「第四の権力」どころか
このコロナ騒動であらためてよくわかったのは、この国ではマスコミが最高権力者だということです。
順調に事が運んでいる時はまだいい。しかしひとたび今回のような未経験の出来事が起こると、いくら先進国とは言え、そんなに何もかもスムーズに問題解決できるものではありません。
稼ぎ時でもあるのでマスコミ(主にテレビ)は政府の対応の悪さをあげつらうことで視聴率を稼ごうとします。
世論というものはそういう中で形成されます。
まあ日本の政治の力が弱いというのでしょうか、世論に気を遣って右往左往する政府は、なかなか英断と言うものが下せません。
世論に逆らった決断などできるわけがないのです。
それは政権が変わろうが同じことだと思います。
今の野党が政権取ったとしても、政治運営が今よりうまくできるとは言えないでしょう。
例えば、以前「プライムニュース」でこんなやりとりがありました:
泉健太立憲民主党政調会長がイギリスの政策(ワクチンが進んだので行動制限緩和)に賛同するような口ぶりだったので、司会の反町さんが次のように問いかけました。
反町:立憲はゼロコロナではなく、新たな感染者が出ても死者・重症者が少なければイギリスのような緩和政策に移行するということですか。選挙の旗印としてそれを掲げて戦っていくということですか。
泉:それはまだそうではなく、イギリスのような政策を日本国民が許容するかどうかによります。
一事が万事、このありさまです。
民主主義国なのだから国民世論が一番大事なのは当たり前だろう、と思ってしまいがちですが、果たして国民はすべてを正しく判断しているでしょうか。
ワイドショーが国民感情を煽って世論というものを作り上げた時、それに反してまで政治力を使えるほど、日本の政権は強いとは思えません。
だから、世論の移り変わりにつれて迷走し、結局「方針が定まらない」とか「決断力がない」とか批判されてしまいます。
そういえば、宮城スタジアムでの6日間の五輪サッカーを有観客で行うことを決断した村井知事は立派でしたね。→ https://news.yahoo.co.jp/articles/0d2110457dd0e12183d6c85cff82b7744d31e1ae
県内外からの反対意見も多かったそうですが、揺らぐことなくリーダーとして方針を貫きました。
理由は明快です:
・有観客の競技を行うことで“復興五輪”であることを世界に伝えたい
・宮城県内ではプロ野球やJリーグの試合やその他のイベントが有観客で行われている
村井知事は世論に阿る他の知事さんたちとは一味も二味も違いますね。男気っていうんでしょうか。
総理大臣もこうあってほしいものですが、さすがに国政となると、世論を見ながら、というのは仕方がないですかね。
国民がマスコミに影響されずに賢い判断ができればそれが一番良いのですが、そうはいかないのがマスコミの影響力の強さです。
「世論」なんてマスコミが作ってるものなんですよ。
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コメント
ですよね。
もうすぐ終戦記念日ですが、あの戦争だって朝日が煽ったってことでしょう。それがGHQににらまれたら掌返し、ほんとに節操がないです。
国民がもっと賢くならなければ日本は終わりですよね。robitaさんの言う通り、教育改革は必須です。それには文部省改革ですが、それが難関で、あんなとこなくしちゃえばいいんですがね。その代わり内務省を復活せよ、との声も聞かれますがどうなんでしょう?このまえユーチューブをかけっぱなしで寝ながら聞いていたら、なんか、安倍や菅の言いなりだとか事務次官をこき下ろしてモリカケを追求してましたが、誰だと見ればビーチ前川だったんです。眼をつぶって聞いてると尤もらしく聞こえるから不思議ですね。
投稿: ahn | 2021年8月11日 (水) 23時26分
★ahnさん
「マスコミは節操がない」という事実をマスコミが報道するわけありませんから、国民が自ら気づくしかないですね。
内務省復活論というのは聞いたことがありますが、どういうことなのかよくわかりません。
細分化されて縦割りになっている省庁を一体化して国の方向を統一するということなのでしょうか。
それならば確かに効率は良いでしょうが、良くもあり悪くもありでしょうね。
前川さんは相変わらずですね。こんな人が文科事務次官だったなんて・・・、とげんなりしますが、こういった類の人が省庁には少なくないようで、国民に選ばれた志ある政治家でもなかなか思うように事を運べないんですね。文科大臣の萩生田さんも苦労しているみたいです。
国民の支えが必要で、我々が賢くなるしかないですね。
投稿: robita | 2021年8月12日 (木) 07時53分