様々な力が働き、情報も積み上げられていると思います。
むしろ同じアジアの一員である中国と周辺国の関係の詳細をこそ、日本人ジャーナリストたちは掘り起こすべきなんじゃないでしょうか。
中国がどんなふうにチベットやウイグルを侵略し、人々を弾圧し、民族浄化を行っているか、世界中に知らせてほしいと思います。
報道がほとんどないので日本人はあまりそのことを知らないようです。私も知らないのでもっと詳しく知りたい。
そりゃあね、中国の暴挙については国連でも口を出せないので、日本人が潜入したり詳しい事情を取材したりできないというのも無理はないです。
でも、もし潜入に成功して捕まっても、3年以上もの監禁と拷問に耐え抜いた並々ならぬ胆力を持つ安田さんなら、中国当局の過酷な仕打ちにも耐え、解放後に拘束中の様子を詳細に報告してくれるんじゃないでしょうか。
そういう情報ならものすごい価値があると思います。
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