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2022年4月24日 (日)

子供の健やかな育成を優先

2週前の週刊新潮に、ストックホルムのカロリンスカ大学病院で働く宮川絢子医師の手記が「スウェーデンに学ぶ」と題して掲載されました。参照 → https://news.yahoo.co.jp/articles/963f451488fbdcb80eb4783095f3cc1e7193aaf2

以下、抜粋と要約:

≪スウェーデンは2月9日をもってほぼすべての規制を撤廃した。

ロックダウンもマスクの強制もなかったが、今ではコロナ以前の日常が戻ってきた。

高齢者などの高リスクグループを保護することは対策として重視してはいたが、それに偏り過ぎると他のグループへの副作用が大きくなることを警戒したのだ。

スウェーデンでは、子供たちが通常の生活を送れるようにすることが常に重要視されてきた。

コロナ禍のさなかでも保育園や小学校が閉まることはなかった。子供たちはマスク義務も黙食もなく、ほぼ通常の生活を送ってきた。

子供の教育を受ける権利、健康な生活を送る権利を守ることを重視したのだ。

当初、高齢者を中心に死亡者が増えたことで、この対策は「高齢者切り捨て」であり「失敗」だと批判された。
しかし普段からスウェーデンではトリアージは行われているのでコロナが特別ではない。

「助けることのできる命」に医療資源を集中的に投入することが普段から徹底されていて若い患者も例外ではない。あくまでも予後(余命)を考慮する。

そして、どのような治療を受けるかを決めるのは、医療が必要な本人であり、家族の意向が本人の希望より優先されることは決してない。

「人間はいつか死ぬもの」で、死に近い人への無理な延命措置をするほど医療資源は潤沢ではないし、本人も希望しない。

これは死生観というより、医療システムには許容量があること、助けられる命に医療資源を集中させるべきことを国民が理解しているからだと思う。≫

 

一部だけ紹介させていただきました。

週刊新潮は当初からコロナに関して非常に冷静で論理的な記事を載せてきました。良い伝え方だと思います。

 

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コメント

日本には「東京に住む息子症候群」という厄介な問題がありますね。
老人本人はロウソクの日が消えるように穏やかに最後を迎えたいと希望していても、
別居している親族がそれを阻み無駄な延命治療を医師に強要したりします。
殺人罪で訴えられるのを恐れて医師は親族のいいなりにならざるを得ません。
人工呼吸器を一度装着してしまうとそれを外すのは罪になりますからね。
自分の最後にはどんな医療行為を望むか書面に残したいと思いますが、
終末期の医療行為がどんなものかという知識が私にはありませんし、
本人が書いたその書面は法的に効力があるのかしら?

投稿: イズミ | 2022年4月25日 (月) 00時37分

★イズミさん

>「東京に住む息子症候群」

あ、そう呼ぶのですね。
そうですね。高齢者自身は延命治療をしてほしくないでしょうに、家族が「とにかく生かしてほしい」と。

週刊新潮に連載を持っている里見清一医師もそのことを繰り返し書いています。
先日、尊敬する救急医が吐いたという言葉を紹介していました。
≪人間は死ぬんだよ。誰のせいでもないんだよ。誰も悪くなくても、人は死ぬんだ。当たり前じゃないか≫

家族からの無理難題、クレームなどと付き合い続ける医療関係者の魂の叫び、と思います。

>殺人罪で訴えられるのを恐れて医師は親族のいいなりにならざるを得ません<

老い衰え苦しむ人を楽にしてあげた医師を訴える・・・、理不尽ですね。
普段一緒に暮らしていないので、ここぞとばかりに延命させるのが親孝行とでも思っているのでしょうか。

生前から「延命治療はしないでほしい」という意志をはっきり周囲に伝えておくことが大事だし、書面に残しておくことも必要です。
ただ日本ではその意志は尊重してくれるのかということですね。 「リビング・ウィル」
以前リビングウィルの書式ができたらしいというブログ記事を書いた覚えがあるのですが、ちょっとみつかりません。

いずれにせよこの問題については高齢者自身がしっかり発信していくべきだと思います。「みんなが望むのに進まない」 

投稿: robita | 2022年4月25日 (月) 09時23分

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