退場の作法
経済学者の成田悠輔氏が「高齢者は老害化する前に集団自決、集団切腹みたいなことをすればいい」とネット番組で発言し、「優性思想だ」と批判を浴びています。
本当にそんなことを思っていたら口にするはずがないと私は思いますが、その映像を見てみると成田さんは「物理的な切腹でなくてもいいから社会的に退場するということ」と言っています。
スタジオにいた他の人たちも笑っていました。戦慄の表情を浮かべていたということは全然ないので、「老害の排除(社会的)を本気でやる」という意味にとらえたと思います。
その発言を受けて、別の番組で成田さんにこんな質問をした少年がいたそうです。
「成田さんは『老人は自決すべき』と言いましたが、実際老人は日本からいなくなったほうがいいと思う。老人が自動でいなくなるシステムはどうやって作ります?」
前後も含めて実際にどんな言い方だったのか知りませんが、「老人が自動でいなくなるシステム」って、物理的な死を意味してるんでしょうか?
そうだとしたら多くの子供が影響を受けてこんな考えを持ってしまうと、人類が築き上げてきた「人の道」は崩れ去ってしまうでしょうから、誤解をすることのないよう充分な説明が必要だと思います。
ただ、子供は残酷なもので、昔こういう話がメディアで話題になったことがありました。
≪子供が個室を欲しがる。「あの部屋がいい」と言う。母親がおばあちゃんの部屋でしょ、と言い聞かせると、子供は「おばあちゃんいつ死ぬの?」と聞いてきた。≫
平気でそういうことを言ってしまう子供も、年を重ねるにつれ言って良いことと悪いことの分別がついてくるものだし、本気で年寄りは自害すべきと思ってる人なんていないと思います。
本気で考えないといけないのは、高齢者があふれ、その社会保障費が国の財政を圧迫し、その分若い世代に回すお金が極端に少なくなっているというまぎれもない事実についてです。
これは本当に理不尽な話です。
それを若い世代に言わせてはいけないでしょう。
高齢者自身が考え、より良い策を提案しなければならないのではないでしょうか。それは高齢者にとっても良いことだと思います。
自決なんかしなくてもできることは色々あると思います。→「国を支えて国を頼らず」
希望に満ち溢れた成長期の日本で若い時代を過ごした70代以上の世代は概ね幸せを享受してきたのではないでしょうか。
高齢者の腹の据えかた如何で国が救われるかどうかわかりませんが、少なくともその意欲は持ちたいと思います。
こういう心構えでいたらいいんじゃないかと思うのですけどね。→「祖国の危急存亡の時」
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