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2021年10月 4日 (月)

明日は明日の風が吹く

前記事より続く>

政治学者の篠田英明氏はこのように論じます。→ https://blogos.com/article/562614/

≪日本の「天皇制」は、「主権の存する日本国民の総意に基」いて維持されている一つの国家制度である。
そこに「国民の総意」が反映されるべきであることは確かだ。
他方、人権保障の観点からは、絶対主権論一辺倒で乗り切ろうとする法解釈論には、限界がある。≫

≪自由意思の範囲を広げて人権保障を確証しつつ、「皇族」の定義を調整して制度維持を図ることが必要になってきているように思われる≫ と篠田氏は述べます。

もし国民が皇室の存続を望むのであれば何かしらの法的変更は必要だと私も思います。

民主国家において天皇制が理不尽な制度(まあ「制度」としましょう)であるなら、消滅していくのは仕方がないことだと私は思っていますが、一方で、なぜ多くの先進国で王室が存続し続けているのかについてはそれなりの理由があります。

元外務官僚の佐藤優氏と君塚直隆関東学院大学教授の対談で、現代における王室・皇室の存在意義が次のように語られます。

≪なぜ時代遅れとも思える君主制を維持する国々があるのか。
現代の立憲君主制は民主主義を補完する仕組みになっている。
多数決による民主主義は国民の分断を引き起こすことがあるが、権威たる王室は国民統合の象徴となって、深刻な分断を防ぐ機能がある≫

別々の国が併合された連合王国や王朝の交代が頻繁に起こった他国の王室と違って、2000年以上の長きにわたる万世一系の天皇を頂く日本の皇室にはそのような機能がなおさら強く働いているかもしれません。

また国民の模範となるべき活動(慈善等)や他国の王室との交流を通じて国同士の親交を深めることなども王家の重要な役割です。

国民統合の象徴である皇室はなくしてはならないと考えるならば、どのようにすれば存続させることができるのか、他の誰でもない、主権者である国民が一所懸命考えて決めるべき問題ではあるでしょう。

とは言え、現に両陛下や皇族方がいらっしゃるのに、今の時点で侃々諤々議論しどうするべきか決めるのも不敬な話で無理があると思います。

佐藤優氏は次のように語ります:

≪私は皇室男系維持に傾いている。このシステムに女系が入ってくる理屈が人権思想だから。
人権の思想を皇室に入れた場合、それが部分で済むのかと言う問題がある。
婚姻の自由があるのだったら表現の自由はどうか、学問の自由はどうか、さらに言えば政治の自由はどうか、と広がっていきかねない。
もともと非合理なシステムだから、どこか部分的にでも合理的なことを入れると、かなり早いスピードで制度が溶解していくと思う。
だから非合理なものは非合理のままにしておいた方がいいと考える。
無責任なようだが旧宮家の復活も考えていない。
ギリギリの状態になったところでとりあえずは女性天皇を認め、そのあとどうするかは そこで考える≫

さすがの佐藤さんも、いきあたりばったりみたいな言い方になってしまっていますが、まあ真剣に考えてもそうなるのはしかたがないでしょうね。
この問題は力ずくでどうにかするものでなく、成り行きにまかせるしかないように思います。


男系を維持する努力を続けるべきなのか。
もっと柔軟に世界の王室のように女帝も認めていくのか。
皇室の方々に世界の王族のような自由をもっと持っていただくのか。
変えてしまうと皇室が皇室でなくなる。それならそのままの形で終焉を迎えるのが良いと考えるのか。


国民がそれぞれ心の中で静かに考えるのが一番いいのかもしれませんね。

眞子様の結婚問題は、国民に対して実に大きな課題「国のかたちをどうするか」を提起したと言えます。

 

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