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2019年5月18日 (土)

日本人の自虐体質はもう治らないのか

丸山穂高議員の戦争発言について、テレビなどでは、「とんでもない」という論調一色だ。

コメンテーターたちも少しでも擁護するようなことを言って矛先が自分に向くことを恐れているのか、全面的に批判している。

これを機会に議論を深めればいいのに、そういうことを全くせず「戦争なんてとんでもない」と非難するだけ。つまり「くわばらくわばら」と首をすくめて怖がっているだけなのだ。

丸山議員は「戦争で取り返そう」と提案したわけではないし、仮に野党の一議員がそんなことを言ったとしても実際に戦争できるわけがない。

たとえ憲法改正しても日本が戦争を実際に起こすには、国民の同意、議会の承認などその他さまざまな手続きを経なければならず、不可能というぐらいハードルが高い。

憲法改正でさえあんなに難しいのに、戦争なんていったい誰が賛成するだろうか。そもそもロシアと戦って勝てると思うのか。全く現実性がない。

かといってこれからいくら話し合っても、そもそもロシアに返す気がないのだから、もし取り戻したかったら武力で奪還する以外にない、というのは別におかしな発想ではないだろう。

丸山議員は盗られたものを話し合いで取り戻すことの尋常でない難しさを「武力を使う以外にどうすればいいと思うか」と問いかけただけだろう。

民間人にそんなことを聞いてもしようがないし、国会議員がこの日本で「戦争」を軽々しく口にすることに全く問題がないとは言わないが、議員辞職勧告決議案を提出するほどの重大事とは思えない。

 

私は覚えていないが 9年前にメドベージェフ大統領が「敗戦国のくせに領土を返せという国がある。戦争で捕ったものは戦争でしか解決しない」と発言したそうだ。

去年だったか、ロシア人が日本側のインタビューに答えて「そんなに取り戻したければ、戦争で取り戻せばいいじゃないか」と言っていたのは覚えている。

その時誰も大騒ぎしなかったではないか。

ロシア人が言うのはいいが、日本人が言うのは許せないのか。

これは「戦争アレルギー」ではない。「戦争という言葉」アレルギーだということを、大騒ぎしている人たちは気づいているだろうか。

維新の会の幹部片山氏と馬場氏が、丸山議員の戦争発言をロシア大使館に謝りに行ったという。

不法占拠してる側になんでそんなことしなければならないのか。とんちんかんにもほどがある。

ますますロシアを付け上がらせただけだ。

日本はちょっと脅せば、というか、脅さなくても自分から好き好んで外交上不利になることをする国だと自ら公表するようなものだ。
まあ、そんな国だということは、もう周辺国は先刻承知なのではあるが。

 

政府与党が毅然たる態度を取らないのは情けないが、マスコミの大騒ぎのせいで国民感情が「丸山ひどい」に大いに傾いている現状では、もうどうしようもないのだろう。
マスコミに煽られる国民がバカなのだ。

丸山氏は、「外国人の生活保護」や「外国人の医療費の未払い」などに関し、政府を鋭く追及してくれる実に頼もしい議員である。この人を国会から追放してほしくない。

 

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コメント

お早うございます。

近所の人たちや友人と話していて分かったことですが、この件について一般の国民は案外冷静に見ていると思います。
マスコミや政治家が「戦争など考えることも許しませんよ」という姿勢を見せたいだけなのだと思いますよ。

私はこういう騒ぎが起こる度に、豊洲市場の移転のときの、マスコミのバカ騒ぎを思い出します。地下室に溜まっている水にヒ素が含まれているとか、柱が曲がっているとか。
曖昧な根拠で視聴者を煽るのです。

それより、国民も北方領土についてもっと事実を知らなければいけません。
ものが言えるのはそれからです。

投稿: kai | 2019年5月19日 (日) 08時37分

>robita様

最初にこの問題を新聞で知った時、私はむしろ訪問団の団長さんの態度にがっかりしたものです。私は北海道で生まれ育ち現在に至っていますので、他の都府県の皆様よりは北方領土問題について知り易い状況にあります。

記事の行間からは団長さんのロシアに対する恐怖が滲み出ていました。とにかくビザ無し交流をつつがなく続ける事しか頭になく、ロシアの機嫌を損ねたくないようでした。

結局、『「戦争という言葉」アレルギー』に罹っている人達は、近隣諸国への恐怖に怯え、卑屈になっているのだと私は思います。維新の幹事長がロシア大使館迄出掛けて謝罪外交という愚を犯したのも、その卑屈さ故でしょう。

だからこそ、自国の領海や領空が侵犯されても、また相手国側から強硬な発言がなされても何も言えない一方、同じ日本人から問題提起をされただけで恐慌状態に陥るのでしょう。こんな臆病ぶりでは外交にも悪影響を及ぼしてしまいます。

駄文につきましてはどうかご容赦下さいませ。それではこれで失礼致します。

投稿: まゆゆファンMM | 2019年5月19日 (日) 20時30分

★kaiさん

>一般の国民は案外冷静に見ていると思います。<

テレビなどでは丸山議員を非難する声ばかり取り上げるので、国民みんながそうなのかと思ってしまいがちですが、それがマスコミのやり方ですものね。

>豊洲市場の移転のときの、マスコミのバカ騒ぎ<

そうですね。結局マスコミは視聴者を煽るのが仕事なんでしょうね。

煽りに乗らず冷静な人もいるとは思いますが、もし街頭アンケートでもとれば、やっぱり「丸山議員の発言はとんでもない。辞職は当然」というのが大勢を占めるんじゃないでしょうか。サイレントマジョリティがみんな冷静とも限らないと思います。

仰るように>国民も北方領土についてもっと事実を知らなければいけません<、これが重要ですね。

投稿: robita | 2019年5月19日 (日) 21時57分

★まゆゆファンMMさん

>記事の行間からは団長さんのロシアに対する恐怖が滲み出ていました。とにかくビザ無し交流をつつがなく続ける事しか頭になく、ロシアの機嫌を損ねたくないようでした。<

ああ、なるほど。そういうことなんですね。
たしかに、島が返ってきたとしても今となってはそこに住むつもりはないでしょうからね。

結局、領土は取り返せなくても、自由に墓参ができたり安全に漁業ができるようになればいい、ということなのでしょうか?

ロシアが返すつもりがなくて、島民の人たちの願望が後退しており、日本政府も強硬な態度が許されない、というなら、返還交渉って意味があるのかなあ、なんて思ってしまいます。

投稿: robita | 2019年5月19日 (日) 22時10分

>robita様

>結局、領土は取り返せなくても、自由に墓参ができたり安全に漁業ができるようになればいい、ということなのでしょうか?<

残念ながら仰る通りですね。私の子供の頃、返還運動に尽力されていた方々は「自分達の故郷を取り戻すぞ!」という気概に燃えていました。現在ロシアとの交流に熱心な方々とはまるで違います。

率直に申し上げれば、返還交渉には意味が有りません。マスコミもまた政権批判の道具にしているだけで、実際にはロシアが北方領土の返還に応じる事など望んではいないでしょう。

ただ、北海道が樺太と北方四島の双方からナイフを突きつけられている状態を少しでも緩和するという意味では北方四島だけでも取り返す意義は有ります。地政学的見地から見れば、樺太と千島列島も奪還したい所ですが(オホーツク海の制海権も奪回出来る)。

駄文につきましてはどうかご容赦下さいませ。それではこれで失礼致します。

投稿: まゆゆファンММ | 2019年5月20日 (月) 08時43分

★まゆゆファンММさん

元島民の気概もなくなり、政府も強い態度に出られず、マスコミや野党は政権批判の材料にしているだけなんて・・・、徒労ですね。

そういうふやけた状況に丸山議員の発言は一石を投じるものだったと思いますが、結局本質的な議論にはならず、戦争という言葉にみんなが耳を塞いでしまっただけでした。


>北方四島だけでも取り返す

私は2島返還、つまり歯舞群島と色丹島だけでも御の字と思います。
もちろん4島一括が筋ですが、それこそ武力でも使わないと無理ですよね。莫大なお金を払って取り戻すにしても、今の状況を見ているとそんなリスクをとる価値がなくなってしまったような気がします。

投稿: robita | 2019年5月20日 (月) 16時52分

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