今のTVドラマはゴテゴテしすぎ
BS-TBSで放映された山田太一の連続ドラマ「沿線地図」(1979年作品)がとても良かったです。
当時は見ていませんでしたが、今回見て没入してしまいました。
高校を中退して同棲を始めてしまった若い二人。
その双方の家族の苦悩を描くものですが、男女間や世代間の考え方のギャップ、街の商店主とエリート銀行員という家庭の文化の違い、取り巻く人々の助言など、それぞれの立場からの意見が第三者から見てもどれもうんうんと肯けるのです。
つまり人の生き方なんて何が正解かわからない、ということなんでしょう。
あんな道を選ばなければよかった、大人の敷いたレールに乗っておけばよかった、なんて羽目に陥ることの方がこの世の中多いような気もしますが、それも人生です。
いまどきのドラマって荒唐無稽な設定や展開が多く、それはそれでインパクトがあるけれど、現実味がなくてどんな内容だったかすぐ忘れてしまいます。
どうせ荒唐無稽にするなら「JIN-仁」「半沢直樹」「VIVAN」ぐらいぶっ飛んだものにすれば楽しいけど。
山田太一作品は普通の家族に起こる出来事、悩み、対立など、ありきたりとも言えますが、自分事のように考えさせられ、見た後に長く余韻が残るんですね。
ところで、ドラマには「夫は仕事ばかりで家庭を顧みない。淋しい」と不満をため込む主婦が登場します。「岸辺のアルバム」の主婦もそうでしたけど。
もう子供も大きく手がかからないのだから、自分なりの楽しみを見つければいいのに、と思うけれど、何をもってしても埋められない虚しさというものがあるんでしょうかね。
一方で、80年代に流行った例の「亭主元気で留守がいい」のコマーシャルのように「今日は亭主が遅いからゆっくりできるわ」てなもんで夫の不在を喜ぶ妻もいたり。
女もいろいろ。
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